
自粛中に見つけた「大切にしたい親子時間」【#80】
- 更新日:2020/06/15
- 公開日:2020/06/15
大変だった子どもとの自粛生活。でも、強制的に生活パターンを変えたことで、新しい発見もありました。自粛が解けた後も大切にしていきたい親子時間をご紹介します。
親子の絆が深まった自粛生活

ようやく自粛が解けたものの、我が家ではまだ長男が分散登校中。学童の利用もやめているため、元通りにはなっていません。しかし、下の子たちが保育園に行き始めて気が抜けたのか、私はどっと疲れが出てしまい、子どもたちのお世話もやっとのギリギリの毎日が続いています。
もう本当に、こんな思いはできれば二度としたくない!ところですが、それでも、家族でべったり一緒に過ごした自粛生活は、マイナスの要素だけではありませんでした。
コロナ禍でもいい思い出として、あるいは今後も続けていきたい習慣として、改めて発見した子どもたちとの時間があったのです。
次男との夕方の散歩

自粛中、運動不足解消のために親子で散歩をしていましたが、中でも2歳になったばかりの次男と私の2人で散歩をすることがよくありました。日差しが弱まってきて風が涼しい夕方、次男としっかりと手をつないで、近所をゆっくり歩くのです。カエルやてんとう虫、蝶に犬など、道端で大好きな生き物を見つけては指を差して私に教えてくれる次男との散歩に、私もとても癒されました。
思い出すのは、長男が同じ年齢の頃、長女の里帰り出産で実家に帰ると、父がよく長男を連れて散歩に行ってくれていたこと。しかし、私はその後も育児や仕事に追われ、考えてみたら子どもと2人だけで散歩をすることがあまりなかったことに気づきました。子どもを3人連れて歩くのは大変なので、普段は車移動がほとんど。次男は歩き始めた1歳からすぐ保育園に通い出したので、2人だけでのんびり散歩をする機会がなかったのです。
やってみると、2歳児と2人での散歩って、すごく楽しいし、幸福感に満たされます。何もなければ、この幸せを知らないまま次男が成長してしまっていただろうと考えると、このタイミングで自粛生活があってよかったなと思います。
長女とのお手紙交換

4歳の長女は、時間がたっぷりあった自粛中、毎日たくさんのお手紙を書いてくれました。ひらがなはまだ書けないので、女の子やお花、果物などの絵を描いてくれて、ときどき私がお返事を書くとすごく喜んでくれました。
長男が4歳の頃に比べると、女の子の服や髪型がとてもていねいに描かれていて、さすが毎日、登園ファッションをあれこれ工夫している娘ならでは!と感心しました。スカートの配色がおしゃれで、「この服かわいいね!」というと、次はさらに凝った模様で塗ってくれたこともあります。
家には子どもたちからのお手紙を入れる箱を用意しているのですが、自粛中の長女からのお手紙で中身がぐんと増えました。自粛生活で疲れ切っているときに、長女からのお手紙でほっと心が和んだこともいい思い出です。
長男と一緒にテレビ鑑賞

長男との時間は、一緒にテレビを観ること。長男が好きなアニメをソファに座って一緒に観て、あれこれ話をします。あまりにも当たり前すぎることかもしれませんが、考えたら今まで、子どもがテレビを観ている時間は、仕事や家事に集中できる貴重な時間なので、ゆっくり一緒にテレビを観るということが少なかったのです。
テレビを観るという普通のことでも、この年齢の長男と一緒にできるのは、今しかありません。一緒に観たアニメを私も好きになったり、長男が好きなユーチューバーが、思っていたより好青年だったりといった発見もありました。
駆け抜けてきた育児生活を一時休止
今回の自粛は、結婚してから5年間で3人を出産し、育児や仕事に明け暮れ、子どもの習い事にもあれこれと手を出し、かなり手一杯な生活をしていた我が家の「一時休止」のような感覚でした。もちろん、親には日々の家事や育児がのしかかり、まったくもって休みではなかったのですが、日々、園の行事や送り迎えに追われ、卒園や入学などの大きなイベントもあり、休日も予定がいろいろとあった生活が、すべて一時休止となり、前の予定を気にする必要のない毎日に変わったのです。
この機会に、子どもや家族との生活を、改めて見直した人は多いのではないでしょうか。
成長に合わせた親子時間を

外に出かけなくても、自宅やその周りだけで、子どもたちと楽しい時間は作れます。むしろ、そのほうが時間に追われずにゆっくりやりたいことができて、子どもたちは幸せなのかもしれないと感じました。外に出て、いろんな経験をさせてあげることも大切ですが、無理せず、頑張らず、その日、そのときを楽しみながら、のんびり親子時間を過ごすのも、すごくいいものだなと思った自粛期間でした。
とはいえ、自粛ばかりでは疲れるので、普段の生活の中にこうした時間を取り入れて、メリハリをつけられるのが一番。コロナ後は社会そのものが変わると言われてきましたが、育児でもコロナ後やウィズコロナの新しいスタイルがあるのかもしれません。つらい自粛生活を乗り越え、そこから学んだことを活かしながら、コロナ後の育児に取り組んでいきたいと思います。
▼知っておきたかった妊娠・出産・育児のはなし|バックナンバー
・【#75】【ママ必見】運動不足も遊びのネタ切れも解消!子どもとの自粛中におすすめの動画や配信サービス・【#76】自粛中の親子のストレスコントロールに利く5つのヒント
・【#77】子どものお昼寝中はママも寝る!自粛生活を耐え抜くための手抜き育児
・【#78】「子どもを保育園に預けることの罪悪感」に対する結論
・【#79】完璧なママじゃなくても、我が子にとって一番のママであればいい
▼鈴本りえさんの他の連載はコチラ
・『3人産んだ今だから言えること』我が家の少子化対策#1・【女たちのネット詐欺事件簿 #1】ネットオークションの落とし穴
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鈴本りえ
(ライター/エディター)
旅・グルメ・動物・育児・住宅・ビジネスなど幅広いジャンルで執筆するライター/エディター。趣味はぐうたらしながら本を読むこと。元旅人。運動音痴。現在は地方在住、3児の母。
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