恋愛パラドックス ~しんどい女子の癒し方~

【小説#50】怒りの思わせぶりモード全開!浮気相手は気づくのか?

  • 更新日:2019/03/19

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前回のあらすじ:私は一体、何に落ち込んでいるんだろう。熱っぽい頭で考えるけど、答えはすぐには出てこない。ぐるぐる考えた結果、自分がセフレだったという実感が、1番夏美を落ち込ませていたと、一旦は結論づけることで、少し元気が戻ってくる。 結論が出たら「幸太はセフレ、弘は本命」と、再び自分の中で反芻し、少しずつ冷静さを取り戻す。溺れてはいけない。溺れてはいけない。そう思いながら受信したLINEを見ると、幸太からの『俺なにかした?』という一文に、再び気持ちが揺れる。 何もしてないよ…と打ちたいのに、手は勝手に『どうしてそう思うの?』と打ち込んでいた。

恋愛パラドックス ~しんどい女子の癒し方~:第50話:怒りの思わせぶりモード全開!浮気相手は気づくのか?

『何かあった?』と女に聞いたとき

『なにもない』と返ってきたら、それは何かあった証拠。

第50話

『どうしてそう思うの?』


幸太から『今日はお疲れ!体調大丈夫?ていうか、俺なんかした?』と連絡が入り、夏美は答えを濁していた。

今日の打ち合わせのとき、幸太が彼女の電話に対応していた。しかもそれは、実家への挨拶(本人は否定しているけど)だった。それだけで、夏美の心はぐちゃぐちゃにかき乱されていた。本人も驚くほどに。


でも自分が彼女じゃないこともわかっていたし、実際彼女になれたとしても、弘と両天秤にかけて困ることもわかっていた。それなのにどうしてこんなに動揺するのか。夏美はまだよくわからないでいた。


『なんか、凄い最後そっけなかったから。勘違いだったら、悪い』


ほどなくして、幸太からの返信が入る。

勘違いではない。勘違いではないけれど…。


『そう思うんなら、そうなんじゃん。態度悪くてごめんね』


夏美は返信を打ち終わり、抑えられない感じの悪さに愕然とする。

態度に出してしまって申し訳ない。

八つ当たりみたいになってしまって申し訳ない。

面倒な女で申し訳ない。

全部腹の中にある感情なのに、言葉には1つも乗っからず、ただ幸太を攻撃したい気持ちだけが突っ走る。


謝って欲しい。この怒りに。この関係に。この状況に。

でも幸太が謝る理由はない。それもわかっている。だからこそ、どう言ったらいいかわからないのだ。


『怒るようなことしたなら、言って』


幸太から用件だけがすぐ返ってくる。少し文面がそっけなく感じるのは、不安と苛立ちがあるのだろう。


『怒ってない。私もなんでこんなにイライラしてるのか分かんない』


怒ってないと言いながら、次の文章でイライラしている自分を認めるとは、なんという矛盾。

送り終わって夏美は自分がやっぱり冷静じゃないことに気づく。でもすぐに返信を知らせるバイブが鳴り、安心する感覚を最初に掴む。

ああ、私は幸太に気にかけてもらいたいんだ。


『もしかして、俺が今日彼女と電話してたって話があったから?』


幸太の返信を読んだ瞬間、全身の血液が一瞬ザワザワと沸き立ち、逆流するような感覚が起きる。

これだ…と夏美自身もわかっていた。そして幸太もわかっている。でも本当は触れたくなかった。そんな感覚。


『そうだよ…多分。ごめんね』


夏美は曖昧な返信だけ打ち、スマホを少しだけ遠くにほっぽり投げる。

幸太になんて返してもらいたいのか。なんて言ってもらいたいのか。考える間もなく、すぐに返信を知らせるバイブが鳴り響く。



NEXT ≫ 第51話:怒る権利はないのかもしれないけれど…浮気相手として心の保ち方



■連載を1話から読む

第1話:とにかく結婚したい!家族の輪から取り残されるのは、私が独身だから?



■恋愛パラドックス|バックナンバー

第45話:彼とも浮気相手とも別れられず、決断できない恋愛はどこへいく?


第46話:マンネリ彼氏を前に浮気に走るのは悪では無くて当然のこと?


第47話:悩みすぎて周りに影響も…浮気相手と彼氏、望んだ未来があるのはどっち?


第48話:浮気相手とのいざこざを本命彼氏で癒やす女


第49話:私は浮気相手。改めて言い聞かせるもスッキリしない気持ち…



▼前作の小説はコチラ!

第1話:行きたくない合コン!そこで待っていた地獄の時間



  • おおしまりえ (恋愛ジャーナリスト/イラストレーター)

    水商売やプロ雀士、一部上場企業などを渡り歩き、のべ1万人の男性を接客。鋭い観察眼を磨き、ゆりかごから墓場まで関わる男女問題を研究。本人も気づかない本音を見抜く力で、現在メディアや雑誌でコラムを執筆中。

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