泣く赤ちゃん

赤ちゃんが泣いたら抱っこ「しなくてはいけない」はウソ!?【#9】

  • 更新日:2019/05/14

ひと昔前には、赤ちゃんが泣いても「抱き癖がつくからあまり抱っこしないほうがいい」といわれていたそうです。

でも、今はむしろ「小さい頃どんどん抱っこして甘えさせたほうが、成長したときに自立できる」と言われています(※1)。だから、私も産院で「いっぱい抱っこしてあげてくださいね」と教えられたし、子どもの生後4カ月健診でも、会場に筆書きで「今だけだ 愛情たっぷり 抱っこしよう」といった内容の言葉が書いてありました。


そうですね、抱っこしたほうがいいんでしょう。ただ、よかれと思って教えられるこのことが、多くのママさんたちを追いつめているのです。


赤ちゃんは「泣かせてはいけない」?

泣く赤ちゃん

1人目の産後、私は「赤ちゃんを泣かせたままにしてはいけない」と思っていました。

赤ちゃんは、お腹がすいたり、おむつが汚れていたり、眠かったりと、何か用事があるときに、言葉の代わりに唯一できる「泣く」という行動で親を呼びます。だから、呼ばれたらすぐに駆け寄って、要望に応えてあげるのが親の役目。そう思っていたのです。


でも、赤ちゃんは具体的な要望がなくても泣くことがあります。もしかしたら、背中がかゆい、お腹が気持ち悪い、洋服のボタンが気になるなど何かしら言いたいことがあったのかもしれませんが、すべてを理解することは親であっても難しいですよね。そうすると、泣き止まない子を抱いて、延々と部屋を徘徊することになります。

そして、子どもが泣くからトイレにも行けない、食事もとれない、睡眠もほとんどとれなくてフラフラ、というお母さんが続出するのです。


そんなに思いつめなくても大丈夫

笑顔のお母さん

3人育児をしてきて、声を大にして言いたいのは「お母さん、そこまでしなくても大丈夫だよ」ということです。そりゃ、赤ちゃんにできるだけ寄り添ってあげたいし、そのほうがいいでしょう。でも、お母さんが身も心もボロボロになって、育児が楽しめないくらい追いつめられるのは「やりすぎ」です。


夫である父親を見て、「なんで子どもが泣いているのに気にならないの?」と思うことがあるでしょう。

それは、夫が冷たいからではなくて、本能的に、育児を主にしている母親のほうが子どもの泣き声が気になるようになっているからだ、という説もあるそうです。


確かにそう考えれば、子どもが夜泣きをしても目が覚めないなどの夫の行動も理解できるし、周りにもそういう旦那さんが多い印象です。反対に、母親は夜中に子どもがちょっとぐずっただけでも目が覚めるし、母乳育児だった私は、子どもが泣くと自然と母乳が噴き出すこともありました。

それくらい、心身が敏感に反応するのです。


自分を責める前に、笑顔が消えていないかチェックして

疲れた母親

自分にできる限りの育児をしていて、赤ちゃんの泣き声にすぐに反応してしまうような人は、「こんなんじゃ母親として愛情が足りないんじゃないか、もっと早く抱っこしてあげなくちゃ」と思いつめなくても大丈夫です。少々手を抜いても、赤ちゃんもきっと許してくれるはずです。


少なくとも、赤ちゃんが泣いていても、トイレには行きましょう。食事や睡眠も、しっかりとは難しくても、最低限はとらないと、お母さんから笑顔が消えてしまいます。

赤ちゃんの立場になって考えてみても、泣いたら即座に抱っこしてくれる顔色の悪い仏頂面のお母さんより、「はーい」と明るく返事をして、ちょっとだけ待たされることがあっても、いつも笑顔のお母さんのほうがいいと思いませんか?


待たせた下の子は、穏やかな子に育っています

笑顔の赤ちゃん

育児の専門家ではないので勝手なことは言えませんし、生まれもっての子どもの性格もあると思います。

ただ、あくまで経験談を書かせてもらうと、「泣かせてはいけない」と思って必死に育児していた1人目よりも、上の子に手がかかってしょっちゅう待たせていた2人目、3人目のほうが、基本的に機嫌がよく、穏やかです。

我が家だけでなく、「上の子は親も必死だった分、神経質になりやすいよね」というのは周りのお母さんたちからもよく聞く話。


ということは、少なくとも、赤ちゃん時代に抱っこを少々待たせたからといって、そのために愛情不足の機嫌の悪い子どもになることはありません(もちろん、極端にネグレクトといえるくらいまでいってしまっては別の話になりますが)。


「赤ちゃんを泣かせてはいけない」わけではない

子育て

どんどん抱っこするように、と教えてくれる助産師さんや育児書の専門家さんたちも、「赤ちゃんを泣かせてはいけない」とは言っていません。赤ちゃんを抱っこするのと同じように、お母さんが寝られるときは寝て、できるだけ食べて、体を休めるのも赤ちゃんのため。

「赤ちゃんが泣いたら抱っこしなきゃいけない」と思いつめず、笑顔が消えない程度に、ゆったりした気持ちで育児にのぞみましょう。


ちなみに、赤ちゃんが成長して、ただ泣いている時期を過ぎたら、今度は魔のイヤイヤ期がやってきます。育児はノンストップなので、赤ちゃん時代にあまり根を詰めて疲れを溜め込んでしまうと、挽回するときがなくてつらくなってしまいますよ。


というわけで、これから出産する方は、ぜひ肩の力を抜いて育児を楽しんでくださいね。「楽しむ余裕なんてない!」と追いつめられたときには、この記事を思い出していただけるとうれしいです。


※1編集部からのご注意

『抱き癖』に関する情報の真偽については、医学的根拠が確認出来ておりません。本記事では、筆者が産院で受けた指導を元に構成されております。


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  • 鈴本りえ (ライター/エディター)

    旅・グルメ・動物・育児・住宅・ビジネスなど幅広いジャンルで執筆するライター/エディター。趣味はぐうたらしながら本を読むこと。元旅人。運動音痴。現在は地方在住、3児の母。

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