恋愛パラドックス ~しんどい女子の癒し方~

【小説#3】迷った時に読む恋愛コラム!それって意味あるの?

  • 更新日:2019/03/19

≪ 先に前回を読む

前回のあらすじ:実家での一件から、夏美は焦りをつのらせていた。結婚したい気持ちを抱きながらも、彼に問いただすことができず、思わず甥っ子をダシに、結婚を匂わせる行為に走ってしまう。しかしその結果も不発。彼氏は浮気しているのか。それとも本気で考えていないのか。夏美のドキドキとモヤモヤは募り続ける。

恋愛パラドックス ~しんどい女子の癒し方~:第3話:迷った時に読む恋愛コラム!それって意味あるの?

『彼があなたに本気かどうか見分ける5つのポイント』

『結婚を彼に引かれずに伝えるための方法』

『男が結婚を強く意識するシーン5つ!』


夏美は魅力的にみえる記事を次々タップし、とりあえず内容を流し読みしていく。


『本気を見分けるポイントは友達に紹介されるかどうか♡』

『お酒の力を借りてさりげないアピールを!』

『男は弱っているとき、優しさにグッとくる生き物なんです』


1つ1つの言葉は理解しているのに、うまく脳みそに定着せず、スルリと情報が抜け落ちていく気がする。

そもそも男性に共通するポイントやパターンが、弘にも通用するかはわからない。そもそも“共通する”の根拠はどこにあるのだろうか。妙にイヤミったらしくなる自分にため息をつき、一旦スマホから目を離す。


結局買い物デートだって、無難に楽しくて、いつもと変わらないものだったし、なんとなく将来について話を振ってみたけれど、弘の中での将来とは、その時になってみないと考える必要のないものらしい。

マイペースでのんびりした性格が、最初は余裕のある人に見え惹かれたけれど、今となっては無計画ボーイにしか見えないのが不思議だ。


「あ〜あ!もう何考えてるか、わかんない!」


白い天井に向かって力なく叫び、またしてもネットの海に答えを探し始める。


第3話

『結婚したい女性に必要なのは、彼へのアプローチより自分を癒やすこと』


ふと、そのキーワードが目に止まり、文章を戻って読み直す。

そのコラムには、彼と結婚したいのになかなか話が進まない場合、相手の男性に原因があるのではなく、自分自身の心に問題が内在しており、それを相手のせいと思い込み、投影していることがある。と書かれていた。


「これ、どういうこと?」


思わず「お前が悪い!」と指摘された気がして、ムッとなってサイトをクリックする。


『恋愛サロン〜チュベローズ〜』


サイトタイトルがでかでかと表示されたと思ったら、すぐ下にはひと目で切実とわかる相談が書かれている。


【彼が浮気していました。最近無言電話やいやがらせが起き、問題に立ち向かうのが怖いです】

【セックスレスに耐えきれず、メンズエステに行ったらハマってしまいました】

【ずっと2人の男性と付き合っていましたが、1人からプロポーズされました。どうしたらいいのか自分でも分かりません】


どうやらこのサイトは会員制で、入会すると他のメンバーの投稿が読めたり、自分でも書き込んだりできるようになり、またサイト管理者である季子という女性からのアドバイスをもらう権利が与えられるようだ。

季子と名乗る女性のプロフィールには、本屋で見たことのある恋愛本がいくつか並んでいた。彼女は有名人らしい。

夏美は俄然興味が湧き上がり、勢いで入会してみようと、クレジットカードを取り出し、画面へと打ち込む。


結婚をしたいけど、彼がなかなか行動を起こしてくれない。そんな悩みは、浮気や風俗に悩むことよりもずっと軽そうで身近なことだ。だからこそ、すぐに答えが見つかるような気がしてきて、ほんの少し心が軽くなるのだった。



NEXT ≫ 第4話:結婚がしたい?彼と結婚がしたい?似ているようで全く違う女心の正解とは



■恋愛パラドックス ~しんどい女子の癒し方~バックナンバー

第1話:とにかく結婚したい!家族の輪から取り残されるのは、私が独身だから?


第2話:結婚したい!彼氏に匂わせたリアクションの結果は…



▼前作の小説はコチラ!

第1話:行きたくない合コン!そこで待っていた地獄の時間



  • おおしまりえ (恋愛ジャーナリスト/イラストレーター)

    水商売やプロ雀士、一部上場企業などを渡り歩き、のべ1万人の男性を接客。鋭い観察眼を磨き、ゆりかごから墓場まで関わる男女問題を研究。本人も気づかない本音を見抜く力で、現在メディアや雑誌でコラムを執筆中。

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