
「育児で一番大変なのは1歳まで」って本当?【#60】
- 更新日:2020/01/27
- 公開日:2020/01/27
出産直後から始まる、目も回るような忙しい日々。いつになったらラクになるのか、見通しがつくだけでも、気持ちの負担は違うと思います。育児で一番大変なのはいつなのか、周りのママさんたちの声も含めて検証します。
育児で一番大変なのは結局いつ?

育児中の芸能人がSNSで「1歳になったら育児がラクになるって聞いた」というようなことを書いたら、「育児でラクしようとするな」「2歳のイヤイヤ期のほうが大変なのに覚悟が足りない」などと叩かれていたことがありました。そんな厳しいことを言わなくても……と思ったのは私だけではないはず。育児中、本当につらいと感じたとき、「いつになったらラクになるんだろう?」と考えるのは自然なことだと思います。
特に1人目の育児の場合、出産直後から大変なことの連続で、心身ともにいっぱいいっぱいになってしまうママさんは多いはず。では、育児で一番大変なのはいつなのでしょうか。赤ちゃんの成長段階に応じた「育児の大変さ」に焦点を当てて探ってみたいと思います。
初めてだらけで右往左往する新生児期

初めての出産に、初めての授乳、初めての沐浴。長男が産まれてから、戸惑うことの連続でした。泣いているだけの我が子はあまりにも小さくて、寝ているときも布団は重くないか、寒かったり暑かったりはしないか、ちゃんと息をしているのか、心配でたまらなかったのを覚えています。
特に里帰り先の実家から戻って、日中は子どもと2人きりで過ごすようになると、我が子の生命の全責任が自分にあることに、ものすごい精神的な負担を感じていました。新生児期の赤ちゃんは寝ている時間も長いので、実は育児でやらなければならないこと自体は授乳とおむつ替え、沐浴、着替えくらいで、それほど多いわけではありません。それでもしんどいのは、24時間、か弱い我が子の命を守らなければいけないと気を張っているからだと思います。
子どもが動き回って大変な生後半年~1歳

周りのママさんからも、「寝ている間はいいけど、動き回るようになると目が離せなくて大変だよ」と聞いていました。確かに、首がすわり、寝返りの練習を始めると、寝返ったのはいいけれど、うつ伏せになったまま戻れなくてもがく我が子を助けてあげなければいけないなど、だんだん手がかかるようになります。そうこうしているうちにずりばいやハイハイが始まり、しょっちゅうよろめいたり、危ないところに行こうとしたりするので、家事をしていてもずっと子どもを気にしていないといけないように。1歳ごろによちよち歩き始めると、すぐに転ぶ我が子の後ろを常についてまわらないといけなくなります。
もう少し成長すれば、言ったことをある程度理解してくれるのですが、この時期の子どもは口で言っても理解してくれません。離乳食のお皿を何度もひっくり返されるなど理不尽なことも多く、じわじわと心身の疲れが蓄積されていきます。
イヤイヤ期に振り回される2歳~3歳

早いと1歳半ごろから始まるのがイヤイヤ期。服を着るのもご飯を食べるのも「イヤ!」で、物事が何も進みません。イヤイヤ期も成長には必要なものだとわかっていても、時間のないときや外出先で激しく何度もイヤイヤされると、親もストレスがたまってきます。
イヤイヤ期の激しさには個人差がありますが、息子くんのイヤイヤにかなり悩まされていたママ友で「あの頃が一番大変だった」と言っている人もいました。特に、お子さんが保育園に通っておらず、1日中ママと過ごす場合、長時間一人でイヤイヤにつきあうことで疲弊してしまうママさんも多いようです。
第一次反抗期の4歳

言葉が達者になり、自分のしたいことをなんでも説明できるようになると、イヤイヤがだんだんおさまってきます。イヤイヤが激しかった子ほど、素直になると天使のようにかわいく感じるものですが、この後、4歳頃に反抗期が訪れる場合があります。我が家の長男にも反抗期があり、わかっていて悪いことをする、悪いことをしても絶対に謝らない、注意するとキレるなど、大変な時期がありました。妹やお友だちに悪いことをしたときなどは本気で注意するのですが、親が本気になればなるほど反抗するので、こちらもついむきになり、大げんかになることも。
どうしたら素直になってくれるんだろうと悩みましたが、5歳になり、物事がわかってくると、いつの間にかこの頃のような反抗的な態度はとらなくなっていました。
一番大変な時期は「1歳まで」

ここまで振り返ってみて、それぞれいろんなことはあるものの、やはり私は育児で一番大変な時期は「1歳まで」だと思います。なぜなら、「弱い生き物である我が子を守らなければいけない」と必死になるから。そのストレスは本当に大きく、24時間、心が休まるときがないため、育児中のママやパパは本当に大変です。
私の周りでも、「1歳を過ぎたら、ちょっと落ち着いた」というママはたくさんいます。1歳を過ぎると歩き出す子も多く、赤ちゃんから子どもに成長して、たくましくなってきます。もちろんケガや病気をしたときは心配ですが、「寝ているうちに息が止まるのでは」とビクビクすることはなくなるので、パパママもひと息つけるようになります。
今まさに1歳未満のお子さんがいらっしゃる方は、きっともうすぐラクになりますよ。2歳、3歳のお子さんを育てていらっしゃる方は、つらくても、子どもは日々成長し、日々ラクになっていくので安心してください。
思春期の反抗期は?
思春期の子どもの反抗期については、私は未経験なのでわかりません。実はこの頃が一番大変だという声も聞くので、内心ちょっと恐れています。小さい頃は大変ではありますが、なんといっても子どもは小さくてかわいいし、反抗していてもパパママが大好き。それが思春期になって「ババア、うざい」と言われた日には、自分がどのくらいショックを受けるのか、子どもが小さい今は想像がつきません。
ただ、これだけはわかります。思春期だろうと、成人しようと、きっと一生、子どものことを心配しているだろうな、と。それを苦労ととるか、喜びととるかは人それぞれですが、私はこれからも子どもの成長を楽しみにしています。
▼知っておきたかった妊娠・出産・育児のはなし|バックナンバー
・【#55】パパイヤ期はいつまで?ママがフォローしたほうがいい理由・【#56】保育園と幼稚園、どっちがいい?保育料無償化の実態も含めて考えてみた(前編)
・【#57】保育園と幼稚園、どっちがいい?保育料無償化の実態も含めて考えてみた(後編)
・【#58】大好きなママに叱られたら悲しい!育児中にイライラしたら思い出してほしいこと
・【#59】育児の最強リフレッシュ法!子どもと一緒に「全部サボっちゃおう!」
▼鈴本りえさんの他の連載はコチラ
・『3人産んだ今だから言えること』我が家の少子化対策#1・【女たちのネット詐欺事件簿 #1】ネットオークションの落とし穴
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鈴本りえ
(ライター/エディター)
旅・グルメ・動物・育児・住宅・ビジネスなど幅広いジャンルで執筆するライター/エディター。趣味はぐうたらしながら本を読むこと。元旅人。運動音痴。現在は地方在住、3児の母。
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