
今年のお盆休みに帰省した人の約2割が誹謗中傷の被害に!
- 更新日:2020/09/09
- 公開日:2020/09/09
最近、コロナ感染者を出した企業にクレームが来たり、都内から地方に帰省した人の家に中傷のビラが貼られたり、コロナによる誹謗中傷が話題になっています。今回ご紹介するのはゼネラルリサーチ株式会社が実施した「帰省と新型コロナウイルスにまつわる誹謗中傷被害」に関する意識調査。実際に帰省したことで誹謗中傷を受けた人がどのくらいいるのか、またどのような誹謗中傷を受けたのか、その内容をご紹介します。
今年のお盆の帰省状況が明らかに!
はじめに、今年のお盆に帰省した方がどのくらいいるのか質問した結果がこちら。

「今年のお盆は帰省しましたか?」と質問したところ、8割近くの方が「いいえ(75.7%)」と回答。では、帰省しなかった理由は何なのでしょうか?
■お盆に帰省しなかった理由
・周囲の目が気になるから(20代/女性/愛知県)
・お盆は混むので新幹線などが心配で別の月に考えています(30代/女性/東京都)
・感染者が多い地域から高齢者が多い地域に帰るのは危険と判断したから(40代/男性/福岡県)
・親にコロナを感染させたくなかったから(40代/男性/東京都)
親や身内への感染リスクを懸念して、新型コロナウイルスを持ち込まないようにと注意を払って帰省しなかった方が多いようです。また、周りの目を気にして帰省を諦めた方もいることから、新型コロナウイルスが終息してから帰省しようと考えている方が多そうですね。
では、帰省した方はどのようなことに注意して帰省したのでしょうか?
「帰省の際に注意したことはありますか?(複数回答可)」と質問したところ、「帰省先での外出を控えた(44.8%)」と回答した方が最も多く、次いで「公共交通機関を使わず、車で帰省した(39.9%)」「帰省先で人と会うのを極力控えた(38.7%)」「帰省することを周りに言わなかった(34.7%)」「帰省する旨をSNSなどで投稿しなかった(23.4%)」「帰省期間を例年より短くした(21.8%)」と続きました。
帰省した方も感染予防対策に十分に注意を払っていたことで、いつもより神経を使ったのではないでしょうか。予防意識を持ちつつ、自分や家族に迷惑をかけないよう帰省する旨を周りに伝えることを避けた方もいるようです。
帰省により誹謗中傷を受けた人はどのくらいいる?
お盆に入るにあたり、各都道府県や自治体の中でもお盆による帰省について意見が割れました。帰省を控えることや、帰省しても大人数での同窓会などを控えるよう促す地域がある中で、帰省したことで周りから誹謗中傷を受けるといった被害も。
では実際に、帰省したことで誹謗中傷の被害にあった方はどのくらいいるのでしょうか。

「帰省したことで、誹謗中傷の被害にあいましたか?」という質問では、2割以上の方が「はい(20.6%)」と回答しました。
約5人に1人もの方が、帰省時に誹謗中傷の被害にあっているようです。では、具体的にどのような被害にあったのでしょうか。
■帰省時に受けた誹謗中傷の被害について
・このご時世に帰省すんなとか帰れとか悪口を言われた(20代/女性/鳥取県)
・石を投げられた(30代/男性/北海道)
・周囲の人から冷ややかな言葉があった(40代/男性/大阪府)
・面と向かって「早く帰って」と言われた(50代/男性/北海道)
・非難の落書きを郵便受けに投げ込まれた(60代/男性/大阪府)
帰省したことに対して冷たい言葉を浴びるだけでなく、石を投げられたり、郵便受けに心無い言葉を書いた落書きを入れられたりと、場合によっては傷害などの事件になりかねない誹謗中傷を受けた方がいるということが分かりました。
誹謗中傷を受けた後の対策は?引っ越しをした人も……
では、誹謗中傷を受けた方々はどういった対策をとったのでしょうか?

「誹謗中傷を受け、どのように対策をしましたか?(複数回答可)」と質問したところ、「家族や友人に相談(52.9%)」と回答した方が最も多く、次いで「警察に相談(27.5%)」「役所などにある新型コロナウイルスに関する窓口に相談(19.6%)」「何もしていない(15.7%)」「引越し(13.7%)」「学校または勤めている企業に相談(9.8%)」「友人宅に宿泊(9.8%)」と続きました。
家族や友人に相談するだけでなく、警察や自治体などが開設している窓口に相談してみるのも一つの手かもしれませんね。
さらには、誹謗中傷を受け“引越し”を余儀なくされた方もいることが分かりました。近所の人たちに噂が回ってしまい、引越しせざるを得ない状況に追い込まれてしまった方も少なくなさそうですね。
帰省以外でも起きる新型コロナウイルスによる誹謗中傷
先ほどの調査で、帰省したことで誹謗中傷を受けた方が2割以上いることが分かりましたが、知人や友人で誹謗中傷を受けていたという方はどのくらいいるのでしょうか?

