恋愛

親を安心させたいなら、相手をスペックで切るしかないの?

男性のスペック

数年前に婚活をしたときの話です。


「婚活始めました」と、何気なく発した音声にどよめくオフィス。そうです、独身だった私が「結婚したい」と宣言するだけでも、ニュースになるようです。それくらい平和な職場で何より……と思いつつ「やっぱり結婚する気あったんだね!」と浮かれている同僚へ「そりゃそうでしょ。なに、勝手に私を独身主義にしちゃって」と言いたくもなります。


■ スペックは誰のためにある?

婚活パーティー

さて、婚活といえば「条件で検索」が一般的。といっても今時、専業主婦を目指すわけでもないし男性のスペックなんて気にしない。そういって飛び込んだ「男性:年収制限なし」の婚活パーティ。は、予想以上に悲惨でした。


「どうせ●●さんの年収に、僕は適わないので……」と卑屈になる介護職の男性。

(介護って大変かつ崇高な仕事なんだから、もっと自信を持ってほしい!)


「結婚したら家事と育児は任せたい」と語る、無職男性。

(有職女と無職男が結婚したら、さすがに家事は男がやるべきではないでしょうか……?)


「親は資産ある? その収入どれくらい続く?」と根掘り葉掘りこちらの稼ぎを知りたがるアルバイト男性。

(高年収の男性って、こんな風に女から言い寄られているのだろうか……同情するわ)


青息、吐息。スペックのせいじゃない、この男性が問題アリなだけ。スペックのせいじゃない、スペックのせいじゃ。そう耐えに耐えて、いいえ、もう耐えられない。


■ 高年収の男は、代わりにキャリアの従属を求める

高収入

気分転換に参加しました。年収600万以上の男性だけがいるパーティ。彼らは私の年収を気にしてこない、そして家事育児も参加したいと言ってくれます。なんという僥倖。


でもトントン拍子には進まないのです。高年収男子は「転勤」「出産」と転機が訪れれば、まるであらかじめ天がそう定めたかのように、私のキャリアダウンを願うから。彼らが悪いんじゃない。片方が仕事を手放さないと回らないように、社会ができている。だって私も、私のためにキャリアを諦めてくれる男が欲しいくらいだもの。


■ 男の子は稼いでいなきゃ、という親の呪縛

両親

そして、親です。親世代の「普通の年収」は、いまのアラサーには高望みすぎる。ニュースで分かっているはずの親も、こと結婚になれば頑固です。ウチの娘がこの年収なのは、世代の問題ではなく「女の子だからだ」と誤解しています。(もちろん今だって男女格差はあるけれど、私たちの世代はわかりやすく親世代より貧しい)だから非正規やワーキングプアの彼を認められないように、親はできています。


親のために結婚したいわけではないけれど、「わざわざ反対する相手を選びたくない」と考えるのは当たり前でしょう。そのうえで、親の条件をフィルタリングしてみるとスペックで切らざるを得ません。年収・NOT長男・自分はそんなつもりがないのに、どうしてこうなった。


■ 結婚したいならせめて、自分のために

悩む女性

案外、「普通の結婚」を望む親を説得するところから婚活は始まるのかもしれません。もうその「普通」は存在しないと。あなたたちの世代が味わったのは、つかの間の夢だったんだ。私は結婚したい。けれどそれは、あなたたちの望む「普通」以下の男性かもしれないんだよと。


自分との決着だって、ついていません。つい高年収の男性をうらやむとき。女性活用のニュースを見ながら「私には関係ない」と思ってしまうとき。やっぱり、「楽しく仕事する権利」なんて私たちにはないんじゃないか。こんな仕事辞めて、男についていったほうが楽になるんじゃないかと信じたいとき……。


それでも続けたくなる仕事が、私を支えています。たとえそのせいで、シングルの期間が長引いたって。目の前のプロジェクトが、下手な男よりずっと価値のあるものだと信じたいから。



▼著者・トイアンナさんの人気コラム▼

好きな人としか結婚したくないって言うのは、ワガママですか

毎週婚活でもしてないと「頑張ってない」ことになるの?

勝手に非婚主義にさせないでよ、私は普通に結婚したいっつーの

元彼と会ったところで結論は「やっぱりないわ」になるだけ

人の不幸ナシに成り立たない恋愛はない

この年になるといい男は結婚してるじゃないですか

  • トイアンナ

    外資系企業で消費者インタビューを経験後ライターとして独立。500人超のヒアリングから女子の楽しさも悲しさもぎゅっと詰め込んで文章にしています。現在はアラサーの恋愛とキャリアを中心に多くの媒体で連載中。

女子力アップ

編集部ピックアップ

女子カレとは?

今週のお悩みQ&A

広告掲載について

Facebook

Twitter

ページTOPへ