
毎月のことですが、夏には生理痛が特にひどくなるという人はいませんか?
ほかの季節と違って、外の暑さと室内の寒さ、両方に気をつけなくてはならない真夏は、体調管理が難しくなる季節です。
生理痛が軽くなる対策をして、ゴキゲンな夏を過ごしましょう!
ずばり、血行!

生理痛の原因は、直接的にはホルモンです。子宮内膜を外に出そうと、子宮を収縮させる働きをするホルモンなのですが、同時に、血管も収縮させます。
この働きによって、生理痛が生まれてしまいます。
夏は、気温は高いけれど、ずっと屋外にいるわけにはいきません。屋外と電車、バス、オフィスの中など、暑いところと涼しいところを何度も出たり入ったりしていると、ただでさえ、体の体温調節が追いつかずに、血管は収縮しがちになり、生理痛はよけいにひどくなってしまいます。
痛みを緩和するために一番てっとりばやい方法は、体を温めること。お風呂に浸かったり、温かい食べ物を摂ったりするのは定番ですが、他にも手軽に試せる対策があります。
経絡・ツボのマッサージで血行促進!

生理痛対策として有効なのは、経路・ツボのマッサージ。
「経絡」とは、現代でいう「代謝物質」が循環する流れの通り道をいいます。主な代謝物質は血や水。また、東洋医学でいうところの「気」も含みます。
例えば、むくみ解消のためのマッサージは、リンパ節へ向かってなど、向きがありますね。これは気の流れを整えることにもつながっています。経絡のマッサージも同じ。流れの通り道に逆らわないよう、マッサージを行うことで血行を良くすることができ、結果的に生理痛改善につながります。
マッサージは、服の上からでも大丈夫なので、外出先でも気軽にできますね。
経絡の緻密な流れの名称は複雑なので割愛しますが、マッサージすると効果的な体の部位をご紹介します。
・足の裏、かかと周辺のマッサージ
足の裏、また、アキレス腱の下を二本の指で挟んだあたりには、血行を良くするためのツボがたくさん通る経絡です。アキレス腱の付け根、かかとに近い部分に、ぐっと強く押すと痛い箇所がありませんか?あまり痛くない程度に、ほぐす感じで指圧しましょう。
・脚全体のマッサージ
ふくらはぎは第二の心臓と言われています。脚には血行のために大切なツボもたくさん集まった経絡が走っています。脚全体を下から上に、血液を送る感じでさすりましょう。お風呂上がりなどにやるとさらに効果的。
経絡は体の中で繋がっているので、足の先→脚の付け根の順番でマッサージを行うと良いです。
対して「ツボ」は、経絡の要所要所にあるポイントのことで、東洋医学では「経穴」といいます。
針治療も、この経絡上の経穴に針をさしてツボを刺激することで経絡の流れをよくします。また、お灸を置くなどの方法もあります。火を使わない、シールタイプのお灸もあるので、安全に使うことができますよ。
一番手軽にできるのは手で刺激することなので、手が空いたらオフィスなどでも気軽に押してみましょう。すぐ奥に内臓がある箇所もあるので、くれぐれも押しすぎない程度に。
・天枢(てんすう)…おへその両側、3センチほど外側にあります。
・中脘(ちゅうかん)…おへそより5センチほど上側。
・腎兪、志室(じんゆ、ししつ)…ちょうどウエスト上の背中側、背骨の両側に2点ずつあります。
以上3つは上半身にあり、すべて血流をよくするツボです。経絡マッサージと合わせてやるのもいいですね。
生理痛に効く食べ物・避けたい食べ物

冷えを改善して血流をよくする食べ物は、しょうが、根菜、ニンニク、玉ねぎなどです。
そして血流といえば血液なので、貧血対策に鉄分も摂っておきたいところ。生理中には鉄分が大量に失われるので、普段から摂るようにするといいですね。
生野菜は体を冷やしてしまうので、和風のスープや煮物などで、優しく体を温めましょう。
反対に避けたい食べ物は、カフェイン、冷たい食べ物、スナック菓子、甘い物。どれも血管を収縮させる食べ物なので、控えめに。カフェインはコーヒーだけでなく、チョコレートにも入っています。
生理中は甘いものを食べたくなる人もいると思いますが、砂糖も頭痛を引き起こす原因なので、どうしても恋しくなったら、甘さ控えめのホットココアなどを。あたたかく、かつ鉄分が入っているのでオススメです。
また微量ですがカフェインが入っているので、ふだんコーヒーでカフェインを摂っている人も落ち着くかもしれません。ただ、くれぐれも飲みすぎないように気をつけてください。
冷たい食べ物、飲み物は、生理の時だけでなく、普段からの摂りすぎもよくありません。体が冷え、血流が滞りがちな状態が続いていると、生理になったときに一気に不調が出ることがあります。
夏風邪や不調は、夏のちょっと涼しくなった時期に表れることがあります。生理痛も同じこと。
夏の間、ひんやりした場所や冷たい食べ物ばかりで体を冷やしっぱなしにして負担をかけていると、秋になってから、体がすぐに適応できずにSOSのサインを出してきます。秋以降の生理不順や生理痛を予防するためにも、夏は身体を冷やし過ぎないこと。
普段から血行がよくなる生活を心がけ、常に生理痛が軽くなる体をキープしたいものですね。
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