膝の痛み

更年期から不調が増える肩とひざ。関節の痛みをどうケアする!?

  • 更新日:2020/10/18

 女性ホルモンのエストロゲンがほぼゼロになる更年期。エストロゲンが欠乏することで、関節の老化が進み、痛みが出ることが増えてきます。ひどくなると、治療は手術になってしまいます。その前に更年期からは、自分でできる対策を日々行っていきましょう。


更年期には、肩関節の老化で痛みが!

肩関節

 急に、肩がスムーズに動かなくなって、洗濯物を干したり、髪を洗うなどで腕を上げる動作やブラジャーのホックを止めるなど、背中に手を回すことがつらくなります。痛みをともなうこともあります。

 これが俗にいう四十肩、五十肩です。肩の関節の老化によって、肩の関節周囲に炎症が起きている状態です。


 通常は、特別な治療をしなくても、1年以内に自然におさまることが多いのですが、痛みが長く続いてつらいときは、整形外科を受診しましょう。

 整形外科では、鎮痛剤の飲み薬やステロイド剤や局所麻酔を注射して、痛みを抑えるなどの対処療法になります。


肩が固まってしまわないように、痛くても運動を継続して

 急性期に痛みがひどく熱をもっているような場合は、冷やします。ひんやりとした湿布をするのもいいでしょう。

 熱(炎症)がおさまってきたら、温めます。痛みがあるときは、市販の鎮痛消炎剤の温湿布を利用するのも良いでしょう。入浴のときも肩をよく温めます。


 多少痛くても、動かして、肩のこわばりをほぐす運動をすることが大切です。そのままにしておくと、肩がかたまって、肩の運動範囲が狭まってしまうので注意しましょう。動かすことで、肩の可動域を少しずつ広げていくことが大切です。

 無理のない範囲で、肩のこわばりをほぐす運動を継続して行うことが重要です。治るまでは、重いものは持たないようにします。


肩のこわばりをほぐすエクササイズ

 痛みが強いときでも、肩を少しずつ動かす運動をしても良いのです。痛くないほうの手を机につき、体を支えます。そして、痛いほうの手に、アイロンなどの重さのあるものを持ち、ゆっくり慎重に、前後左右に振ります。


 痛みが少なくなってきたら、指先で衣服の肩の部分をつまみます。ひじを後ろから前へ、ゆっくり5~6回、回します。次は、前から後ろに反対回しも5~6回。

 肩甲骨を動かす気持ちで行うのがコツです。痛くない側も、左右両方同じようにします。予防にも役立ちます。


 無理のない範囲で、毎日の習慣にしましょう。全身の血行をよくする有酸素運動も大切です。


ひざの痛みも更年期から増えてきます

 更年期以降のひざの痛みの原因として、最も多いのが変形性膝関節症です。

 これはひざの関節のクッションの役割をしている軟骨が老化して、すり減ることで起こります。

進行すると、ひざに水が溜まって腫れてきます。さらに、ひどくなると、歩くことが難しくなり、ジッとしていても痛むようになってしまいます。


こんな症状があったら変形性膝関節症かも!

ひざ

 動き始め、特に立ち上がるときにひざが痛む

 階段の昇り降りがつらい

 ひざが腫れる、ひざが重く感じる

 ひざが痛くて、歩けない

 正座ができない

 ひざをまっすぐに伸ばせない

 就寝中もひざの痛みで目が覚めてしまう


 このような症状があったら変形性膝関節症の可能性があります。


 ひざの痛みを感じたら、整形外科を受診しましょう。

 整形外科では、ひざの負担を軽くする矯正器具などを使ったり、消炎鎮痛剤の内服薬や関節への注射などを行われることもあります。また、ひざを温める温熱療法も行われています。

 症状が進行してしまい、これらの治療でも痛みがとれないときは、手術の検討になります。


多少痛みがあっても、歩くこと&筋トレを続ける!

ウォーキング

 変形性膝関節症は、自然に治ることがない病気です。

ひざが痛むために、歩かなくなると、ひざの周りの筋力が落ちて、さらにひざに負担がかかるという、悪循環に陥ります。

 急性期を過ぎたら、多少痛くても、歩くことと、ひざを支える大腿四頭筋(太ももの前側の筋肉)を鍛えるトレーニングを行うことが大切です。


 それから、予防は大切です。

 日常生活の中で、ひざを支える筋肉を強くすることを心がけます。無理のない範囲で歩いたり、水中ウォーキングをしたり、筋力を強化します。


 また、体重が1キロ増えると、ひざへの負荷は、約2~3キロ、余分にかかります。肥満の人は、体重を減らすこと、は大事。ひざを冷やさないようにすることも大切です。


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  • 増田 美加 (女性医療ジャーナリスト)

    女性誌や女性専門サイトで、女性の医療&健康・美容現場を取材&執筆。2006年に乳がんを経験。検診の啓発、更年期への対策、予防医学の視点より、健康で美しくイキイキと生きるためのエイジングケア講演を行う。

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