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夫が離婚を切り出す理由TOP5は? 【弁護士に聞いてみた】

弁護士に聞いてみた

結婚を考えている女性もすでに結婚されている女性も、結婚する以上は「夫と一生添い遂げよう」と考えている方が多いと思います。もちろん離婚を前提に結婚なんてしませんし、いつまでも夫と仲良く結婚生活を楽しみたいと思っているはずです。


でも、ひょんなことからすれ違ってしまい、溝がなかなか埋まらずに、ついには夫から離婚を切り出されてしまうことだってあります。

では、夫から離婚を切り出される理由には、どのようなものが多いのでしょうか?


今回は、最新(平成28年度)の司法統計をもとに、夫から見た離婚の理由TOP5についてお話します。


どれくらいの夫婦が離婚しているの?

離婚

そもそも、どれくらいの夫婦が離婚しているのでしょうか?

最高裁判所では、毎年「司法統計」というデータを開示しています。最新の司法統計(平成28年度司法統計家事事件・婚姻関係事件数)によれば、全国の家庭裁判所に持ち込まれている婚姻関係事件数は、全部で66,494件となっています。このうち、夫からの申立ては18,135件(約27%),妻からの申立ては48,359件(約73%)となっています。圧倒的に妻からの申立てが多いですね!

この66,494件のうち、離婚が成立した件数は43,484件となっています。だいたい3分の2の夫婦で離婚が成立していることになりますね。


もっともこの統計は、あくまで全国の家庭裁判所に持ち込まれた婚姻関係事件をもとに調査されたものですので、家庭裁判所を通すことなく協議離婚が成立した夫婦も相当数いるはずです。そのため、毎年どれくらいの夫婦に離婚が成立したのかははっきり分かりませんが、少なくとも5万組以上は離婚していると考えられます。


夫から見た離婚の理由TOP5!

怒る男性

では、実際に夫から家庭裁判所に申し立てられた婚姻関係事件の中で、離婚の動機として挙げられているものは何が多いでしょうか?


離婚調停申立書には、「申立ての理由」を記入する欄があり、「性格が合わない」、「異性関係」、「暴力を振るう」、「酒を飲み過ぎる」、「性的不調和」、「浪費する」、「病気」、「精神的に虐待する」、「家庭を捨てて顧みない」、「家族親族と折り合いが悪い」、「同居に応じない」、「生活費を渡さない」、「その他」の計13個の理由が挙げられています。これら理由の中から、TOP5を見ていきましょう。

(なお、司法統計では、申立人本人の主張する離婚の理由のうち、主なものを3個まで挙げる方法で調査し、重複集計されています。)


第5位 「性的不調和」(2,407件・約13%)

第5位は、「性的不調和」でした。

これには、性生活への不満も含まれます。一般的な例としては、夫が性交渉を求めても妻から拒否されるケースです。つまり、セックスレスが夫からの離婚の理由になりやすいということです。

実際に私が関わった離婚事件でも、夫は早く子どもが欲しいので、タイミングを見て性交渉を求めていましたが、妻はそれほど子どもが欲しいわけではなかったために、性交渉を拒否し続けて、結局2年以上セックスレスの状態が続いてしまったというケースがありました。最終的には、夫が申し立てた調停で離婚が成立しましたが、あまり後味が良いものではありませんでしたね…。


性生活というものは、円満な夫婦関係を続けていくためにとても重要なことです。普段はしょっちゅうケンカする夫婦でも、夜の相性が良いと夫婦円満でいられると聞いたこともあります。「夫なんかに指一本触られたくない!」、「今さら夫となんて気持ち悪い!」という女性もいるかもしれませんが、その状態が続いてしまうと離婚のリスクが高くなってしまいますので、十分注意しましょう。


第4位 「異性関係」(2,594件・約14%)

第4位は、「異性関係」です。

結婚すると、夫婦はお互いに「相手以外の異性と性交渉をしない」というルールに縛られます。これを「貞操義務」といいますが、夫婦生活を送るにあたって基本的で重要なルールですので、これを破ってしまうと、やはり離婚の理由になりやすくなってしまうのです。

これまで、浮気や不倫は夫がするものだというイメージも強かったかもしれませんが、実際には、妻の浮気・不倫も意外と多い印象です。私が関わった離婚事件でも、妻が夫よりも一回りも若い男性と男女の関係になってしまい、そのまま子どもを置いて出て行ってしまったというケースがありました。