「知人や友人で、新型コロナウイルスにまつわる誹謗中傷を受けた方はいますか?」と質問したところ、10.8%の方が「はい(10.8%)」と回答しました。
約10人に1人の割合で、知人や友人が新型コロナウイルスにまつわる誹謗中傷を受けてるようです。どのような誹謗中傷だったのか、その詳細はこちらです。
■知人や友人が受けた誹謗中傷とは?
・同じ会社内で陽性者が出た際にSNS上や地域内で会社名を名指しして非難されることがあった(20代/女性/愛知県)
・コロナウイルスにかかった友人がSNSでざまぁみろとか自業自得など心ない言葉を言われていた(20代/女性/鳥取県)
・県外ナンバーであることで絡まれた(40代/男性/神奈川県)
・名前や職業や子どもの事が拡散された(50代/男性/鳥取県)
・濃厚接触者で自宅待機していたら家の回りに人が集まりSNSで拡散された(60代/女性/神奈川県)
SNS上で心無い書き込みが書かれるだけでなく、個人情報なども拡散されてしまうといった被害にあっている方がいることが分かりました。
また、県外ナンバーというだけで、非難されてしまう方もいることから、新型コロナウイルスにまつわる誹謗中傷が深刻であることが分かります。
新型コロナウイルスにまつわる誹謗中傷についての世間の声
ここまでの調査で、お盆中の帰省や新型コロナウイルスにまつわる誹謗中傷の状況について知ることができましたが、世間の方々は新型コロナウイルスにまつわる誹謗中傷についてどう思っているのでしょうか?
■新型コロナウイルスにまつわる誹謗中傷について
・誰でも感染するものだし、感染したくて感染しているわけではないのだから誹謗中傷することは良くない(20代/女性/新潟県)
・誹謗中傷する人の言い分が理解できないことはないが、中には自費で検査を受けた上で帰省したりしている人もいるため、事情を知らない人が誹謗中傷するのは良くないと思う(20代/女性/岐阜県)
・これだけウイルスが広まっているのだから自衛するしかない。誹謗中傷は時間の無駄(20代/女性/茨城県)
・誹謗中傷をする人はその自覚がないこともあると思う。誰しもが誹謗中傷する側にもされる側にも簡単になり得る状況だと思う(20代/女性/愛知県)
・誹謗中傷はよくないが、言っている人の気持ちもわかる。来られる側としては不安でたまらないと思う(20代/女性/神奈川県)
・誹謗中傷するのならば、自分がならないように対策した方がよい(30代/男性/埼玉県)
・誹謗中傷を受けた人の個人差があると思う。明らかに無責任な行動をとったり、故意に感染を広めるような行動をとった人であれば、誹謗中傷を受けても仕方がない(40代/男性/宮城県)
【まとめ】
新型コロナウイルスの影響で、今年の夏は多くのイベントが中止になったり、お盆での帰省を控える方が多かったりと例年とは違った夏になりました。帰省をした方でも、帰省先での外出を控えたり、公共交通機関の利用を控えるなどして、予防の意識を持って帰省したようです。
しかし、帰省したことで周りから誹謗中傷を受けたという方も多くいることが分かりました。
新型コロナウイルスがまだ終息に向かっていない今、自分だけが感染予防対策を行っていても、思わぬところで感染してしまうということもあるでしょう。
いつ、どこで感染するか分からず、日に日に感染者が増えている状況を見て、恐怖から心に余裕を持てなくなった方もいると思います。一人一人の感染予防意識を上げていくことだけでなく、他人への思いやりの気持ちも忘れず持っていきたいですね。
誹謗中傷を受けたことで引っ越しせざるをえなくなった人が1割以上いるというのは恐ろしいですよね。コロナに限らずSNSでの誹謗中傷なども社会問題として徐々に認識されてきていますが、感染した人を悪者扱いしたり人格を否定したりするのは大問題です。誹謗中傷するのでなく、まずは冷静に自分自身の感染対策を強固にするのが第一にすべきことなのかもしれません。
【参考】
ゼネラルリサーチ株式会社
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