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「努力してるのに、仕事も婚活もうまくいかない」女性に知ってほしい考え方

努力

みなさん、努力、してますか? 


私は最近、風邪を引いたことを言い訳に自堕落な日々を送っているので、「もっと頑張らないとなー」「努力が足りていないな」と思うことがよくあります。


これまで、無条件に「努力は良きこと」と考えていたのですが、脳科学者の中野信子先生は、著書『努力不要論 脳科学が解く!「がんばってるのに報われない」と思ったら読む本』のなかで、まったく違う説を提唱されています。


中野先生いわく、「できるだけ努力をしないで生きよう、という考え方がもっとも大事」「努力に過剰な期待をしてはいけない」とのこと。今回は、本書を参考に、努力は必要なのか、正しい努力とはなんなのか、について考えていきたいと思います。


努力ってなに?

「努力」と聞くと、易きに流れることを意志力で阻止し、歯を食いしばって何かをすること、というようなイメージがあります。

ですが、中野先生は「苦労すること=努力」ではない、と主張します。


真の努力というのは本来、成果を出すために必要な(1)目的を設定する、(2)戦略を立てる、(3)実行する、という3段階のプロセスを踏むことです。どれが間違っていても結果は出ません。(P.42)


アラフォー婚活女子が陥りがちな、「無駄な努力」とは?

結婚相談所

世の中には、努力をしていると自分では思っているのに、方法が間違っているために、まったく無駄になってしまうという事例があります。

中野先生は、無駄な努力の例としてアラフォーの婚活女子の自分磨きを例として挙げています。


婚活では、年収や社会的地位が高く、あわよくばイケメンで浮気もしないという、あり得ないような人と結婚するという目的が設定されがちです。(1)もう40近くなって、あるいは40を超えるまで独身でがんばってきたのに、結婚相手が普通の男だなんて納得できない、という自負心の表れかもしれません。しかし、そのために「自分を磨くことが大切」だと勘違いをしている人が皆さんの周りにもいるでしょう。これは間違った努力です。(略)(2)の「戦略を立てる」がまったくできていません。そこを安易に考え、(3)だけを一生懸命やってしまっている状態です。(P.43-44)


この場合、(1)目標設定が非現実的であり、(2)戦略を立てずに、ひたすら(3)自分では努力だと考えているけれど目標達成にはあまり関係ないこと、をしてしまっているということです。


中野先生は、アラフォー婚活女子が「身の程知らず」だと言いたいのではありません。ただ、「目的と戦略が乖離している」「戦略なき努力は意味がない」と指摘しているのです。


「努力」は人間をダメにし、洗脳しやすくする?

しいたけの中華麺

さて、ここまでで、努力には、「ただがむしゃらに頑張る努力」と「(1)目的設定(2)戦略を立てる(3)実行する、の3段階のプロセスを経た努力」があることを説明してきました。


この本の面白いところは、前者の努力はダメ、3段階のプロセスを経た正しい努力をしよう!という主張に落ち着いていないところです。本書では、「どういった種類の努力であれ中毒になってしまったら、人をダメにする可能性がある」ことを指摘しています。


努力しているという感覚があるだけで、自分がすごい人間になったような錯覚を覚えてしまうのです。(略)「がんばる」というのは、自分を冷静に見つめる目を失わせるものであり、努力そのものが楽しくなってしまうと、ほかのことが考えられなくなってしまう傾向があります。(P.55)


また、努力をしすぎることで、洗脳されやすくなってしまう危険性も指摘しています。


努力している状態にあるとき、人は自分がとてもいいことをしているような気持ちになりますが、それは、内側前頭前野という部分が「自分は良いことをしている」と判断することに伴って報酬系が活動し、快感を生み出すからなのです。また、ストレスがたまるとか、睡眠不足、空腹である、などの条件があると、人間の考える能力は低下することがわかっています。何が損で何が利益なのかが判断できなくなってしまうのです。(略)努力という言葉は人を縛り、無料、あるいは安価な労働力として使いたい人が用いるブラックなレトリックなのです。(P.56-57)

レトリック…言い回しを工夫することで相手の感情に訴えかける方法などの意


正しい努力とは?

正しい努力

努力をすると、「良いことをしている!」と気分が高揚しがちですが、盲目的にならないためには、一度立ち止まって考えてみる必要があります。


あなたが今している努力は、本当にあなたがしたいことなのか?

周りに流されてやってしまっているだけなのではないか?

身近な誰かに洗脳されてしまっているのではないか?

社会そのものに洗脳されているのではないか?

時折一歩引いて、問い直すことが必要でしょう。

(P.60)


では、流されてしてしまっているのではない、「正しい努力」とはどういった努力なのでしょうか?

中野先生は、「真の努力とは、努力をしない努力のことだと思う」と述べています。


自分は、今は恵まれないが、もっと努力すればもっといい暮らしができる。もっと努力すればもっと良くなるはずだ。無駄を許さず、遊びを省き、努力に努力を重ねればいつか成功できるはずだ‥‥。そんなふうにして得る成功とはいったいなんでしょうか? 子孫を犠牲にし、母たちを犠牲にし、自分のための豊かな日々を犠牲にして、そうしてたどり着く場所は虚構の城です。その虚構の城には、耳障りのいい言葉や華々しい成功譚に群がってくる人の努力を搾取している誰かが住んでいる‥‥。そのことに、気づいて欲しいと思います。(略)いつか成功できる、などというのはくだらない幻想です。(P.228-229)


さいごに。「努力は素晴らしい」という常識を疑うと、気持ちが楽になる

開放された女性

「できるだけ努力せずに生きる方がいい」「真の努力とは、努力をしない努力のこと」という主張は、「努力することは素晴らしい」という、常識とも言えるような価値観と真っ向から対立するものです。


そのため、全面的には受け入れられない方も多いかと思います。ですが、「過度な努力信仰は、思考停止につながる」という指摘は、納得できるものではないでしょうか。


「努力しているのに、報われなくて辛い」という方は、もしかしたら「ゴールと乖離した努力をしている」「社会的には善とされているが、自分の気持ちに反した努力を続けている」「努力に過剰な期待を抱いている」ために、辛くなってしまっているのかもしれません。


本書は、「努力」についての新しい見方を提案してくれる刺激的な本です。努力し続けて疲弊してしまっている方が読むと、気持ちが楽になる一冊だと思います。



今回ご紹介した本

『努力不要論 脳科学が解く!「がんばってるのに報われない」と思ったら読む本』

著者:中野信子

出版社:フォレスト出版




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  • 今来 今 (フリーライター)

    神戸出身。編集者を経て現在フリーライター。複数メディアにて、映画評・書評・ルポなどを連載中。

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