自分磨き

友だちは「自由を奪う存在」? 「友だちが少ない」は幸せなことかも

女性を幸せにする本

「一年生になったら、一年生になったら、友だち100人できるかな♪」


この歌が含意しているのは、友だちはたくさんいた方が良い、とする価値観です。

大人になってからも、「友だちは多い方がいい」「親友はいたほうがいい」という風潮ってありますよね。


それゆえ、「学生時代の友だちとは全員疎遠になっちゃった」「友だちって呼べる人は一人もいない、人間としてどうなんだろう」と友だちの少なさを追い目に感じてしまう人もいるようです。


そういった風潮に一石を投じているのが、漫画家、蛭子能収さん著『ひとりぼっちを笑うな』です。


友だちやグループは、「自由を奪う存在」になり得る

蛭子さんは常々、友だちやグループはなるべく作らないようにしてきたといいます。


なるべく群れの一員にならないように、グループには入らないようにと常々意識してきました。だって、そうしないと、自分のやりたいこともできないし、自分の言いたいことが言えないですからね。(第一章)


たしかに、友だちと一緒にいると安心感はありますが、それによる制約が生まれることは事実です。蛭子さんは、友だちといる楽しさよりも、自分ひとりでいる自由を重視しているため、友だちという存在は、ときとして「自由を奪う存在」でもあるといいます。


自由であることを第一に考えていると、いわゆる友だちと呼ばれるような人は、あまり必要ではなくなります。むしろ、友だちがたくさんいると、面倒くさいと感じることが多々あるくらい。友だちはいい存在でもある一方で、ときには、自由を妨げる存在になるからです。(第一章)


たくさんの友だちよりも、ひとりの愛する人をつくる

愛する人をつくる

友だちがいないことを公言している蛭子さんですが、人間関係すべてを煩わしく感じているわけではありません。家族をつくることには肯定的で、二度の結婚を経験しています。


一回目の結婚では、30年連れ添った末、妻に病気で先立たれました。とてつもない喪失感・孤独に打ちのめされそうになったとき、絶望から立ち直るために「もう一度結婚しよう」と決意し、再婚に至ったそうです。


結局、頼れるのは家族だと蛭子さんは言います。


「お互いの悩みを相談し合う」関係のことを「友だち」と呼ぶのは、ちょっと違うと思うんですよね。そこで新しい解決策がでることはきっとないだろうし、当事者たちも、実はそれを求めていないんじゃないかな? (略)うがった見方をすれば、そうやってお互いの弱みを握り合っていることによって、その関係性を取りつないでいるとも見えてくる。そんな関係、僕はやっぱり不要に感じてしまうんです。そういう「安心感」を求めるための「友だち」作りなんてやってもしょうがないですよ。「友だち」なんて、結局はいつかはささいなことで離れるもの。「友だち」を作る努力をするくらいなら、「家族」を作る努力をしたほうがいい。(第一章)


これだけ見ると、かなりドライな考えに見えます。


ですが、蛭子さんが言いたいのは、「人付き合いなんてムダだ」ということではありません。表面だけとりつくろったような友だち関係よりも、大切な人とのより深い関係を築くべき、だと言っているのです。


ひとりぼっちでいることをけっして笑うことなく、そんな自分を微笑みながらいつでも受け止めてくれる人を見つけること。僕がこれまでの人生をとおして一番みなさんに伝えたいのは、その大切さなのかもしれません。(第四章)


友だちは大切。だけど自分はもっと大切

自分を大切にする

本書では、「友だちがいるのは当たり前」「友だちは多い方がいい」という考えを真っ向から否定しています。


職場などでも「友だちをつくらなきゃ」と焦っていたり、「友だちがいない私って駄目な人間なのかも」と考えている方にとっては、とても励みになる本だと思います。


私自身、「友だちは多い方がいい」という風潮にうんざりしていたので、「よくぞ言ってくれた!」とたいへんスッキリしました。


実際、「友だちがいることで自由を制限される」「友だちは、一時期仲が良くでもすぐ離れてしまうもの」という主張は、ある程度正しいでしょう。


ただ、私自身は、自分の人生には友だちが必要だと感じています。

友だちに感情を吐露して、「自分の悩みをぶちまけられる相手がいること」に救われたことが何度もありますし、友だちとの楽しい想い出は数えきれません。


ですが、すべての人が、友だちを作るべきだとは思いませんし、「友だちはいなくてもいい」という価値観も認められるべきじゃないか、と思うのです。


重要なのは、「自分の心地いい環境を自分で作ること」です。

友だちといて心地よいならば、友だちと過ごすべきですが、「友だちだから」と自分を押し殺して他人に迎合するようになってしまっては本末転倒です。


蛭子さんにとっては、誰かと家族を作りあげることが大切で、友だちは不要だったのでしょう。誰かにとっては、家族は不要で、友だちが大切、というパターンもあると思います。また、別の誰かにとっては、両方いらない、完全に一人がいい、という人もいるかもしれません。


本書のタイトル、『ひとりぼっちを笑うな』には、「友だちがいない人を馬鹿にしてはいけない、その人にはその人の幸せの形がある」という主張が感じられます。


友だちを作ろうとしない人たちを笑う必要はありませんし、また、友だちをたくさん作りたい、という人に対しても、「浅い付き合いしかできない」と見下す必要はないのです。


友だちが多くても、少なくても、家族がいても、いなくても、「その人が幸せかどうか」とは関係ないし、負い目に思う必要もありません。


大切なことは、「周りの考える幸せの基準」を「自分自身の幸せの基準」と混同してしまわないこと、ではないでしょうか。



今回ご紹介した本

『ひとりぼっちを笑うな』

著者:蛭子能収

出版社:KADOKAWA



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  • 今来 今(フリーライター)

    神戸出身。編集者を経て現在フリーライター。複数メディアにて、映画評・書評・ルポなどを連載中。

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