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「お母さんが嫌い」でもいいですか?毒親と距離をとる2つの方法

ジユウな女性 女性を幸せにする本

「近所に住む〇〇さんが嫌い」「上司が嫌い」という話題は、友達との間で気軽に話すことのできる話題です。ですが、これが「お母さんが嫌い」という話であれば、場の雰囲気が一変する可能性があります。


母親を嫌いだと公言することは「育ててもらっておいて酷い」「親不孝」というイメージが付きまといます。これは、母親は子供を無条件に愛しているに違いないし、子供もそれを理解しているはずだという思い込みがあるからでしょう。


白雪姫は、毒親ストーリーだった? 消された「毒になる母親」の存在

白雪姫

母親は、父親とは比べものにならないほど、神聖化された存在だと思います。子供が生まれても親になった実感が持てず、子育てに参加しないことは、父親の場合「よくあること。いつか自覚が芽生えるだろう」と思われがちですが、母親の場合は「なんで?母性があるから子育てしたいと思って当然でしょ?」と言われてしまいます。


世間が母親に多大な期待と思い込みをしているという実例は、童話の中にも見つけることができます。


『白雪姫』には、魔女が白雪姫のあまりの美しさに嫉妬し、猟師に「白雪姫を殺して、証拠として内臓を持ち帰れ」と命令した、というエピソードがあります。この魔女は、白雪姫の継母だ、と記憶している方も多いでしょう。


ですが、グリム童話の初版では、この魔女は、継母ではなく白雪姫の実母として描かれていました。グリム童話を広めるにあたって、実母では都合が悪いから、ということで継母に書き換えられたのです。


「娘に嫉妬し、幸せを邪魔しようとする実の母親」の存在を童話から消し去った背景には、「自分が生んだ娘がかわいくない母親はいない。いては困る」という思惑があったのだと推察されます。


ですが、現実には「娘に嫉妬する母親」「娘の幸せや自由を妨害する母親」「娘の害になる母親」も存在することは、昨今の毒親ブームからも明らかでしょう。


自分の人生を生きるために、母親から逃げてもいい

臨床心理士の信田さよ子さんは、著書『母からの解放 娘たちの声は届くか』のなかで、「自分の人生を生きるために、毒になる親と距離をとった方がいい場合もある」と述べています。


「お母さんが嫌い」と認識したり、公言したりすることは、非難されがちで、それゆえとても勇気がいることです。また、「母親から何をされるか分からない」という恐怖から、距離をとれずにいる、という方もいるでしょう。


信田さんは、著書の中で、そういった「母親から逃げたいけれど、逃げられない」と考えている人向けに、母親と距離をとるための具体的な方法を紹介しています。


母親と距離を取る方法とは?

母親との距離

以下では、本書を参考に、具体的な対策の一部をご紹介していきます。


母親と距離を取る方法1:期待を捨てる

現在の自分の不遇を振り返り、母親が自分をそのように陥れたと考える女性たちは一定の割合で存在します。そう考えれば考えるほど、母親に謝ってほしい、ごめんなさいと言ってほしい、時には償ってほしいという気持ちが強まります。(略)謝ってほしいと思うことで、逆に母親と娘の距離は縮まってしまうのです。この点は強調し過ぎることはありません。(P.173-174)


母親に変わってほしい、という期待も同じです。今度こそわかってくれる、あの言葉はわかってくれた証拠じゃないか、と考えつづければ、ずっと離れられなくなり、距離はどんどん近くなるのです。そう、母親と距離をつくるには、母親への期待を捨てなければならないのです。(略)期待を捨てるとは、母親は母親なりの考えを持っており、それを自分は理解できないと認めることです。自分の言葉が母親に届くことを、期待しないことです。(P.179)


世間が「母親なら子供を愛して、嫉妬したり幸せの邪魔をしたりしないはず」と思い込んでいるように、被害にあっている娘自身も「母親なんだから分かってくれるはず」という期待を捨てきれないことがよくあります。信田さんは、こういった期待を捨てることが、母親と距離を取るために必要なことなのだ、と述べています。


母親と距離を取る方法2:ていねい語を使う

母親と距離をとりたいなら、ていねいな言葉を使いましょう。「お母さん、お願いします」「よろしいでしょうか」「はいわかりました」「どうもありがとうございました」これらの口調を、母親がどんなにいやがってもしつこく繰り返しましょう。ていねい語はあいさつと同じです。いずれも相手とのあいだに距離をつくるはたらきを持っています。(P.192)


これまで敬語で話していた知り合いと、タメ口で話すようになった途端に打ち解けられた、という経験がある方もいるでしょう。逆に、ていねいな言葉や敬語を使うことで、相手との間に心理的な壁をつくることができるという効果が期待できます。


さいごに。自分の人生を生きるために、母親から自由になる

自由な女性

『母からの解放 娘たちの声は届くか』は、母親との関係に苦しみ、母親から解放されたいと願う女性のヒントとなる情報がたくさん盛り込まれた一冊でした。


「母親から解放されたい」という気持ちが強い方は、まずは距離をとるための2つの方法を試してみてはいかがでしょうか。



今回ご紹介した本

『母からの解放 娘たちの声は届くか』

著者:信田さよ子

出版社:ホーム社




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  • 今来 今 (フリーライター)

    神戸出身。編集者を経て現在フリーライター。複数メディアにて、映画評・書評・ルポなどを連載中。

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