
「貯金はない」が2割!20代~40代のリアルな貯金事情
- 更新日:2020/04/06
- 公開日:2020/04/06
2019年に金融庁が発表し、多くの人が不安を抱くことになった「老後資金2000万円」問題。その頃から将来に向けて貯金のことを真剣に考えるようになったという人も増えたと思います。では実際、20代~40代の働き盛りの世代の貯金額はいくらくらいなのでしょうか?
株式会社ワークポートが実施した【働き手のお財布事情】についてのアンケート結果をご紹介します!
貯金額「100万円以下」が半数以上
まず、アンケート対象者(全国の20代~40代の転職希望者)に現在の貯金総額について尋ねた結果がこちらです。

「50万円以下」が21.5%で最多となり、次いで「貯金はない」(19.8%)、「51万~100万円」(12.2%)、「101万~200万円」(11.6%)となりました。約70%が現在の貯金総額は200万円以下であると回答しており、働き手の貯金額は決して多いとは言えない結果となりました。
次に、現在の貯金総額に満足しているか聞いた結果を見てみましょう。

「とても満足している」(1.3%)、「やや満足している」(9.0%)とする人は合わせて10.3%となり、「あまり満足していない」(26.1%)、「まったく満足していない」(63.6%)とする人は合わせて89.7%となりました。9割近くの働き手が現在の貯金総額に満足しておらず、不満を抱えているようです。
さらに、「あまり満足していない」、「まったく満足していない」と回答した人に、満足できる貯金総額はどのくらいか聞いたところ、「901万~1000万円以上」が39.3%で最多という結果に。
前項で聞いた貯金総額を問う項目では200万円以下と回答した人が多くいましたが、満足できる貯金総額トップは「901万~1000万円以上」と高額であり、貯金額の理想と現実にギャップが生じていることがわかります。やはり「老後資金2000万円不足問題」の影響もあり、貯蓄はいくらあっても足りないと感じる働き手が多いのかもしれません。

毎月の貯金「していない」が最多
続いて、対象者の毎月の貯金額がこちらです。

「貯金していない」が30.3%で最多となり、次いで「~3万円」が24.2%、「~5万円」が16.0%となりました。毎月の貯金額が0円と回答した人が約30%いることから、なかなか理想的な貯金ができていない現状があるのかもしれません。
また、「貯金していない」と回答した人も、「10万円以上貯金している」と回答した人も、回答者の現在の年収は100万円未満~1000万円以上とさまざまであり、今回の調査では貯金額と年収が比例するとは言えなかったようです。
貯金の目的は?「老後の備え」と回答した人が半数以上!
続いて、対象者に貯金の目的を聞いたところ(複数回答可)、最も多かった回答は……?

「老後の備え」で52.2%でした。次いで「特に目的はない」(28.0%)、「子どもの教育資金」(26.5%)と続きます。「老後資金2000万円不足問題」が話題となったことも影響しているのか、やはり老後の生活資金に不安を抱く働き手が多いと見受けられます。
また、対象者の20代のうち34.1%、30代のうち57.1%、40代のうち65.2%が「老後の備え」と回答したことから、世代問わず老後資金のことを考えて貯金をしている働き手が多いことがうかがえました。対して、二番目に多かったのが「特に目的はない」との回答で、具体的な理由はなくても漠然とした将来への不安から貯金を始めている人もいることが考えられます。
消費増税や新型コロナウイルスの影響は不安の種か?荒れる金融市場に注意が必要
最後に、消費増税や新型コロナウイルスの影響で今後不景気になるのではないかと不安はあるか聞いたところ以下のような結果が出ています。

「とても不安だ」(43.0%)、「やや不安だ」(32.8%)とする人は合わせて75.8%となり、「あまり不安ではない」(17.0%)、「まったく不安ではない」(7.2%)とする人は合わせて24.2%でした。約80%が今後の景気に不安を抱えていることがわかります。
3月13日午前の東京株式市場は新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受け、日経平均株価はおよそ30年ぶりに記録的な下落をしました。しかし、3月24日の東京株式市場は、日本銀行によるETFの大幅な買い入れが連日行われていることで、株安に歯止めがかかるという期待感から買い注文が先行し、日経平均株価は大幅続伸しました。このような連日の激しい値動きの影響もあり資産運用をしている人やこれから始めようとしている人にとっては難しい状況にあるかもしれません。落ち着いて今後の経済や金融市場の動向を見極める必要があるでしょう。
今回の調査では、貯金をしたいと考えていても思ったように貯金ができていない働き手の現状がうかがえました。また、世代問わず老後の生活資金に不安を感じている人が多いこともあきらかに。人生を100年と考えると、40歳ならあと60年、20歳ならあと80年もあります。今のうちからコツコツと貯金をしたり、投資の勉強をしたり、キャリアアップして年収を上げたりと、できることをひとつずつやっていくことが今後を生きる上で重要になってくるのではないでしょうか。
今回の調査でも明らかになりましたが、収入の多さと貯金額が比例するというわけではないようなので、収入が多いからと安心するのは禁物のようです。「毎月○万円貯める」「毎月定額を貯められなくても無駄遣いは控える」など各々で自分に合った目標を立てるといった工夫も必要かもしれません。
【参考】
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