人生プラン

女性の2人に1人が90歳まで生きる。今からできることは?『未来の年表』

  • 更新日:2019/04/18

少子化・高齢化が進む日本において、2043年には、総人口の7人に1人が80歳以上になると推測されています。


とくに女性の場合は男性よりも長生きする傾向があり、2016年の女性の平均寿命は87.14歳(男性は80.98歳)であり、90歳まで生きる女性は2人に1人です。


寿命が延びたことによって、人生を謳歌できる時間が長くなるのは喜ばしいことです。ですが、ここまで長生きすることになれば、これまでと同様に、「60歳で定年退職して、あとは年金で悠々自適に暮らす」という将来像は描くことができなくなっています。私たちは、きたるべき長寿に備えて、生き方・働き方を見直すべき時代を生きているのです。


今回は、ジャーナリストで産経新聞社論説委員の河合雅司さん著『未来の年表2 人口減少日本であなたに起きること』を参考に、超高齢化社会を生き抜くために私たちができることについて紹介していきます。


女性が少子高齢化社会を生き抜くためにできる6つのこと

河合さんは、日本の高齢化によって、高齢者の絶対数が単に増えるだけではなく、「貧しい高齢者」が増加してくるだろうと予測しています。なぜなら、現在の40代以下の世代は、「失われた20年」の影響で、思うような仕事に就けなかった人が多く、低収入で年金保険料を収めることができなかった人も少なくないためです。


また、親と同居している35歳〜44歳は、2.2%(1980年)から16.3%(2016年)に増加し、親の収入で暮らしている人は217万人(2016年)にも上るため、親世代が亡くなった後の生活が立ち行かなくなる人が多いことも想像できます。


貧しい高齢者にならないためには、働き方・生き方を今のうちから見直しておく必要があるのです。


1.働けるうちは、働く

個人が始められる貧困に陥らないための第一の方法は、60歳を定年と考えるのではなく、働けるうちは働くことです。


生命保険文化センターが老後に必要な生活資金について、総務省の「家系調査年報」(2016年)をもとに分析しているが、高齢夫婦世帯の場合、1ヶ月の実収入(21万2835円)から社会保証料などを差し引いた可処分所得は18万2980円だ。これに対し、消費支出は23万7691円で5万4771円ほど不足している。同センターの「生活保障に関する調査」(2016年度)によれば、老後を夫婦2人でゆとりをもってくらしていく上で必要と考える希望額は平均34万9000円である。理想と現実との間には、月額16万6000円ほどの開きがあるということだ。この差を少しでも埋めようとするならば、働くのが一番確実な方法だろう。(P.193)


2.ひとりでふたつ以上の仕事をする

新卒から定年まで、生涯ひとつの企業で働き続けるというモデルは崩壊しつつあります。リスク分散をする意味でも、また、会社を定年後も働き続けられるスキルを蓄えておくためにも、複数の仕事を掛け持ちすることが推奨されます。


厚生労働省が示しているモデル就業規則に、労働者の遵守事項として「許可なく他の会社等の業務に従事しないこと」との規則があるのだ。(略)厚労省は2018年1月にガイドラインを作成し、このモデル就業規則を改定して「許可なく他の会社などの業務に従事しないこと」という規定を削除し、副業・兼業についての規定を新設した。(P.198)


こういった背景もあり、今後会社に雇用されながらも、ふたつ、みっつの仕事を掛け持ちする人は増えていくと考えられます。


3.家の中をコンパクト化する

高齢者がひとりで大きな家に暮らすことによる弊害は多数あります。掃除の大変さ、物の紛失しやすさ、また、暖房をかける部屋を限定することによるヒートショックのリスクなども懸念されます。


子供が独り立ちし、配偶者が先だった後には、「使う部屋と使わない部屋を明確に分ける」などの対策によって、家の中をコンパクト化しておくことでリスクが軽減されます。


老後のライフプラン

4.若いときからライフプランを描いておく

結婚や出産する年齢の高齢化によって、育児と介護を同時にすることになる「ダブルケア」になるリスクが高まります。


また、晩婚・晩産によって、定年退職後に子供の学費を工面しなければならないようなケースも珍しくなくなっています。


子育てや介護をする可能性を見越して、早い段階で収入面の計画を立てておくことが望ましいと言えます。


5.年金受給開始年齢を繰り下げる

現在、公的年金の受給開始年齢は原則65歳ですが、本人の希望で60歳〜70歳の間に変更することができます。受け取り開始時期を1ヶ月遅らせるごとに、受給額は0.7%ずつ増え、もっとも遅い70歳からもらい始めれば、受給額を42%も増やすことができるのです。


6.起業する

女性にとって、高齢になってから満足できる再就職先を見つけることは男性よりはるかに難しいという統計が出ています。


第一生命経済研究所が定年前後に再就職した60代に調査を実施しているが、男性は「退職前から決まっていた」が36.8%、「満足のできる再就職先がすぐに見つかった」が30.3%と、70%近くが定年後の人生の選択をスムーズに決めている。これに対して女性はそれぞれ22.7%、17.8%と、苦戦ぶりをうかがわせる数字が並んでいる。(P.177)


2人に1人が90歳以上生きると考えると、定年後に不本意な再就職先で我慢したり、就職先が見つからず貧困に陥ってしまったりといった事態は避けたいものです。そこでひとつの選択肢になってくるのが、起業です。


老後の長さを考え、若いときから、将来的な起業を目指して人脈づくりやスキルアップを計画的に進めておくことで、「自分の好きな専門分野で、楽しく稼げる」が実現できるのです。


さいごに。女性が幸せになるためには、時代の変化に敏感になることが大切

未来を考える女性

今回ご紹介した、「女性が少子高齢化社会を生き抜くためにできる6つのこと」は、昭和の価値観では考えられなかったことだと思います。


平均寿命がのび、少子化が進んでいる今、「ひとつの会社で勤め上げたら安泰、結婚して養ってくれる人を見つけたら安泰」といった時代ではなくなりました。


平均寿命の長い日本女性が幸せに生きていくためには、変化を恐れず、時代の流れに対応していく柔軟さが必要だといえるでしょう。



今回ご紹介した本

『未来の年表2 人口減少日本であなたに起きること』

著者:河合雅司

出版社:講談社




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  • 今来 今 (フリーライター)

    神戸出身。編集者を経て現在フリーライター。複数メディアにて、映画評・書評・ルポなどを連載中。

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