成田凌さん『カツベン』インタビュー

成田凌さん「 正解がわからなかった…… 」 12/13公開!映画『カツベン!』インタビュー【前編】

  • 更新日:2019/12/16

 映画『Shall we ダンス?』、『シコふんじゃった。』などで現在の日本映画界を代表する周防正行監督の5年振りの新作『カツベン!』がいよいよ公開の運びとなりました。映画がまだモノクロで無声だった大正時代を背景に映画=活動写真を自らの語りや説明で彩った活動弁士(通称“カツベン”)を夢見る青年を描くエンタテインメント。今回は主人公の染谷俊太郎に扮した成田凌さんにお話しを伺いました。【前編】では本作に掛ける意気込みなどを語ってもらいました。


落語や講談を常に聴いていました

成田凌さん『カツベン』インタビュー

──台本を読んでいかがでしたか。

成田 凌(以下、成田): すごく面白かったので、これはオーディションに絶対に受からないとなって思いました。

──ではオーディションはいかにして乗り切られたんですか?

成田: 知ったかぶりで乗り切った……と言いますか(笑)。ホントに “活動弁士”という職業を知らなかったので、僕なりにいっぱい調べたんですけど、別の作品をやっていることもあって完璧には身に付けられなかったんです。とりあえずは現代でも活躍されている方たちのお名前は憶えていたので、色々聞かれたんですが「はい、知ってました!」みたいな。
まぁ嘘ではないんですが…… (笑)。
ただ、オーディションを受ける準備としては、これまでで一番勉強したと思います。

成田凌さん『カツベン』インタビュー

──決まってからプロの活動弁士の方から特訓を受けたりされたそうですね。特訓はいかがでしたか?

成田: その独特なリズムや節、七五調の難しい話し方を体に沁みこませるまで、クランクイン前4カ月ぐらいやりました。喉も使うので一日やっても3時間ぐらいしかできなくて……、あとは移動中も家でも絶えず、落語や講談のCDを聴いていました。やっぱり聴いていると馴染んでくるんですよね。そういうのに触れているというのが常というか、でも練習しているときはメチャクチャ怖かったですよ。


──どういうことですか。

成田: 練習している会議室の空気感とか。プロデューサーさんや周防監督も何を話すでもなく、ただただ不穏というか(笑)。正解がわからなかったので、必死でしたね。


毎日が“色んなことを盗む”ことの繰り返し

成田凌さん『カツベン』インタビュー

──正解がわからないって苦しそうですね。

成田: 例えば、「話し方をもっと濃くして」って言われても、言っていることは判っても、出来るかというとそういうわけではなくて。活動弁士の坂本頼光さんも凄い活動弁士さんなんですが、教えるのはあまり慣れていらっしゃらなかったらしくて、僕が「どういうことですか」って質問すると「とりあえず、やってみますね」って(笑)。
最初は、どこがどうダメなのか教えて欲しいって思っていたんですが、今思うと坂本さんでよかったなって思っています。言われたことをそのままやるんじゃなくて、“色んなところを盗む”とい言えばいいのかな。何が違うか判らないながら、坂本さんと毎日繰り返してやっていくうちに、そこに別のものが芽生えてきた、オリジナルというものが生まれてきたんです。

──化学反応みたいなことですね。

成田: そうですね。例えばですが、僕が演じた染谷俊太郎という男の活弁に関して、坂本さんにいわれるだけでなく、自分なりのアイディアが浮かんできたときに、これは掴めたと思って、そこで自分の中に染谷俊太郎が生まれたんだと思うんです。


役者になりきったエキストラの皆さんが凄かった

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──なるほど。役を作り上げるということの大変さが良く判りました。ところで、本作に出てくる映画館・靑木館は明治時代から福島にある芝居小屋で現在は国の指定重要文化財である旧廣瀬座を使っていますね。

成田: 旧廣瀬座に入った瞬間にホント、鳥肌が立ちましたね。当時の空気が残っているし、自然とテンションも上がりましたね。


──タイムスリップ……じゃないけど、そんな感じだったんですね。

成田: なによりもエキストラの方たちが凄かったんです。メイクさんや衣装部さんの力が凄かったというのもあるんですけど、彼らもその時は役者に成り切るし、ホントに大正時代だなって思えたんですよね。ただ、ちょっと怖いと思ったことがあったんですよ。

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──今度は何が怖かったんですか。

成田: 建物が木造なので、音が全部吸い込まれて響かないって言われていて。最初に大きい声を出したときに全く響かなくて、返ってこなかったんですよ。僕も声がだんだん大きくなってきて、ちょっとは出来るようになったなって思った矢先のことだったので、一気に不安になりました。でも、実際は外まで聞こえていたらしく、スタッフさんや大勢のエキストラの方のエネルギーがあったので大丈夫だなって。


──国の指定重要文化財だけあって、すごく圧倒されるシーンでしたよね。
【後編】では見所のひとつであるアクションについて伺います。

>>インタビュー後編はこちらから


プレゼント

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プロフィール

成田凌(なりた・りょう)

1993年11月22日、埼玉県生まれ。2013年、ファッション誌「MEN’S NON-NO」の専属モデルとしてデビュー。2014年、ドラマ『FLASHBACK』で俳優デビュー。以降、多くのドラマや映画に出演。第41回日本アカデミー賞新人賞、第11回TAMA映画賞最優秀新進男優賞受賞。公開待機作に『スマホを落しただけなのに 囚われの殺人鬼』、『弥生、三月‐君を愛した30年‐』、『糸』、『窮鼠はチーズの夢を見る』などがある。


作品情報

映画『カツベン!』は12月13日(金)より全国ロードショー

配給:東映

(C)2019「カツベン!」製作委員会



メイク 宮本愛(yosine.)
スタイリスト 伊藤省吾(sitor)

Writing:鈴木一俊/Photo:川しまゆうこ

  • 女子カレ編集部

    女性のココロとカラダに寄り添うサービス『女子カレ』の編集部。主に「今」お届けしたい情報をお届けします。

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