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【小説#16】憧れの彼とのLINEは浮気?揺れ動く女心…

恋愛パラドックス ~しんどい女子の癒し方~

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前回のあらすじ:久しぶりに再会する大学時代の憧れの存在。幸太と夏美はなんとなく距離感をさぐるよう、当たり障りのない会話で場をつないでいた。 自分には今彼氏がいるのに、幸太が独身かどうかが凄く気になる。夏美は心の中で罪悪感を覚えながらも幸太に質問する。「今は独身だよ」その言葉を聞き、安堵とここ数日の緊張がほぐれる気がして、思わずもう一度恋に落ちそうになっていた。

恋愛パラドックス ~しんどい女子の癒し方~:第16話:憧れの彼とのLINEは浮気?揺れ動く女心…

好きという気持ちは、いつ生まれ、いつ死んでいくのだろう。


夏美は自分の中に湧き上がる高揚感を噛み締めながら、ここ最近スマホばかりいじっている。

あの日以来、幸太とは毎日LINEのやり取りが続いている。

弘と比べてはいけないと思いつつも、幸太のマメさも手伝って、夏美はすっかり大学時代の気持ちを取り戻していた。


『お疲れ様。こっちはこれから同期と一杯飲んできます。週の前半なのに、元気でないわー!』


『お疲れ様です★ お酒本当に好きですねー私も飲みたくなっちゃった♪』


幸太が誰にでもマメにメールを返し、誰とでもこういった他愛もない会話ができる人だというのは知っている。それでも毎日、終わりなくLINEを投げ合っていると、まるで卒業以来、一時もお互いを忘れず、気持ちを通じ合っていたような錯覚を覚えてしまう。

もちろんそんなはずないのに。


第16話

自宅でLINEを打っていると、ふとソファに座っている弘と目が合う。別にやましいことは“まだ”していない。

「なにー?」と少し甘えたような声で弘を呼ぶと、「別に」といつも通りのそっけない答えが返ってくる。


疑われているのだろうか。


浮気とはいえないけれど誠実とも言い切れない状態。わずかな背徳感が芽生えると同時に、幸太とのやり取りが盛り上がるほど、夏美は弘との面倒臭い問題を忘れられて、楽しかった。


『こんどの土曜ご飯いかない?』


声をかけたのは、幸太の方だ。

LINEを見た時、夏美は思わずぐるりと周囲を見渡し、誰にも覗かれてないことを丁寧に確認する。

軽く息を吐き、『ぜひぜひ!行きましょー♪』とだけ打ち返し、早くなっている心臓の音を感じてみる。耳のあたりがほんのり熱い。


私は浮気をしているのだろうか。自分に問いかけてみる。

これは浮気ではなく、あくまでも男友達とのごはんの約束だ。心の中で答えてみるけれど、夏美は確信犯的に、幸太に彼氏がいることも同棲中であることも、話していないことを思い出す。

不誠実といえば不誠実だが、夏美の中で両天秤が、どうしても弘の存在を公表することに待ったをかけていた。


ブブブッっとすばやくスマホが鳴り、幸太からの返事かと思い、夏美はすばやく画面をひらく。

そこには幸太ではなく、めずらしく弘からのLINEが入っていた。


『来月さ、うちの親が東京来るらしいんだけど、一緒にご飯行く?』


「え…」


あんなに待っていたはずのお誘いに、夏美はYESと即答することができなかった。



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■連載を1話から読む

第1話:とにかく結婚したい!家族の輪から取り残されるのは、私が独身だから?



■恋愛パラドックス|バックナンバー

第11話:家事をやらずに心配する彼は優しい男?


第12話:彼の秘密が発覚!そのとき浮かぶ彼への疑い


第13話:棚の中からさらに秘密が!「真実が知りたい」は誰を幸せにするのか


第14話:言い出しにくいお金の話!


第15話:思い出の彼と今の彼!惹かれるのはどっち?



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第1話:行きたくない合コン!そこで待っていた地獄の時間



  • おおしまりえ(恋愛ジャーナリスト/イラストレーター)

    水商売やプロ雀士、一部上場企業などを渡り歩き、のべ1万人の男性を接客。鋭い観察眼を磨き、ゆりかごから墓場まで関わる男女問題を研究。本人も気づかない本音を見抜く力で、現在メディアや雑誌でコラムを執筆中。

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