「不倫は蜜の味」なんて言われることもありますが、異性関係は、一度バレてしまうと慰謝料請求の対象になるなど、非常にリスクが高いといえますので、十分に心得ておく必要があるでしょう。


第3位 「家族親族と折り合いが悪い」(2,682件・約15%)

第3位に入るのは、なんと「家族親族と折り合いが悪い」です。

これには、夫が妻の家族・親族とうまくいっていないケースだけではなく、妻が夫の家族・親族と折り合いが悪いケースも多いと思われます。例えば、妻の父母がしょっちゅう夫婦関係に口を出してきて夫が辟易していたり、母親を非常に大事にするマザコン気質な夫の場合、妻が姑(夫の母親)と折り合いがつかずに不穏な関係になってしまったりするようなケースですね。


私が実際に関わった離婚事件では、妻の親族に「アッチの筋」を自称する方がいて、ことあるたびに夫が脅されることが離婚の理由に挙げられているケースがありました。

結婚すると、夫婦二人だけではなく双方の家族・親族との関係が大事になってきます。嫌なこともあると思いますが、我慢しながら、時にはうまくいなしながら、バランスを取って接するのが重要なのだと思います。


第2位 「精神的に虐待する」(3,590件・約20%)

第2位は、「精神的に虐待する」でした。

例えば、夫が毎日仕事を頑張ってヘトヘトなのに、妻が夫に刺々しい言葉や人格を否定するような言葉をかけたり、思いやりのない態度をとったりするケースなどが考えられます。

私が関わったケースでも、共働きで妻のほうが収入が多く、夫が妻から「こんなに働いているのに良い暮らしができないのは、稼ぎの少ないあんたのせいだ!」などと暴言を吐かれ続けて、精神的に病んでしまった夫が離婚調停を申し立てたというものがありました。


「肉食系女子」という言葉があるように、近年、昔よりも女性が強くなったと言われることがありますが、一昔前より男性と女性の関係性が変わってきているのかもしれませんね。男性は、女性が思っている以上にナイーブで単純な生き物です。褒められれば大変喜んで何でもやろうとしますが、傷つけられるとネガティブな状態から抜け出せない男性も多いです。夫を含め、男性の取扱いには十分に注意したいですね。


第1位 「性格が合わない」(11,138件・約61%)

昔も今も、夫の離婚の理由としてダントツの第1位は、「性格が合わない」です。妻の離婚理由でも、「性格が合わない」が長年ずっと第1位です。

例えば、私が関わったケースでは、「性格が合わない」具体的な内容として、「子供の教育方針が全然違う」とか、「金銭感覚や将来についての考え方が全くかみ合わない」とか、「家族や親族との付き合い方が違い過ぎて我慢できない」とかいうものが離婚の理由に挙げられているものがありました。


生まれも育ちも違う男女が結婚するわけですから、性格が違うのは当然といえば当然ですが、結婚生活を続けていくうちに、性格の不一致から夫婦の距離が我慢できないほどに大きく開いてしまうのでしょうね。この性格の不一致が原因で、一緒に居るのが苦痛に感じたり、趣味や意見が合わないことでケンカが絶えなかったりすると、夫としても「離婚しようかな…」と考えてしまうようです。

夫婦が互いに、性格の違う別の生き物であることを理解して、「そういうものだ」と開き直ることが重要なのかもしれません。


離れていく男性

今回は、最新の司法統計をもとに、夫からの離婚理由TOP5についてお話しました。

「やっぱりね!」という理由もあれば、「え!?こんな理由が上位に入るの?」という理由もあったかもしれません。ちなみに、夫からの離婚理由の第6位から第12位は、第6位「浪費する」、第7位「同居に応じない」、第8位「暴力を振るう」、第9位「家庭を捨てて顧みない」、第10位「病気」、第11位「生活費を渡さない」、第12位「酒を飲み過ぎる」でした。


夫が離婚を切り出すときも、それまでの結婚生活からよくよく考えた理由があります。離婚についての話し合いや裁判は、想像するよりもずっと疲れます。夫から切り出されやすい離婚理由を意識して、夫をうまく手のひらで転がしながら、夫婦円満な生活を続けたいですね。



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  • 田中雅大(弁護士/第二東京弁護士会所属)

    1975年生まれ。埼玉県出身。証券会社に勤務した後、2010年に弁護士登録。中小企業の法務や不動産案件を中心に扱いつつ離婚や不倫などに関する数々の男女トラブルを解決。趣味はサーフィン、草野球。

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