エンタメ

【小説#52】混乱が止まらない!浮気に求めてたものって何?

恋愛パラドックス ~しんどい女子の癒し方~

≪ 先に前回を読む

前回のあらすじ:夏美の怒りに気づいた幸太は、状況を改めて説明する。でもその話は、夏美を満たす内容ではなかった。夏美はただ、彼女がいて自分が浮気相手だったという事実を再認識したことに怒っていたからだ。幸太にそれを伝えると、わずかばかりスッキリとした気持ちになり、夕飯を食べようかなという気持ちになる。 さっきまですぐに返ってきていた返事が、急になくなる。言わなきゃよかった。言いたかった。謝ってほしい。わかってほしい。グルグル回る気持ちを感じながら、夏美は弘が作った味噌汁を一口すするのだった。

恋愛パラドックス ~しんどい女子の癒し方~:第52話:混乱が止まらない!浮気に求めてたものって何?

いい関係って、どんなもの?

ただ横にいて安心できる関係か。

それとも、本音をぶつけあえる関係か。


ヴヴッとスマホがメッセージを受信する。

肩が少しだけビクッと動く。おそらく幸太からの連絡だ。味噌汁はすでに飲み干している。少しずつ湧いてくる食欲にすっかり緊張もほぐれ、もう少し何かを食べようかなと思い立ったその時だった。


隣に座る弘にチラリと視線を向け、スマホを持ってトイレへと立ち上がる。横に彼氏がいながら、浮気相手と喧嘩できるほど器用じゃないことくらい分かっている。

用もない便座に座りLINEを開くと、その文章の強さに一瞬驚く。

第52話

『じゃあさ、俺はどうしたら良かったの?夏美の気持ちはわかった。わかったけどさ、俺が悪かったの?』


怒ってる。多分。いや絶対怒ってる。

胃がグシュっと痛むのを感じながら、返事を打つ。


『機嫌悪くさせたならごめん。幸太は何も悪くないよ。ただ自分の気持ちの整理がつかないだけだから。だから何もしなくていいし、そもそも言うべきじゃなかったね。今度会うときは普通に戻ってるから』


素早く打ちながら、なんで自分が謝っているんだろう、という疑問が浮かぶ。これじゃあただカンシャクを起こした女ではないか。


『でもさ、夏美は辛いんでしょ?俺だって、夏美のことが好きだから、そんな気持ちにさせたくない』


幸太からの返事に「好き」という単語が自然に含まれ、胸が苦しくなる。私を好き?幸太が私を好き?

夏美は頭の中で言葉を反すうしてみる。嬉しさと戸惑いがぐるぐる回っている。


『好きなのに、彼女はいるんでしょ?別に別れてほしいって意味じゃないよ。でもさ、好きってどういう意味?私は何?どうしたらいいの?』


夏美は感情にまかせて文字を打つ。止まらない。怒りなのか、不安なのか、好きなのか。色んな感情が吹き出してくる。

弘にはないコミュニケーションの取り方だなと思いながら、一旦トイレから出る。リビングでくつろぐ弘と目があい、ヘヘッと作り笑いをしてそのままベッドへと戻る。


色んな感情を使うのは、とても疲れる。

そう思いながら先に寝てしまおうと電気を消すと、幸太から返事が来る。


『あのさ、近々会えない?明日とか明後日でもいいけど』


夏美は自分が風邪っぽいことを忘れて、明日の予定を頭の中で確認していた。



NEXT ≫ 第53話:ケンカは会えば解決する?噛み合わない会話が引き出した答え



■連載を1話から読む

第1話:とにかく結婚したい!家族の輪から取り残されるのは、私が独身だから?



■恋愛パラドックス|バックナンバー

第47話:悩みすぎて周りに影響も…浮気相手と彼氏、望んだ未来があるのはどっち?


第48話:浮気相手とのいざこざを本命彼氏で癒やす女


第49話:私は浮気相手。改めて言い聞かせるもスッキリしない気持ち…


第50話:怒りの思わせぶりモード全開!浮気相手は気づくのか?


第51話:怒る権利はないのかもしれないけれど…浮気相手として心の保ち方



▼前作の小説はコチラ!

第1話:行きたくない合コン!そこで待っていた地獄の時間



  • おおしまりえ (恋愛ジャーナリスト/イラストレーター)

    水商売やプロ雀士、一部上場企業などを渡り歩き、のべ1万人の男性を接客。鋭い観察眼を磨き、ゆりかごから墓場まで関わる男女問題を研究。本人も気づかない本音を見抜く力で、現在メディアや雑誌でコラムを執筆中。

編集部ピックアップ

女子カレとは?

今週のお悩みQ&A

広告掲載について

Facebook

Twitter

ページTOPへ