
急な人事異動でショックを受けているあなた…実はそれ、チャンスですよ!
- 更新日:2020/03/25
- 公開日:2019/04/19
「えっ!? なんで私が……」
人事異動の内示をもらって、こんなショックを受けている人はいますか?
日本では4月に大きな人事異動のある会社や組織が多いです。そして、その内示が出されるのが3月です。
その人事異動の内容がこんなものだったりしたら……
・予想もしていなかった部署への異動
・やりたくないなぁと思っていた仕事への異動
・やったことのない職務への異動
・好きだった職場や仕事から離れなければいけない異動
・希望しない転勤や出向
ショックですよね!
仕事へのモチベーションが下がって、もうすでに嫌になっているかもしれません。もしかしたら転職すら考えている人もいるかもしれませんね。
でも、ちょっと待ってください!
実はそれって、「チャンス」なんですよ。
「どういうこと?」と思った人は、続きを読んでみてください。きっとショックを受けているあなたのお役に立つはずです。
思いもよらない出来事がキャリアを作っていく

思いもよらない出来事がキャリアの8割を作っている。
こんな話をあなたは信じますか?
実はこれを理論として確立した人がいるんです。それがキャリアの理論家であるJ.D.クランボルツ(Krumboltz.J.D.)です。クランボルツは、ビジネスで成功する要因を研究していました。その中で、成功している実業家たちに取材をすることがありました。すると、その実業家たちにはこんな共通点があることがわかったんです。
それは、「偶然に起こったことをチャンスだと捉えて、最大限に活用するように努力していること」でした。そして調べていくと、成功している実業家たちのキャリアは、「予期していなかった出来事がきっかけで作られたもの」で8割近くが占められていた事実にたどり着いたのです。
そして、そこからクランボルツは考えました。
「予期しない偶発的な出来事がキャリアを作る。そうであれば、偶発的な出来事を意図的に生み出せれば、キャリアを創造する機会を創っていけるはずだ!」
これをプランド・ハップンスタンス理論(計画された偶然理論)といいます。そして、この理論では偶発的な出来事を個人のキャリアアップに活かす方法について紹介しています。
偶発的な出来事を個人のキャリアアップに活かす方法

プランド・ハップンスタンス理論(計画された偶然理論)では、偶然の出来事を個人のキャリアアップに活かすためのスキルを5つあげています。それは次の5つです。
①好奇心(Curiosity)
②持続性(Persistence)
③柔軟性(Flexibility)
④楽観性(Optimism)
⑤冒険心(Risk-taking)
それぞれを見てきましょう。
①好奇心(Curiosity)
常に好奇心を持って、新しい学びの機会がないかを探し続けるスキルです。これを持っていると、偶然の出来事の中に学びの機会を見つけられるようになります。
②持続性(Persistence)
たとえ失敗したとしても努力し続けることができるスキルです。
偶然の出来事に対応した場合、経験がなくて失敗することもあります。でもそこで諦めずにチャレンジし続けることができれば、それがキャリアアップにつながることもあります。
③柔軟性(Flexibility)
自分の信念や姿勢を状況に合わせて柔軟に変えていくことができるスキルです。
今までの自分に固執していると、せっかく訪れたチャンスを逃すことがあります。起こった偶然の出来事に柔軟に対応していけることが重要なんです。
④楽観性(Optimism)
新しい機会は必ずやってきて、自分のものにできると考えることができるスキルです。これができると、偶然の出来事が起こったときにすぐに受け入れることができます。これがチャンスを生み出すことにつながるんです。
⑤冒険心(Risk-taking)
結果がどうなるか分からない状況でも行動することを恐れないスキルです。失敗を恐れる気持ちは誰でもあります。
でも、それを乗り越えて、結果が見えなくても勉強するチャンスだと思ってチャレンジしていきます。これがキャリアアップにつながっていきます。
予期しない人事異動をチャンスに変えましょう!

偶然の出来事を個人のキャリアアップに活かすための5つのスキル。あなたはどれかを持っていましたか?
いきなり5つのスキルを全部身につけよう、というのは難しいかもしれません。だから、どれか1つでもいいので意識してみましょう。
そして、今回の人事異動を見つめ直してみましょう。嫌なところばかり見えていた今回の人事異動が少し変わって見えませんか?
今回の予期していなかった突然の人事異動は、実はあなたにとってキャリアアップのチャンスなんですよ! ネガティブに捉えて、チャンスを逃すのはもったいないです。
すぐには無理かもしれませんが、「これはチャンスなんだ!」と少しずつポジティブに捉えることにチャレンジしてみましょう。きっと、あなたの未来が明るく拓けるはずです!
参考文献
「職業相談場面におけるキャリア理論及びカウンセリング理論の活用・普及に関する文献調査」
独立行政法人 労働政策研究・研修機構
▼著者:浦田大暁さんの人気コラム▼
・「夫が家事や育児をしない!」この実態とは? ―共働き世帯の現状―
・仕事にやりがいを感じない……そんな時に試してほしい3つのこと
・「なんか仕事がつまらないなぁ」それは人生の転換期のサインかも!
・恋愛も仕事も成功させたい!そんなあなたが知るべきたった1つの方法とは?
-
-
浦田大暁
(キャリアコンサルタント/中小企業診断士)
1977年生まれ、静岡県出身。「このまま今の仕事を続けていていいのかな?でも本当にやりたいことがわからない…」 こんな悩みで苦しんでいる30代を支援する、やりたい仕事探し専門のキャリアコンサルタント。
公式HPヤリガイ!
この記事がいいと思ったら
いいね!しよう
Related関連記事
Pick Up編集部ピックアップ
Rankingランキング
-
1
ライフ
「シングルマザー」や「貯金ゼロ」で子供を産んでも大丈夫?
-
2
ライフ
「レディースデーって男性差別じゃない?」って聞かれたらどう答える?
-
3
ライフ
パパイヤ期はいつまで?ママがフォローしたほうがいい理由【#55】
-
4
ライフ
子どもに「なんでわかってくれないの? 」って思ってませんか?
-
5
ライフ
『3人産んだ今だから言えること』我が家の少子化対策#1
-
6
ライフ
「子供が欲しい」と積極的に思えない私はおかしい?【連載】なんで子供が欲し
-
7
ライフ
急な人事異動でショックを受けているあなた…実はそれ、チャンスですよ!
-
8
ライフ
【幼稚園の役員やってみた】#1 絶対にやりたくないと思っていた私が役員をや
-
9
ライフ
不妊治療の医療費控除は利用しなくちゃ損!お金が戻ってくるだけじゃない
-
10
ライフ
誰でもいつでもできる!自己肯定感を一瞬で上げる24の方法