恋愛

既婚者から線引きされるのか、独身が既婚者を線引きしているのか

既婚者と未婚者の壁

久しぶりに会う友達。彼氏だの婚活だの姦しく話し合っていると「でもいいじゃん、アンナちゃん結婚してるんだしさ」と言われます。とってもよく言われます。

そのたびに、友情の糸が切れる音がします。ああ、もうこの友達とは分かり合えないのかもしれない。そういうさみしい糸の切れる音が、ぷつん。


あーあ、独身の友達を失うために結婚したんじゃないんだよ。私。


既婚者だから真実を明かせないのは、詭弁でしょうか

既婚者と未婚者の壁

なんて言いながら、私自身が独身の友達に話せないこともあります。

周囲の既婚者がどれくらい独身女性と不倫をしているか。「妻とは終わってる」「離婚するつもりだ」「結婚前に出会いたかった」なんて色恋をさんざん振りまいて、そしてどれほど「何とも思っていない」のか。

自分が結婚したとたん、手の内を見せられすぎました。既婚男性にとって不倫相手の女性って「鼻がムズムズしたとき、手を伸ばしたら偶然あったティッシュ」くらいの価値しかないんだってこと、ええ、よく知りました。


けれどそんなこと、目の前の不倫している女性に言えますか?不倫してるそこの友よ、あなたはただのティッシュですよって。そんなひどい宣告、友達に向かって言えるわけない。

それに「彼女の不倫相手だけは違うかもしれない。本気で離婚しようとしていて、彼女を選ぼうとしているのかもしれない」と信じたいのがむしろ友情じゃないですか。


不倫って「まだ傷つかない方」なんじゃない?

不倫はまだマシ?

だから私は友達が不倫をしていても、止めることはできません。略奪愛だってこの世にはなくもないですし、何より不倫より傷つき、傷つける恋愛の方がアラサー独身にはたくさんあるからです。


「ついに友達が不倫をやめたと思ったら、次の彼氏がDV男だった。私とお茶してて彼が迎えに来たと思ったら、『なんでこんな遅くまでチンタラくっちゃべってんだよボケ!』と彼女の喉元をつかんで引きずって消えた」


「共通の知人とも確認して、絶対独身だっていう男性を見つけた。安心して彼の家へ行ったら電気もガスも止まってた。彼、パチンコ依存症で家賃も払えない人だった」


なんてドラマの台本でもボツりそうな事例を、これでもか、これでもかと聞かされるんです。

ここまでひどい独身にぶち当たるくらいなら、不倫って「まだマシ」なんじゃないか?って思わされるほどに。だから私には、不倫を止める力がありません。


普通のいい人を求めて

普通のいい人

もちろん「普通のいい人」が結婚相談所にいるのはわかっています。けれど目の前の友達がそういう男性じゃなくて、本質的にはコミュニケーション能力が高い遊び人を好きだという婚活における絶望的なハンデにも気づいています。

婚活市場にいる「普通のいい人」は得てして素朴で、デート慣れしていない男性たち。そしてアラサーにもなれば、デートが上手な男性を知ってしまっている。


できれば、最低限のデート慣れくらいしていてよ、という気持ちもわかります。私だってデートするならヒールで5km歩かされたくはないし、言葉のキャッチボールができる男性がいい。

数年前に婚活パーティで「お水いりますか?」と聞かれ「結構です」と答えたのに嬉々として水の入ったグラスを渡されたときは、あまりのディスコミュニケーションにぞっとしました。それなのに自分だけ訳知り顔をして「現実を見てさっさと婚活しなよ」と言えば、それこそ既婚者が偉そうに説教して……という構図になりませんか。


これらの前提を踏まえて「不倫をやめられない」「普通のいい人がいない」という未婚女子の気持ちは痛いほどわかりますし、そこに線引きはないつもり、ないつもりだけれど未婚側からすると「私とあなたは違う、だってあなたはゲームをあがった側だもの」と感じられることでしょう。実際には離婚するかもわからないのに。

結婚は「あがり」ではないのに……。



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  • トイアンナ

    外資系企業で消費者インタビューを経験後ライターとして独立。500人超のヒアリングから女子の楽しさも悲しさもぎゅっと詰め込んで文章にしています。現在はアラサーの恋愛とキャリアを中心に多くの媒体で連載中。

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