結婚相談所

結婚相談所で恋愛はできる?仲人に聞いた「現代日本の婚活事情」とは

  • 更新日:2019/05/08

先月、昔からの友人A子(33歳・看護師)から、「結婚相談所に入会することにした!」という報告を受けました。A子は、スポーツ万能で明るく社交的、これまでどちらかというと男性からモテてきたタイプの女性だったので、この宣言にはちょっと驚かされました。


結婚相談所は高額なイメージがあったため、「婚活向けのマッチングアプリとかでもいいんじゃない?」と提案したのですが、「ネットの出会いには抵抗があるし、ちゃんとした人と出会いたいから」と、意思は固いようでした。


しかし、入会から一ヶ月経ったころに現状を聞いてみると、「現実って甘くないんだなと思った。素敵だと思える人がいない。コミュニケーションも下手な人が多いし…休会しようかなと思っている」と、もうすでに相談所での婚活に見切りをつけ始めている様子でした。


実生活では男性にモテるタイプの女性であるA子が、なぜ結婚相談所を使っての婚活では苦労してしまうのでしょうか?

今回は、婚活というワードの提唱者でもある社会学者・山田 昌弘さんの編著書『「婚活」現象の社会学 日本の配偶者選択のいま』から、結婚相談所を利用しての婚活事情をご紹介していきます。


なぜ人は、結婚相談所に入会するのか? 入会動機3パターン

結婚

まずは、結婚相談所に入会している会員の属性への理解を深めるために、入会動機にはどういったものがあるか、を見ていきましょう。本書では、8名の結婚仲人への聞き取り調査を行った結果、入会動機には3つのパターンがある、と結論付けています。


その3パターンとは、「恋愛下手型」「恋愛疲れ型」「特殊事情型」です。


入会動機3パターン

①恋愛下手型

恋愛できないから―自分で異性と交際を始められない、外見に自信がなかったり、未婚の異性がいない職場環境にいたりと、男女交際が自分で始められないパターン


②恋愛疲れ型

恋愛に見切りをつけたから―恋愛経験はあるが様々な理由で結婚できず、そのマイナスの経験により恋愛結婚に見切りをつけているパターン。


③特殊条件型

特殊な事情があるから―資産家、農家の跡取り、子連れ再婚希望など、偶然の出会いでは得られない特定の条件が必要な、相手へのこだわりがあるパターン

(P.71-72)


A子が結婚相談所での婚活に早々に疲れてしまったのは、そもそも相談所の会員には「恋愛下手」がゆえに入会を決めた男性が少なくないため、コミュニケーション能力という面で、フラストレーションを感じてしまったことが一因だと推測できます。


結婚相談所で恋愛はできる? 結婚相談所で結婚が決まりにくい原因とは?

破談

ところで、結婚相談所で出会った男女は、条件だけで結婚を決めているのでしょうか?


実際に結婚相談所に入会している会員は、「生活の安定だけではなく、恋愛感情も抱ける相手を求めている」と言います。現代では、お見合いだから条件さえ合えばいい、という昔のお見合いと異なり、「恋愛感情が芽生えなければ交際には至らない」ケースが増えており、そういった意味で、「恋愛結婚と結婚相談所を通してのお見合い結婚の違いは、ほとんどなくなっている」という見方もできます。


お見合いだから恋愛できない、ということはなくなっているわけですが、それゆえに、結婚が難しくなっている、という側面もあります。


昔と比べて、はるかに見合い結婚が決まりにくくなっている。そこには、いくつかの理由が挙げられるが、特に強調されるのが、「理想の高さ」と「母親の介入」であり、特に、女性側に厳しい意見が多い。逆に言えば、女性の期待を下げることができれば、成婚しやすくなるということで、結婚仲人は、その点に神経を使う。まず、こちらがいいと思って紹介しても、女性側が見合いにこぎつける以前に断るケースも多い。とにかく、男性は経済力+外見+コミュニケーション能力がそろっていないと見合いという土俵に乗せてもらえないケースも多い。(P.73)


ただし、お見合いで結婚が決まりにくくなっているとはいえ、お見合いをする・結婚相談所に入会することには、それなりのメリットがあります。


見合い結婚は、「後ろ盾」のある結婚―本人同士・親が、双方の条件を納得して成立するので、安定性が高く、恋愛よりも、離婚が少ないという印象がある。それ以上に、先に条件が分かっているから、安心して結婚を目的にして恋愛できるというメリットがある。(P.76)


つまり、現代の結婚相談所を利用しての婚活は、「恋愛感情抜きで結婚相手を吟味するシステマチックな場所」ではなく、「安心して結婚前提の恋愛相手を探すことができる場所」になっているというわけです。


さいごに。安心して恋愛結婚したいなら結婚相談所もアリ。ただし「話の面白い高収入イケメン」はいない

カップル

安心して結婚前提の恋愛をしたいなら、結婚相談所を利用するのもアリでしょう。


ですが、恋愛が得意ではないために入会を決めている男性も少なくはないので、「話が面白くて経済的に安定していて、フツメン以上で…」という男性を期待して入会すると、失望する可能性が大きいと推測できます。



今回ご紹介した本

『「婚活」現象の社会学 日本の配偶者選択のいま』
著・編集:山田 昌弘
出版社:東洋経済新報社


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  • 今来 今 (フリーライター)

    神戸出身。編集者を経て現在フリーライター。複数メディアにて、映画評・書評・ルポなどを連載中。

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