女性のカラダ

ちゃんと理解して選択しよう!子宮頸がんワクチンについて

医療ジャーナリストの増田美加先生のフッター

子宮頸がん予防ワクチンは、今、打てないの?

子宮頸(けい)がんは20代、30代に多いがんで、毎年1万人が新たに発症し、年間約2700人もの女性が亡くなっています。

その撲滅を目ざし、やっと日本でも予防ワクチンの定期接種が始まりました。しかし、2013年6月14日、厚生労働省はワクチン接種の積極勧奨を一時とりやめました。


「もう打たないほうがよいのでしょうか?」

「すでに打ってしまった人は、どうしたらよいのでしょうか?」という質問が私のところにもよく来ます。 


子宮頸がん予防ワクチン、現状でも接種すべきですか?

「子宮頸がん予防ワクチン(HPVワクチン)を1回接種。あと2回打たなくてはいけないのだけれど、どうしたらいい?」という相談がありました。


彼女がどうしてこんな相談をしてきたかというと、それには理由があります。


子宮頸がんは、性交渉によって感染するヒトパピローマウイルス(HPV)が原因です。HPVのうち、発がん性のあるものは15種類。

そのうち、もっともがんになるリスクの高い16型、18型の感染を予防するのが、HPVワクチンです。


厚労省は一時見合わせしていますが…

2013年6月、厚生労働省は「HPVワクチン接種を積極的に推奨する」という言葉から、一時差し控える方針を発表しました。

その理由は、接種後に“複合性局所疼痛症候群(CRPS)”という体の痛みやしびれ、歩行困難などの副反応のケースが出てきたためです。


専門家に聞くと、「HPVワクチンとCRPSの因果関係は厚労省の検討会が、調査中です。複合性局所疼痛症候群(CRPS)に関しては、自然発生率と比べて、HPVワクチンで特に多いわけではないとの報告もあります。厚労省も積極的な推奨は一時見合わせていますが、定期接種を中止しているわけではないのです」と話します。

婦人科などに行って希望すれば、接種してもらうことはできます。


20、30代でもワクチン接種はメリットがあります

「打っても大丈夫なのですか?」「確率は少なくても副反応が出るかもしれないのでは?」という不安の声も聞きます。


私の周りの心ある産婦人科医は、「性交渉前の女性はもちろん、性交渉後の20代、30代でもHPVワクチンは打ってほしいと思います。子宮頸がんは検診で見逃されることもあり、子宮と命を守るためにワクチン接種は大事です」と話します。


WHO(世界保健機構)では、今の日本の状況を踏まえたうえで、HPVワクチンの安全性と効果を強調する声明を出しています。昨年は、日本を名指しで、なるべく早急にワクチン接種を再開すべきとの勧告も出しています。

世界の120か国以上でワクチンは接種され、複合性局所疼痛症候群(CRPS)も報告されていますが、頻度は低く、多くの国で定期接種が今も行われています。


HPVワクチンは2種類ありますが、いずれもCRPSは、10万接種あたり0.01~0.2例という少ない発生数です。


副反応のリスクを減らすためには

副反応のリスクを減らすために、痛みに弱い、緊張しやすい、失神しやすい人は、ベッドに横になった姿勢で接種してもらう、接種後、院内で30分は休むなども大切です。

それでも不安が大きい人は無理せず、積極的接種勧奨の再開まで待ってから打つ、ということも、対策のひとつです。

不安があると、緊張して痛みを強く感じ、副反応のリスクが増す可能性があるからです。


すでに1回目、2回目のワクチンを打った人は、多少間隔が空いてもいいので、合計3回接種することが重要です。

心配なら接種してもらった先生に相談し、納得できるまで説明を受けてください。

  • 増田 美加(女性医療ジャーナリスト)

    女性誌や女性専門サイトで、女性の医療&健康・美容現場を取材&執筆。2006年に乳がんを経験。検診の啓発、更年期への対策、予防医学の視点より、健康で美しくイキイキと生きるためのエイジングケア講演を行う。

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