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更年期治療のホルモン補充療法(HRT)いくらかかる? やめどきは? 気になる質問に答えます!

  • 更新日:2020/09/08

 更年期障害の治療として行われているホルモン補充療法(HRT)。さまざまな疑問や上手に続けるためのポイントを紹介します。費用や期間、やめどきやほかの薬との飲み合わせなど、気になる疑問や不安について、Q&A方式でまとめました。


Q ホルモン補充療法(HRT)は、費用が高いと聞きました。保険健康は使えないのでしょうか?

ホルモン補充療法費用

A 更年期症状の治療は健康保険が使えます!

 更年期症状の治療や骨粗しょう症、萎縮性腟炎の治療で行なうホルモン補充療法(HRT)には、健康保険が使えます。

 ただし、骨粗しょう症の“予防”のためや肌の若返りなどの“美容”目的の使用では、健康保険は適用されません。この場合は、自由診療(自費)扱いが原則です。


Q ホルモン補充療法(HRT)の費用は、いくらくらいかかりますか?

A 保険診療なら1カ月初診でも数千円です

 ホルモン補充療法(HRT)(保険適用の場合)は、診療費もあわせて初診で1ヵ月分数千円くらいです。ホルモン剤そのものの薬代は、もっと安くて1ヵ月約1000円程度です。

 保険診療で行える治療なら、初診料、各種検査代などを含めて、初回(初診)は数千円から1万円くらいです。


 ただ、保険診療では、ひとりひとりの診療にゆっくりと時間をかけられていない現状があります。

 そのため、クリニックの中には、自由診療で行う医療機関もあります。その場合は、初診で検査代、薬代などを含めると、数万円かかる施設もあります。しかしその分、じっくり話を聞いてもらえたり、いろいろと相談してアドバイスを受けられるメリットもあります。


 また、医療機関によっては、大部分の診療は保険診療で行って、健康管理の指導やカウンセリングなどは、日を改めて、自由診療の扱いで行うシステムをとっている施設もあります。

 保険診療と自由診療、それぞれメリット、デメリットがありますので、医師との相性なども含めて選択してください。


Q ホルモン剤を使うことで、太ったりすることはないのでしょうか?

ヘルスケア

A ホルモン補充療法(HRT)が原因で太ることはありません

 ホルモン補充療法(HRT)が原因で、太ったというデータはありません。

 太ったというケースで考えられるとしたら、つらい症状が改善して、食欲が出ることがあるのでは、と言われています。

 更年期以降は肥満になりやすいので、食生活を見直して、かつ適度な運動を心がけることが必要です。


▼更年期の太りやすさはどうすればいい?

・更年期になると“太る!”をくつがえす方法はあります!


Q ホルモン補充療法(HRT)は生理(月経)があるうちは受けられないのでしょうか?

A 更年期のつらい症状があれば、ホルモン補充療法(HRT)を受けられます

 更年期症状がつらいときは、閉経前でもホルモン補充療法(HRT)を受けることができます。

 まだ閉経前で生理(月経)があっても、更年期の症状があって、血液検査の結果、卵胞刺激ホルモンの値が高く、エストロゲンの値が低い場合は、ホルモン補充療法(HRT)を受ける対象になります。


 また、エストロゲンの数値が下がっていなくても、更年期のつらい症状がある場合は、閉経前でも治療を始めることもできます。医師と相談してみましょう。


Q ホルモン補充療法(HRT)を美容目的で早めに始めたいのですが、可能でしょうか?

美容目的

A 肌の若々しさキープは副次的な効果です

 エストロゲンは、肌をみずみずしく保つ働きをします。そのため、ホルモン補充療法(HRT)を行っていると、肌のツヤを保つことができます。

 とはいえ、美肌を目的に、あまり早くから治療を始めることは勧められていません。


 卵巣が元気で働いているうちに、女性ホルモンを補充すれば、卵巣がサボって働かなくなる可能性があるという医師もいます。また、過剰にホルモンを補充すれば、乳がんや血栓症のリスクが増します。


 ホルモン補充療法(HRT)は、卵巣機能が低下したときに初めて必要な治療です。肌の若々しさは、副次的な効果と考えましょう。


Q ホルモン補充療法(HRT)を行ったら出血が……。妊娠の可能性はあるのでしょうか?

A 更年期障害の治療で使う場合は、妊娠の可能性はありません

 ホルモン補充療法(HRT)では、排卵は起こらないので、妊娠の心配はありません。

 ホルモン補充療法(HRT)を行うと、月経のような出血が見られるため、再び妊娠の可能性があるのでは、と気になる方がいます。

 

 しかし、女性ホルモンを補充することで、子宮内膜が月経と同じような現象を起こしているだけで、一度衰えた卵巣機能が復活したわけではありません。


 ただし、若い人で卵巣機能不全の治療のために、ホルモン補充療法(HRT)を行う場合では、排卵が起こり妊娠する可能性があります。


Q ホルモン補充療法(HRT)はいつまで続ければ良いのでしょうか?

