
仕事と子育てを完璧に両立させるなんてムリ。両立神話から抜け出そう!
- 更新日:2019/08/07
- 公開日:2019/08/07
「子どもとは3歳まではなるべく一緒にいる方がいいって聞く。保育園に預けるのはかわいそうかも」
「同僚にも迷惑をかけてしまう」
「自分が小さいころ、お母さんはいつも家にいてくれたし」
などの理由で、子育てと仕事との両立に対して不安を感じている女性は多いでしょう。
今回は、1000人以上のワーキングマザーを支援してきた実業家の堀江敦子さん著『自分らしい働き方・育て方が見つかる 新・ワーママ入門』を参考に、子育て神話・両立神話(仕事と子育ての両立に関する神話)から抜け出すためのヒントをご紹介していきます!
仕事と子育ての両立に関する不安に悩まされる背景
近年、仕事と子育ての両立に関する不安に悩まされる女性は増加しています。その背景には、時代の流れが関係していると著者は分析しています。
特に今の20代〜30代は、男女の能力差などあまり気にせずに学生生活を過ごしてきた世代。結婚しても変わらず働き続けるスタイルを、自然に受け止めている人が多いのではないでしょうか。ところが、子どもを産んだ途端に、周りからの見られ方が激変することに戸惑っては、イライラしたり、チクチクしたり、モヤモヤしたりする。そんな構造が見えてきます。(P.25)
周りからの子育てや仕事にまつわるプレッシャーに負けまいと頑張りすぎてしまい、パンクしてしまう。そんな女性も少なくないといいます。
以下では、両立神話に取り込まれず、自分らしい働き方、育て方を見つけるためのヒントをご紹介していきます。
両立神話から自由になる考え方とは?

ここでは、4つのよくある両立神話から自由になる考え方をご紹介します。
両立神話1:仕事と子育ての両立を完璧にしないといけない?
→スーパーウーマンにならなくていい、メリハリをつけ、自分らしいスタイルをつくって
これから子育てを始める女性たちから本当によく聞かれるのがこの言葉。「仕事も子育ても、どっちつかずになるのが怖い」特に、普段から仕事にも真面目に向き合い、周りから信頼を得てきたタイプの方がこの不安を抱えるようです。(略)私が一番にお伝えしたいのは、「仕事も子育ても完璧にこなす、スーパーウーマンはどこにもいません!」ということです。(P.28-29)
完璧に見える人でも、「手を抜くところは抜く」「人を頼る」といった工夫で毎日を乗り切っていることが多いといいます。家事代行を利用する、料理は惣菜を買ってくる、などの工夫をしましょう。
両立神話2:母親のような子育てをしなければならない?
→脱・昭和の子育て! 今の時代に合う子育てスタイルを見つけよう
学校から帰ると、お母さんが家にいて「おかえり」の声をかけてくれる。毎日ではないけれど、手作りのオヤツも食べさせてくれる。(略)そんな子ども時代を思い出しては、「今の仕事にプラスして、そんなことできない! それって母親失格?」と不安にかられる女性は多いのです。正解です。当然です。ムリなのです。(P.32-34)
親の時代と、私たちの時代とでは、社会の環境、女性や母親に求められる役割は大きく変わっています。親と同じような子育てをするのはムリだ、と割り切る必要がありそうです。
両立神話3:3歳までは母親が子育てをしないといけない?
→子どもはパパとママの笑顔が大好き! 多様な大人との関係性が子どもを育てる
女性たちを苦しめているのが、3歳児神話です。「3歳までは母親が育てないと、子どもの発達や成長に影響がある」そんな神話がまことしやかにささやかれ、プレッシャーを感じてしまうのです。この神話の真偽については、人によって意見が分かれるところですが、私は声を大にして「そんなことはありません!」と言いたいと思います。(P.42-44)
著者は、「人間の愛着形成のために、生まれてから数年間の間、身近な大人から愛情をたっぷり受けることが大切である」とは認めつつ、「愛情を与える主体が母親だけである必要はないということが厚生労働省の研究で明らかになっている」ことも指摘しています。
母親だけが、3歳まで子どもにべったりでなければいけない、という根拠はないのです。
両立神話4:イクメンのパートナーをつかまえるべき?
→イクメンは1日にしてならず! パートナーと話し合って、少しずつチームになろう
「私のパートナーはイクメンになれるタイプじゃないから、私ががんばるしかないなあ…」。そんなふうにあきらめかけている人に、ぜひ伝えたいこと。はじめからイクメンだった男性はいません!(P.52-53)
著者いわく、育児に熱心な男性たちに話を聞くと、「妻が働き続けたいと言ったから、家事や育児をするようになって、気がついたら子どもがなついてきて、かわいいなと思うようになって……」という流れが非常に多いといいます。つまり、「父親が子育てする時間」が増えることで、イクメンに育っていく、ということです。
そのためには、全部を自分でしようとせず、母親が「上手に子育てを手放して任せる」ことが必要だといいます。
仕事と子育てに関する時代遅れの神話から自由になろう!

まだまだ、「母親は3歳までは子どもと一緒にいないとだめ」「赤ちゃんの食べ物は絶対に手作りがいい。できあいのモノはかわいそう」など、子育て神話に無意識に苦しめられている女性は多いでしょう。
自分を苦しめている神話から自由になる第一歩は、「気がつくこと」です。
『自分らしい働き方・育て方が見つかる 新・ワーママ入門』は、ワーママを苦しめる、子育て神話・両立神話に気がつかせてくれる一冊です。気になった方はぜひチェックしてみてくださいね。
今回ご紹介した本
著者:堀江敦子
出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン
【バックナンバー】女性を幸せにする本
・生きていると「無礼な人」に必ず出会う。対処法を身につけよう!・上司や取引先に「仕事速いね!」と言わせる5つのコツ
・月7万で豊かな暮らし?「消費に頼らず幸せになる」ための2つのヒント
・「ハイリスク妊娠は誰にでも起こる?経験者が伝えたい5つのこと
・「不平等・差別・蔑視にうんざりしている女子」が声をあげる方法とは?

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