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「彼って草食系男子かも」と思ったことがある人、集合!

恋人

「何回もデートしているのに、なかなか進展させようとしてこない」

「家に行ったのに、手も握ってこなかった」

などの経験から、「もしかしてこの人、草食系ってやつ?」と思った経験ありませんか?


私はあります。また、この手の相談を女友達からされることもしばしばあります。「全然関係が進展しないのって、彼が草食系だからかな」というような相談です。他人の話を聞いて冷静に考えると、「彼がそこまで興味がないだけでは」「関係を変えたいなら自分から行動すればいいのに」と思うわけですが、自分ごととなると都合よく「草食系だからかな」という結論を導いてしまいがちです。


ところで、「草食系男子」って本当に実在するのでしょうか?


草食系男子は、最初は褒め言葉だった

草食系男子

草食系男子、という言葉は「男性のくせに、恋愛やセックスに積極的ではない」というような、どちらかというとマイナスのイメージを含みがちです。


ですが、2006年にコラムニストの深澤真紀さんが草食男子(最初は草食系ではなく草食男子というネーミングでした)を提唱したときは、深澤さんはもっとポジティブな意味合いでこの言葉を使っていたといいます。情けない男性というより、男らしさに縛られておらず、女性とみれば口説く対象として見るような人ではない優しい男性、という意味合いがあったのです。


それが、メディアで草食系男子というワードが広まるにつれて、いつのまにかマイナスのイメージを持つ言葉になっていってしまったのです。


74%は自称・草食男子

多くの男性

結婚相談所パートナーエージェント が実施した調査(※1 30代未婚男女400人が調査対象)によると、39%の女性が草食男子を「頼りない」と感じていると回答しており、草食男子という言葉にどちらかというとネガティブな印象を抱いている女性が多いことが明らかになっています。


また、同調査では、自分は完全に草食男子だと思うという男性が13%、どちらかと言えば草食男子だと思うと回答した男性が61%もいることが明らかになっています。


なぜ「草食系男子」はいるのに、「草食系女子」はいない?

恋人

ところでこのパートナーエージェント の調査は、「草食男子」だけでなく「肉食女子」に対する意識調査も行なっています。


なぜこの調査は、「草食男子」と「草食女子」の調査ではないのでしょうか? 不思議なことに、草食系男子という言葉は流行りましたが、草食系女子という言葉は流行りませんでした。


それはなぜかというと、「そもそも男女に期待されている性規範に違いがある」からでしょう。


性の二重規範(セクシュアル・ダブル・スタンダード)という言葉があります。これは、性に関して、男性にとっては当たり前だと思われていることが、女性にとっては不名誉・汚名になるという男女で異なる二重の規範がある、という意味の言葉です。


たとえば、自慰行為、AVを見る、自分からセックスをしようと誘う、好きではないのにセックスする、不特定多数の人とセックスする、ということは男性なら当たり前のこと、またはあり得ることだと考えられています。ですが、女性の場合は、一部の人から「しないのが当たり前」「はしたないこと」「品がないこと」だと未だに思われているふしがあります。

ベッドと恋人

男性と女性に期待されている性規範が異なり、「男性は能動的に性行為をしようとして当然」「女性は受け身であるのが自然」という考えが根底にあるために、その基準から外れているかに見える「受け身の男性(草食系男子)」と「積極的な女性(肉食系女子)」を新しく出てきたトレンドかのように報じるメディアが多いのだと考えられます。


男女の性規範の違いを当然のことと考えている女性も多いようで、前述のパートナーエージェント の調査では、「肉食女子」に対する印象を女性に聞いたところ、「どちらかというと自分は肉食」とする女性が22%いる一方、「うっとおしい」が26%、「下品だと思う」が20%と、約半数の女性が、女性が性的なイニシアチブを取ることに対してマイナスイメージや嫌悪感を抱いているということが明らかになっています。


「彼って草食系男子かも」と思ったら

恋人

「恋愛やセックスにガツガツしない」「自分からアクションを起こさない」ことが草食系の定義だとすると、実際は草食系男子よりも草食系女子の方が多いはずです。ですが、草食系女子は話題にもなりませんし、「草食系女子なんてけしからん」「女のくせに、なさけない」という文脈で語られることはありません。


それは、「女性というのは草食系(性に対して能動的な態度でいること)がデフォルト。(それ以外が異常)」だと思われているからです。


でも本当に、性の主導権を握るのは、男性であるべきで、女性が積極的になることは「はしたない」ことなのでしょうか? 男性は性的にアクティブなのが「男らしいこと」で、女性は性に関しては受け身であるべきなのでしょうか? 


たしかに、私の中にも、「男性にリードしてほしい」という気持ちはありました。それゆえに、なかなか行動に出ない男性に対して「草食系?」と思ってしまっていたわけです。でも、恋愛や性行動においては男性がリードすべき、とするのは、女性は受け身でいるべき、という「べき論」を導いてしまう考え方です。


男女ともが「こうあるべき」という風潮に苦しめられないためには、まず自分のなかの「こうあるべき」に気がつき、「本当に、そうなのか?」と問いかける必要があるのではないか、と思います。



※1 パートナーエージェント 「草食男子」「肉食女子」調査



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  • 今来 今 (フリーライター)

    神戸出身。編集者を経て現在フリーライター。複数メディアにて、映画評・書評・ルポなどを連載中。

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