自分磨き

同性カップルと異性カップルの違いとは?【同性カップルの子育て②】

なんで子供が欲しいの?

前回は、離婚や自分の中の偏見を乗り越えて、女性同士の家族を築きあげた小野さんのお話しをお届けしました。


今回も引き続き、小野さんに同性同士の子育ての実際と、問題点についてお伺いします


小野 春さん

会社員。「にじいろかぞく」代表。

一度の離婚を経験後、女性のパートナー西川さんと同居をスタートさせ、3人の子供を育てている。同性カップルの子育てに悩んだ経験から、「にじいろかぞく」を立ち上げ、同性カップルの子育て支援を行っている。


同性カップルと異性カップルの違い

同姓カップル子育て

―小野さんは、現在のパートナーが初めての同性の恋人だとうかがいました。男性と付き合うこと、女性と付き合うことで、違いはありましたか?


結婚していたときと今とでは、私の立ち位置は全然変わってないんです。

最初は「女の子と付き合うことになったんだから、がんばらないと!」って思っていたです。

旅行のときとか、彼氏と行く場合は、お任せしちゃうことが多かったんですけど、女性の友達と行くときは、「私がいろいろしないと」って思いますよね。なので「女の子と付き合うんだから、お任せにしたらだめだ!私も率先していろいろしないと」って気負ってたんです。


でもふたを開けてみたら、彼女のほうが色々してくれて、夫と付き合っているときと同じだったんです。


違うところは、今のパートナーは、いくら男っぽいとはいっても世間的には女性として育てられてきている人なので、家事や育児に対する抵抗感が低いことです。


結婚していたときに、インフルエンザにかかってベッドから動けないときがあったんですけど、夫は「僕のご飯気にしなくていいよ」って言ったんです。もちろん親切心で言ってるのはわかるんですけど「ん?」と、ひっかかるものを感じました。決して「僕がご飯つくろうか」というところまでは思いつかないんですよね。お皿ひとつ洗うのでも「やっといたよ」と私がすることが当然という感じで…。女性同士のカップルだとそういうことがないので楽ですね。


パートナーは、ご飯を作る、とか家事に対しての主体性が高いんです。そういうのを見ると女の人って女として育てられるんだなって思いますね。


外からの見られ方でも、異性カップルと同性カップルでは違いがあると思います。

同性カップルで生活していると、

「結婚してるのにそんなに夜遊び歩いて、旦那さん大丈夫?」

「家事してくれるなんていい旦那さんだね」

とか男女の役割を押し付けてくるような物言いはされません。


年配の男性って特にジェンダー規範が強いというか、「妻はこうするべき」「夫はこうするべき」って押し付けがちですよね。同性カップルだと言われない、というか言いようがないので、その点は楽だと思います。


とか言いながら、私だってこんな立場ですけど、無意識のうちに「妻はこうするべき」「女だから」「男だから」って言ってしまっている可能性はあるので、気を付けようと思っています。


女性同士のカップル家族。カミングアウトすべき?

同姓カップル子育て

―小野さんは現在、小野さんが産んだ2人の男の子と、西川さんが産んだ1人の女の子で、5人家族ですよね。子供たちには自分たちが同性カップルだ、とどのタイミングで伝えましたか?


一緒に住み始めた当初は、子供たちが理解できる年齢ではなかったので、説明はしていませんでした。


同棲し始めて数年後に、ずるずる同居を始めた格好になっていたので「区切りが欲しいよね」とパートナーと話し合って、結婚式をすることにしたんです。


当時子供たちは小学校低学年でした。いい機会だと思い、結婚式を区切りに子供たちには説明しています。「LGBTって言ってね、罰せられる国もあれば、同性婚が認められている国もある、日本には法律はまだないんだよ」って。


上の子は「法律違反にならないの?」って心配していましたし、下の子は充分に理解できていたかは分かりませんが、結婚式が、子供たちにとっても家族の形を理解するきっかけになったのではないかと思っています。


―社会的にもオープンに話していますか?


