更年期

老けるのは、女性ホルモンが低下するから!?

  • 更新日:2019/03/24

更年期に女性ホルモンの分泌がどのように変化するのか……を知っていますか? 更年期には女性の体にどんな変化が起きているか、女性ホルモンがどのような仕組みで分泌しているのかについて紹介します。そこに、プレ更年期の対策と更年期を予防するヒントが隠されています。女性が老ける秘密についてもわかります!


更年期は卵巣の卵がなくなる時期

更年期

  閉経は、卵巣にある卵が少なくなって排卵しなくなり、卵の力もなくなって、女性ホルモンが出なくなる時期です。

 閉経は平均50.5歳。1年間生理がなければ、閉経と考えます。

 

 でも、若い女性がダイエットをしたあとなどに、1年間生理(月経)がなくなってしまうということがありますが、それは閉経ではありません。

 なぜかというと、卵巣の中に卵がきちんと詰まっているからです。無理なダイエットをやめて、きちんと治療すればまた生理(月経)が戻ることが多いのです。

 赤ちゃんのときには、卵巣に卵が何十万個も詰まっていたのですが、年齢を重ねるごとに減ってきて、消えていくのです。

 

 卵巣は卵の巣と書きますが、50歳ぐらいになると、もう卵の巣とは言えなくなってしまうわけです。閉経したあとの、卵巣を超音波で見ると萎縮してしぼんでしまっていたり、探しても見つからないこともあります。もちろん、卵も見えません。

 卵巣が寿命を終えてしまうと、卵巣からの女性ホルモンは分泌されないわけです。

 

 この閉経をはさんだ10年間、50歳が閉経だとすると、45歳ぐらいから、閉経後の5年間、55歳ぐらいまでが更年期です。


卵巣の寿命とともに、女性ホルモンが減っていく

女性ホルモン

 女性ホルモンは卵巣から分泌されるので、卵が徐々に減っていく35歳ころから、女性ホルモンの分泌量もだんだん減っていきます。これがプレ更年期の時期です。


 女性ホルモンの分泌量が減ることで、生理(月経)の出血量が少なくなる人や、生理(月経)周期が短くなる人などさまざまです。

 

 若いときには32日周期だった生理(月経)が、30日になり、28日なり、26日になり、そして人によっては、「毎月2回ずつ生理が来ます」という人もいるくらいです。生理(月経)が20日周期くらいになると、月に2回来るということもあるのです。

 

 また、生理(月経)周期はそのままなのに、月経血量だけ減る人もいます。これは、個人差が大きく、30代からそういう人もいれば、45歳過ぎてから、あるいは50歳を過ぎてから変化が起こる人もいます。本当に人それぞれ。


 女性ホルモンの分泌は、年齢とともに減っています。そして、女性ホルモンの減り方は、平坦に減っていくのではありません。女性ホルモンは、毎月、排卵と生理(月経)によって大きく揺れ動いていて、揺れ動きながら減っていきます。そして、閉経が訪れるのです。


女性ホルモンは脳からの指令で分泌されている!

女性ホルモン

 更年期と閉経のことを理解するために、女性ホルモンについてさらに詳しく紹介します。女性ホルモンには、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の2種類があるのを知っていますか? どちらも卵巣から分泌されています。


 といっても、卵巣から勝手に分泌されているわけではありません。ホルモン分泌の司令塔となっているのは、脳の“視床下部”というところ。

 “視床下部”は、血液中に流れ込む、あらゆるホルモンの量を常にチェックして、少しでも分泌量に増減があると、これを瞬時に捉え、直ちに正常な量にするように指令を出しているのです。すごいですよね!


 この指令を受けて行動するのは、視床下部のすぐ下にある“下垂体”という器官です。“下垂体”は、性腺刺激ホルモンである“卵胞刺激ホルモン(FSH)”と“黄体化ホルモン(LH)”を分泌します。

 

 “卵胞刺激ホルモン”は、卵巣に働きかけて、卵胞を成熟させて、エストロゲン(卵胞ホルモン)の分泌を促します。

 もうひとつの“黄体化ホルモン”は、成熟した卵胞を刺激して排卵を促します。また、プロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌を促す働きがあります。


 このように、女性ホルモンの分泌は、視床下部→下垂体→卵巣の連携で、行われています。


 注目したいのは、この一連の流れには、フィードバック機能があるということです。フィードバック機能とは、女性ホルモンがある一定量、分泌されると、脳がその情報を受け取って「ストップ!」の指令を出し、足らなければ「もっと出して!」と指令を出す機能のこと。


 すごい精密機器のようですね。妊娠出産が可能な年齢では、この仕組みが正しく働いているから、正常な生理(月経)周期が保たれるのです。


エストロゲンが働くのは、子宮と乳房…ほかにも

エストロゲン

 女性ホルモンにはふたつあると言いましたが、そのふたつの女性ホルモンのうち、女性の体に最も深くかかわっているのがエストロゲンです。女性ホルモンと言えば、エストロゲンを指すこともあるくらいです。


 エストロゲンは、卵巣から分泌されて、血液とともに体内を巡って働きます。


 いちばんよく働いているのは、子宮の中です。子宮内膜という赤ちゃんを育てる内膜を厚くします。この子宮内膜は、妊娠しないと、毎月はがれ落ちて、生理(月経)の経血となって出てくるものです。

 エストロゲンは、排卵や生理(月経)を起こして、妊娠機能を維持するという重要な働きもしています。


 思春期に丸みを帯びた体を作り、乳房を育ててふっくらさせ、成熟を促すのも、エストロゲンの働きです。

 このように、乳房と子宮で、エストロゲンはよく働いています。しかし実は、それ以外にもエストロゲンが働いている場所は、体中にたくさんあるのです。


エストロゲンは女性らしさを作り、女性の体を守る

女性らしさ

 たとえば、肌や粘膜なども、女性ホルモンが働く場所です。エストロゲンは、肌にハリを与えて、若々しさを保ちます。

 骨に作用してカルシウムを沈着させて骨を強くしたります。ほかにも、血管の壁、腸の壁、筋肉、関節などでも働きます。


 それから脳の中でも、女性ホルモンが働く場所があるということがわかっています。

 さらに、血液中の善玉コレステロールを上昇させて、血管をキレイにする働きもあります。


 このように、女性の健康を守ってくれているのが、エストロゲンなのです。


エストロゲンの低下が老化を連れてくる

老化

 これまでずっと、エストロゲンは、子宮や乳房だけで働くと思われていたのです。しかし、最近、エストロゲンは全身を巡って、女性の健康と美容に非常に大きくかかわっているホルモンだということがわかってきたのです。


 そのため、全身の元気とキレイにかかわっているエストロゲンが減ってしまうと、さまざまな臓器の老化につながるのです。

 

 エストロゲンが一気に減る更年期以降に、ガクッと体が変わるのはそのためです。もっといえば、プレ更年期の40歳くらいからエストロゲンは減ってきますから、老化が徐々に始まっているとも言えるのです。



▼バックナンバー

・更年期のはじまりのサインとは? 症状から見る“更年期指数チェック”


・更年期は本当につらい? 更年期って何かを知れば怖くない!


  • 増田 美加 (女性医療ジャーナリスト)

    女性誌や女性専門サイトで、女性の医療&健康・美容現場を取材&執筆。2006年に乳がんを経験。検診の啓発、更年期への対策、予防医学の視点より、健康で美しくイキイキと生きるためのエイジングケア講演を行う。

この記事がいいと思ったら
いいね!しよう

Related関連記事

Pick Up編集部ピックアップ

Rankingランキング

#tag