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A 症状が治まって、快適と感じたときがやめどきです


 つらい症状が治まって、満足できたときが終了の目安と言われています。

 更年期の症状の改善が目的であれば、つらい症状が治まって、快適な生活が送れると満足できたら、そのときがやめどきと考えます。

 

 ただし、骨粗しょう症や動脈硬化の治療のために、ホルモン補充療法(HRT)を行っている場合は、途中で勝手に薬をやめてしまうと、治療効果がなくなってしまいます。医師の指示通り治療を続けることが重要です。


Q ホルモン補充療法(HRT)をやめたら症状が再び、ぶり返さないのでしょうか?

A いっぺんに中止せず、徐々に減らしていくことが大事


 ホルモン補充療法(HRT)をやめるときは、使用するホルモン剤の量を徐々に減らしていくように、医師からの指示があるはずです。

 ホルモン補充療法(HRT)で使用する女性ホルモンの量は、ごく少量ですので、大きなリバウンドのような症状はないと言われています。


 しかし、エストロゲンが急激に減ったことで起こるのぼせやほてり、ホットフラッシュなどの急性症状は、ホルモン補充療法(HRT)をいきなりやめると、症状が再び出てくることがあると言われています。

 ですから、医師の指導のとおりに、少しずつ薬の量を減らしたり、服用する間隔を開けていくなど、徐々に、薬のない状態にもっていくようにすることがあります。


 体には、生態内の環境を一定に保とうとする働きがあります。その状態に慣れていくのです。ですから、ホルモン剤の量は、徐々に減らしていくことが大事です。


ホルモン補充療法(HRT)を上手に続けるためのポイントは?

笑顔の女性

最後に、ホルモン補充療法(HRT)を賢く続けていくために、押さえておきたい5つのポイントをまとめました。


1 お薬は定期的に続けましょう。ホルモン補充療法(HRT)は、一定期間続けることで効果が上がります。少なくとも2~3カ月は継続することが大事です。なるべく、毎日同じ時間に飲み忘れないようにしましょう。


2 副作用が気になるときは、まず医師に相談しましょう。最初のうちは、薬を飲むと乳房の張りなどの症状が起こることもあります。だからといって、勝手に薬の使用をやめたりせず、まず医師に相談してください。医師と一緒に、自分に合った薬の使い方を考えていきましょう。


3 ほかに服用している薬があれば、必ず医師に伝えてください。ほかの薬と併用することで、ホルモン剤の効果を減らしたり、逆に効果が強く出過ぎてしまうこともあります。ほかの診療科にかかるときも、ホルモン補充療法(HRT)でホルモン剤を使用していることを伝えます。特に、手術を受けるときや糖尿病、乳腺の病気、甲状腺の病気で治療受けるときは、必ず医師に伝えることが必要です。


4 規則正しい生活習慣を心がけましょう。骨粗しょう症や動脈硬化などの病気を予防するにも、食事や運動などを規則正しく行なうことが大切。ホルモン補充療法(HRT)を受けているからと油断せず、健康的な生活を送りましょう。肥満予防も心がけて。


5 定期検診を忘れずに行います。ホルモン補充療法(HRT)の治療中は、乳がん検診などのために定期検診をきちんと受けます。乳房は、自分でも毎月自己チェックを行います。しこりや乳首からの分泌液など、気になることがあれば、次の診察を待たずに受診します。


▼更年期障害の治療ってどんなもの?

・更年期治療のホルモン補充療法(HRT)いくらかかる? どのくらい続ける? 気になる質問に答えます!

・更年期障害は治療できる! ファーストチョイスとなるホルモン補充療法(HRT)とは?

・【更年期】ホルモン補充療法(HRT)の思わぬメリットとは!?

・更年期障害の治療のファーストチョイス。気になるホルモン補充療法の副作用は?


▼知っておきたい、更年期の気になる症状まとめ

・更年期の性交痛は、腟にうるおいがなくなることで起こります!

・プレ更年期・更年期世代の腹痛、おなかの張り

・更年期に多いめまいと耳鳴りにどう対処する?

・更年期に起こりやすい心の不調。その乗り越え方は?

・不眠、寝つきが悪い、眠りが浅い…更年期によく起こる不眠障害をどう乗り越える?


  • 増田 美加 (女性医療ジャーナリスト)

    女性誌や女性専門サイトで、女性の医療&健康・美容現場を取材&執筆。2006年に乳がんを経験。検診の啓発、更年期への対策、予防医学の視点より、健康で美しくイキイキと生きるためのエイジングケア講演を行う。

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