プレスリリースユニセフが訴えるはしかワクチンの必要性

日本でも流行中!?ユニセフが訴える“はしかワクチン”の必要性

  • 更新日:2019/04/30

 今世界的にはしかの流行が騒がれています。その流行ぶりといえば、日本国内でもすでに2018年全体の報告数を上回っている※と言われるほど。発展途上国ではその死亡率が30%に達する地域もあり、非常に恐ろしい感染症のひとつです。

 今回は、世界中で猛威を奮っているはしかについて、ユニセフからの情報をお伝えします。


※IDWR 2019年第10号<注目すべき感染症>麻しん 2019年第1〜10週



2019年3月の時点で、前年同時期の300%近く増加

予防接種を受けるコンゴ共和国の赤ちゃん。

予防接種を受けるコンゴ共和国の赤ちゃん。(2019年2月撮影) © UNICEF_UN0283263_ Frank Dejongh


 ユニセフ(国連児童基金)は、2010年から2017年の間に推定1億6,900万人がはしかの予防接種を一度も受けておらず、それは年平均2,110万人に相当すると発表しました。

 予防接種を受けていない子どもが存在する地域が広がっていることが、今日、世界のいくつもの国ではしかの集団発生が起きている要因となっているのだそう。


 「今日私たちが目撃している、世界的にはしかの大流行が起こりやすい状況は、何年もかけて作られてきました」とコメントしたのは、ユニセフ事務局長のヘンリエッタ・フォア氏。


 2019年1月から3月の間に、世界で11万以上のはしかの症例が報告され、前年同時期の300%近く増加したことになります。2017年にはしかが原因で亡くなった人は推定11万人で、前年と比較して22%多くなっており、そのほとんどが子どもだと言われています。


先進国でも100%には至らない接種率の低さ

 はしかから子どもたちを守るためには、2回の予防接種が必要。しかし、脆弱な保健システム、過信、時には予防接種に対する恐怖や否定的な考え方などに阻まれ、2017年に世界ではしかワクチンの初回接種した人の割合は85%と報告されており、人口増加にもかかわらずこの10年間比較的同じ割合で推移しているのだそう。また世界で、2回目のワクチン接種した人の割合はより低く、67%に止まっています。世界保健機関(WHO)は、「集団免疫」を達成するために、予防接種率95%を基準値として推奨しています。


マリの3歳から7歳の子どもたち。

ユニセフが支援する保健センターで、はしかの治療を受け元気になったマリの3歳から7歳の子どもたち。(2019年3月撮影) © UNICEF_UN0299499_Keïta


 最新のデータによれば、先進国では、初回ワクチン接種率は94%で、2回ワクチン接種率は91%まで低下。

 先進国の中で2010年~2017年の間に初回ワクチン接種をしていない子どもの数は、米国が250万人以上と最も多く、次いで、フランスが60万人以上、英国が50万人以上となっているのだそう。


<先進国で、2010年から2017年の間にはしかワクチンの初回接種をしていない人が多い上位10カ国>

1. 米国:259万3,000人

2. フランス:60万8,000人

3. 英国:52万7,000人

4. アルゼンチン:43万8,000人

5. イタリア:43万5,000人

6. 日本:37万4,000人

7. カナダ:28万7,000人

8. ドイツ:16万8,000人

9. オーストラリア:13万8,000人

10. チリ:13万6,000人



 このランキングを見ると、なんと日本は6位にランクインしています。医療の整っているはずの日本でも初回接種をしていない人がこんなに多いとは驚きですよね。一般的に、はしかは妊娠中にかかってしまうと重症化することが知られており、流産や死産、胎児の発育異常をきたす恐れがあると言われています※。まさしく今現在のように、はしかが猛威を奮う危機的状況に陥った時に焦らないためにも、早いうちに2回の予防接種を終わらせておくことが大切です。


※妊娠している方へ麻疹(はしか) - 日本産婦人科医会



 日本では今や当たり前のように子どもがはしかの予防接種を受けることができますが、世界的に大流行しているこの状況下でも、いまだに予防接種を満足に受けられていない子どもたちがたくさんいると考えると恐ろしいことです。世界中の子どもたちが余すことなく、正しい回数で接種できることが当たり前の世の中になることを願います。



【参考】

公益財団法人日本ユニセフ協会


■補足情報

この分析は、ユニセフおよびWHOによる2017年の194カ国における国家予防接種率の推定を基にしている。はしかと風疹の暫定的数字は、2019年4月にWHOに提出された月別データを基にしている。先進国については、2018年7月の所得に基づき世界銀行の分類に合わせたもの。

  • 女子カレ編集部

    女性のココロとカラダに寄り添うサービス『女子カレ』の編集部。主に「今」お届けしたい情報をお届けします。

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