
タイミング法を成功させるために「基礎体温」の測り方・続け方を知ろう
- 更新日:2019/11/14
- 公開日:2019/11/14
女性なら、一度は「どうやら基礎体温を測っておくと、妊活や健康管理に役立つらしい」という情報は聞いたことがあるでしょう。「体温計を新しく買ったから、基礎体温を毎朝測ってみよう」とチャレンジしたことがある方も多いと思います。
ですが、実際に基礎体温の測定・記録を続けている人は、あまり多くはありません。
『もっと知りたい!基礎体温のこと―基礎体温の軌跡から学ぶ女性のこころ・からだ・リズム』(基礎体温計測推進研究会 著・十月舎)によると、20代~30代の女性を対象に行った調査では75%の女性が月経日を何らかの形で記録していて、そのうち98%の女性は記録をもとに次回の月経予測を行っています。
しかし、基礎体温を一度でも測定したことがある、という割合はぐっと下がって約13パーセントにとどまっています。また、一度測定したことがあったとしても、大半は60日以内に計測をやめてしまうといいます。
基礎体温の測定が続かないのは、毎朝決まった時間に測り、しかも記録しておかなければならないという手間があるからでしょう。
ただし、タイミング法で妊活を成功させるためには、基礎体温を正しく記録し続けることが不可欠です。
また、基礎体温を測り続けることは、妊活に役立つだけではなく体調管理の助けにもなりますから、できる限り習慣化しておきたいところです。今回は、基礎体温の正しい測り方と、継続するためのヒントについて簡単にご紹介していきます。
そもそも、基礎体温とは? どんなメリットがある?

基礎体温とは、安静にしている状態で測る体温のことです。
活動し始めると体温が変わってしまうので、朝目覚めてから動き出す前に測る必要があります。
基礎体温を記録しておくと、体調管理に役立ちます。
厚生労働省によって平成24年に作成されたパンフレット『知っていますか?男性のからだのこと、女性のからだのこと〜健康で充実した人生のための基礎知識〜』には、基礎体温を測ることで①月経周期のパターン②排卵の有無③妊娠しやすい時期、を知ることができると記載されています。
月経周期を自分で把握しておくことは、PMS(月経前症候群)が重い人の場合も活用することができます。
PMSとは、生理の約1週間~3日前からおこる肉体的・精神的な様々な症状のことです。
この症状の中には、「落ち込みやすくなる」「イライラして周りの人にあたってしまう」といった性格の変化も含まれています。
基礎体温をつけておくことで、月経周期を把握でき、イライラしても、「これはPMSだから」と安心することができる、というメリットがあります。
また、月経周期はストレスによって乱れることもありますが、月経周期を長期間に渡って記録しておくことで、自分がどういったことにストレスを感じやすいのか、どういった生活スタイルをおくっているときに月経周期が安定するのかを自分で把握することもできるのです。
このように、基礎体温の記録は、妊娠・出産に備える方はもちろん、女性の体調を管理するうえでとても役に立つ情報だと言えます。
基礎体温の正しい測り方

基礎体温を測るのはめんどくさい、というイメージがありますが、実際はそれほど手間はかかりません。
「朝、目が覚めたら、そのまま動かずにふとんの中で検温します。基礎体温計(婦人体温計)の先端部を舌の下に入れて測定します。」※
※厚生労働省資料『知っていますか?男性のからだのこと、女性のからだのこと〜健康で充実した人生のための基礎知識〜』より抜粋。
ポイントとして、
①毎日
②同じ時間に
③同じ体勢で
④動かずに
⑤舌の下で
測る、ということを覚えておきましょう。
体温を測ったら、記録し、グラフ化していきます。
「めんどくさい」を乗り越えて習慣化するヒント

いくら簡単に測ることができるとはいっても、「毎日」となると面倒に感じてしまう人も多いでしょう。ここでは、めんどくさいという感情を乗り越えて、基礎体温の測定・記録を習慣化するヒントをご紹介します。
①基礎体温を記録できるアプリを利用する
近年では、排卵日を管理できる様々なアプリが登場しています。
基礎体温を記録しているときに、面倒だと感じることのひとつが、「グラフの管理」でしょう。人に見られたくないものをノートなどに記録していることに抵抗を感じる人も多いようです。
アプリを利用することで、スマホ内にデータを入れておき、ロックをかけておくことができるので、他人に見られる心配はなく、安心して記録をつけることができます。
②身近な目標設定をする
今日から毎日基礎体温をつけるぞ!と意気込むことで、一日でも忘れると自分にがっかりして続けられなくなる、ということがよくあります。「まずは一週間続けてみる」など、実現できそうな目標を設定し、徐々にそのスパンを長くしていきましょう。
さいごに
今回は、基礎体温を測定・記録することのメリットと続けるためのヒントをご紹介しました。
次回は、タイミング法のやり方や、いつまでタイミング法を続けるか、また、費用の相場などについてご紹介します。
≫ 40歳までに知っておきたい、心と体のこと
・生理前、わけもなく泣いていた私がもっと早く知りたかったこと・ ①第一子は何歳で産む?【産む・産まない いつまでに決断するべき?】
・②いつまで妊娠できる?【産む・産まない いつまでに決断するべき?】
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