デート

初デートで割り勘はありえない?なぜ「奢られたい」と思うのか

  • 更新日:2019/04/26
「初デートで割り勘だったら、興味がないのかな、と思う」
「奢ることも愛情表現だから、せめて最初くらいかっこつけてほしい」
「デートで100円単位まで割り勘にされたら引く」

そんな風に、「初デートで割り勘はありえない」とか、「デート代は男性に多めに出してほしい」と考える女性は少なくありません。


ちなみに我が姉も、「初デートで割り勘だったら、2回目はない」と言い切っていました。


ところで、なぜ「デートでは男性に奢ってほしい(または多めに出してほしい)」と考える女性は多いのに、「デートでは女性に奢ってほしい(または多めに出してほしい)。割り勘だったら次のデートはない!」と表明する男性はほとんど見ないのでしょうか?

それは、「日本では、まだまだ男女間の経済格差が大きいから」でしょう。


男女間の経済格差。女性の平均給与は287万円。シングルマザーのふたりにひとりは貧困

お金がない女性

では、実際に、男女間にどれくらいの経済格差が存在しているのか、についてみていきましょう。


国税庁の民間給与実態統計調査(平成29年度)によると、給与所得者の平均給与は432万円で、男性は532万円、女性は287万円となっています。(※1)

また、男性では、年収300万円以上400万円以下の人が 523 万人で、全体の 17.8%を占めており、女性では 100 万円超以上200 万円以下が 473 万 人で、全体の23.6%と、最も多い比率を占めています。つまり、男性では300万円代が、女性では100万円代の収入を得ている人がもっとも多い比率を占めている、ということです。


女性に経済力がない場合でも、結婚相手の男性に経済力がある場合は、経済格差は表面化しませんが、離婚をきっかけに貧困に陥ってしまうというケースもあります。


厚生労働省の調査によると、シングルマザー家庭の平均年収は181万円(シングルファーザーの平均は360万円)で、相対的貧困率は52.6パーセントにも上るといいます。(※2)


なぜ男女間の経済格差はこんなに大きいのか

男女間の経済格差

ところで、なぜ日本はこんなにも男女間の経済格差が大きいのでしょうか? それには様々な要因が考えられます。


日本で男女間の経済格差が生まれる要因1:統計的差別が横行している

統計的差別とは、統計に基づいた差別のことです。たとえば、女性は妊娠・出産を機に退職することが多いので在職期間が短い、という統計があるために、女性だけキャリアアップできない職種でしか雇わない、などが統計的差別にあたります。東京医科大の医学部入試の女性差別も、「女性は妊娠や出産などで離職することが多いから」という理由で行われていたとするならば、統計的差別に該当します。


医学部入試ほどあからさまではなくても、新しく人を雇うさいに、「女性だから、結婚してすぐにやめてしまいそう。同じ能力があるなら男性の方を雇おう」と無意識に差別してしまっているケースは多いでしょう。


日本で男女間の経済格差が生まれる要因2:古い男女観・性別役割分業意識を持ち続けている人の存在

ふたつ目に考えられる要因は、性別役割分業意識を持ち続けている人が多い、ということです。性別役割分業とは、性別によって家庭内の役割を明確に区別することで、端的に言うなれば、「男性は外で働いて、女性は、家事・育児を担う」という役割のことです。

今の時代そんなの意識は古い、と考える人も多いと思いますが、内閣府の調査は、まだまだ日本人の多くが古い男女観を持ち続けていることを示しています。(※3)


2016年の調査では、「夫は外で働き、妻は家庭を守るべきである」との考え方、いわゆる固定的性別役割分担意識を問う質問に対し、「賛成」と答えた人が40.6%も占めていたのです。この割合は過去最小ですが、それでも半数近くを占めています。こういった感覚を持っている人が多い限り、男女間の収入格差が縮まらないのは自明の理でしょう。


さいごに。奢られる女性と稼げる女性、どっちになりたい?難易度とリスクを自分で判断しよう

お会計

気になっていた男性からデートに誘われ、素敵なレストランでディナーを奢ってもらえたら、嬉しいですよね。


でも、もし日本が性別役割分業意識が根付いておらず、性別に関係なくキャリアを積める国だったなら、そのディナーは、誰かに気に入られなくても自分のお金で食べられていたかもしれないのです。


「奢ってくれる彼氏」や「高収入の夫」は、自分ではありませんから、自分に収入がなければ、彼を失った途端に、経済力を失うリスクが生じます。「だから女性も経済力をつけましょう!」と言ったところで、日本が男性社会であるという事実は、すぐには変えられませんから、自分で稼ぐことよりも、一見美味しい道に思える「稼げる人を捕まえる」方を選んだとしても、一概に浅はかとは言えないでしょう。ただし、その選択には、「意に沿わない結婚生活を続けなければならない」「離婚によって簡単に貧困化してしまう」などの大きなリスクが付きまといます。どちらが本当にリスクが高いのか、はじっくり考える必要がありそうです。


※1 国税庁 民間給与実態統計調査結果

※2 厚生労働省 ひとり親家庭等の現状について

※3 内閣府 共同参画 2016年12号



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  • 今来 今 (フリーライター)

    神戸出身。編集者を経て現在フリーライター。複数メディアにて、映画評・書評・ルポなどを連載中。

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