今はちょうど子供が思春期で、「あまりオープンにするのは嫌だ」と言っているので、メディアでの顔出し露出などは控えています。


子供が嫌がるうちはあまりオープンにしない方向ですが、感覚的には6割くらいの方には伝えています。


また、子供たちの学校の担任の先生には、知っておいてもらった方がよいと思うので伝えています。

先生方はだいたい「あ、そうなんですか」という感じでさらっと対応されますね。一度スクールカウンセラーの先生に「え!そうなんですか!びっくりしました!」と驚かれたことはありました。まったく嫌な感じではなく、本当に初めてのケースでびっくりしたんだと思います。


―友人・知人などにはカミングアウトされていますか?


それはもう人それぞれですね。

なんとなく、言葉の端々から「この人なら話しても大丈夫だな」と思う人もいる一方で、とくに軽蔑するような発言をしていなくても「この人には話さない方がいいかも」と思う人もいます。


ちなみに、今考えると笑っちゃうんですけど、私自身はカミングアウトされにくい人だったと思うんですよね(笑)。


すごい思い込みが激しいというか、同性カップルがいるなんて認識していない人だったので。それに、「だから男っていやだよね」とか、男女の役割を固定しているようなセリフもよく言っちゃってましたし(笑)。


バイセクシャルのオフ会に行くまでは、「同性が好きっていう人に会ったことがなかった」と思っていましたけど、冷静に考えると、会ったことがないはずないんですよね。


会ってるんだけど、私が誰からもカミングアウトされなかっただけというか…私には言いにくかったんだろうなって今なら分かります(笑)。


女性同士の子育て。相談できる場所がない?

同姓カップル子育て

―今となっては、小野さんの周りにも多くの同性愛の方がいらっしゃると思います。子育てされている方も多いんですか?


それが、レズビアンの友人はできたんですけど、女性同士で子育てしている人は周りに全然いなかったんです。


同性カップルの子育てって色々と悩みが出てくるので、情報が欲しい!お手本がほしい!と思うのですが、なかなか見つけられませんでした。


そこで、「にじいろかぞく」のHPを立ち上げたんです。私は本来リーダーシップをとるようなタイプじゃないんですけど、HPくらいだったらできるかな、と。


「にじいろかぞく」は「同性カップルの子育て」について、疑問などをストレートにぶつけられる場所として作りました。実際立ち上げると「子育ての話をしましょう」と同性カップルの方が集まってきてくださるようになりました。


現在は50人くらいの規模でピクニックに行くなどのイベントを開催しています。


「子供たちに聞かれたらどうしてる?」

「ご近所さんには説明する?」

などといった疑問を同じ立場の方々と話し合える場になっています。


同姓カップルとして子育てをし、同じ立場の方に悩みを共有できる場所を作った小野さん。

悩みを相談できる仲間はいますが、同性カップルが子育てするには様々な問題があると言います。


次回は、「誰もが、普通に子育てできる世の中を」と願う小野さんに、同性カップルが子育てする際の問題点や、いかにして問題を解決していくべきか、についておうかがいします。



《バックナンバー》なんで子供が欲しいの?

・#1:「子供が欲しい」と積極的に思えない私はおかしい?


・#2:2人の子持ちが語る、子供を育てるメリット・デメリットとは?


・#3:「あんなふうになりたくない」29歳バレリーナが子供を望む4つの理由


・#4:「トイレで出産した17才未婚の母」は不幸だと思いますか?前編


・#5:「トイレで出産した17才未婚の母」は不幸だと思いますか?後編


・#6:同性カップルも子育てできる?【同性カップルと里親①】


・#7:「同性カップルによる子育ては危険」の根拠【同性カップルと里親②】


・#8:同性カップルに育てられた子供はかわいそう?【同性カップルと里親③】


・#9:「必ずしも女が好きなわけじゃない」女性が女性と暮らすワケ【同性カップルの子育て①】



  • 今来 今(フリーライター)

    神戸出身。編集者を経て現在フリーライター。複数メディアにて、映画評・書評・ルポなどを連載中。

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