自分磨き

赤ちゃんにも意思がある ~理解出来ない親はダメな親?

赤ちゃんにも意思がある~理解出来ない親はダメな親?

どんなに小さくても、生を受けたその瞬間から意思がある。そんな風に思わずにいられない赤ちゃんたちの生態。

彼らは全身で自分の意思を表現しています。

不愉快そうにしている時はだいたい「オムツ」か「おなかすいた」か「暑い、寒い」……というだけじゃなくて。

ちょっとゆっくり、子どもたちの心の声に耳を傾けてみませんか?なんだかいろいろ発見もあったりして、大人同士のコミュニケーションにおける自分の思考の癖やパターンに気づくチャンスになったりもします。


今回登場のぱりのんは、生後7ヶ月の女の子。ぱりのんのママは、現在のじゃ塾の運動療育部門で感覚統合ワークを担当しているまな先生。

なんでこんなによく動くんだ?というくらい、じっとしていることのない子です。ちょっと先輩のあみたん(前回出演/2歳)のすることをじーっと観察。あみたんと同じことを自分もしたくてたまりません。でもまだ身体は思うように動かない。飛行機みたいに腹ばいで手足を動かしても、背筋の力がつくだけで前に進めない! と言って泣く、みたいなね。身体の動き(筋トレ)も半端ないぱりのんですが、意思の表現も、とてもはっきりとしています。

そんな、表現力抜群のぱりのんのエピソードをご紹介します。


Case7 ほめ言葉なのに、なぜ不機嫌?

赤ちゃんにも意思がある

この男性は、ほめ言葉として「男前」を使ったのだけれど、残念ながらぱりのんにとっての「うれしい言葉」ではなかったのですね。男前って言ってはいけない、というわけではないんです。こんなに小さいうちから言葉の意味を理解しているの?と、驚きますが、相手が赤ちゃんだったとしても、「むむむ」っとなっていることには必ず意味があるのだ、という視点を持っていようよ、ということです。

それは、大人同士なら当たり前にできる配慮のようですが、赤ちゃんや子どもたちに対してはどうでしょう?

赤ちゃんになら、何を言っても大丈夫だと思いますか?


コミュニケーションの構築は双方向から

まな先生、昔からの友人に「ママできてるの?」と聞かれて、こう答えました。

「小さなお友だちと暮らしてる感じ」

まな先生の視点、とてもすてきです。

赤ちゃんとママ、という関係性にとらわれずにお互いを理解しあっていく。そんな柔らかな発想は、私たちをとても楽にしてくれます。


勝手な決めつけをせずに、フラットな「理解したい」という姿勢で彼らに向き合えば、赤ちゃんたちはとても意欲的に、こちらに自分の意思を伝えようとしてくれます。結果伝わらなくても、「伝わらない、でも伝えたい」という感情が次の意欲となり、コミュニケーションの技術獲得につながるのです。

つぶさに見ていれば、赤ちゃんたちは本当にいろいろな表情と行動を通して私たちに心の声を届けてくれます。たくさん話しかけ、「これは?」と思うことをどんどん試してみる。そうして対話を深めていく。


とはいえ、相手が不愉快そうにしているけれどその原因がわからない時って、とてもストレスを感じますよね。それは、大人同士でも子どもたちとの間においても同じこと。

赤ちゃんが「不快」を伝える方法は主に「泣く」ことだから、簡単にはその詳細がわかってあげられない。


筑波大学 宮本信也先生の研究によると、赤ちゃんの泣き声は母親たちにとって非常に不快な周波数なのだということがわかっているそうです。だから、それをできるだけ早く解消しようと、本能的に動くのだとか。(もちろん、子どもに対する肯定的な感情やケア欲求もあります)


「理解してあげたい」と思っても、いつもいつも安らかな気持ちで寄り添い続けられるわけじゃない。赤ちゃんの泣き声を不快に思ったことのある人も、少なくないはず。でもそれはむしろ、自然なことなんですね。


「不快」をそのままにせず、「早く対処してこれを『快』の状態にしてくれ~」と泣き叫ぶ赤ちゃんの姿は、本当は「そうしたい自分自身の姿」を見せてくれているなんて、思えませんか? 「泣きたいのはこっちだよ」って思ったり。


そういう自分を、ちょっと許してあげてもいいんじゃないかな。


観念の転換が「楽なコミュニケーション」のコツ

さて、もうひとつ。

自分の対応が悪いから不機嫌なのかな?とか、自分の心の中のもやもやに反応しているのでは?とか、赤ちゃんがご機嫌な反応を見せてくれないことに、実はちょっとショック~、赤ちゃん苦手~……と、なりがちな私たち。


「わかってあげられるお母さんが、いいお母さん」

「子どもが不機嫌そうにしているのは関わる大人の責任」

「毎日一緒にいるから、本当は一番理解できるはずなのに」


などなど、一般的な概念や観念、役割や常識にはまり易い。


しかしながら、です。

わからなくっても当たり前なんです。

だって、肉親だって脳を共有しているわけではないんだもの。


そして、です。

「わかっている」が良くて、「わからない」がダメ、という考え方をいったん手放しましょう。


「相手のネガティブな反応の原因は私の方にある」 そう思った時には、沸き起こってきた自分自身の気持ちをしっかりと味わってみる。もやもやする部分というのは、潜在意識の底に埋め込んでしまった自身のトラウマ的体験による傷であったり、表現しないまま、癒さないままにしてきた感情であったりするもの。

そんな自分の心の中を「そんなことを思ってはダメ」「こんなことを考える自分はいけない」などと頭でジャッジしないこと。ジャッジをやめると、自分の心に沸き起こっている感情を「あ~、いま私、こんな風に思っているんだな」って、観じることができるようになるんです。他者に表現するよりもむしろ、自分自身がその感情を持っている自分の理解者になる。その感情を抱いていることを知ってあげる。

自分の感情へのジャッジをやめると、赤ちゃんの泣き声も不機嫌な様子も、ママ自身を責める声には聞こえなくなる。そう、思います。



バックナンバー

♯6:仕上げ歯磨きを嫌がる子は、我慢が足りないの?〜感覚統合という視点


♯5:間違っているのが子どもとは限らない〜忘れ物は誰のせい?


♯4:他人の家の冷蔵庫を開けちゃう子〜それってしつけの問題ですか?


♯3:あまりにもマイペースな我が子。一体いつまで待つのが正解ですか?


♯2:子どもに「なんでわかってくれないの? 」って思ってませんか?


♯1:大人の言うことを聞かない子ども、本当は何を考えているの?



のじゃ塾とは?

幼児から大人まで通える療育塾。

発達症、発達症のボーダー、学校や家庭での問題行動全般、不登校、拒食症、統合失調、ダウン症など、子どもたちに同じケースはひとつとしてありません。 自宅の一室で、「語らい」や「遊び」「学び」の中から発見される子どもたちの心の声を聴きながら、ひとりひとりに、オーダーメイドな授業、教育カウンセリングを実践しています。また、のじゃ塾の療育メソッドをもとに、感覚統合を促進させる運動療育チーム「まなまりんManaMarine」を発足。



  • のざきみほ(学習・療育のじゃ塾塾長/日本子ども虐待防止学会会員/イラストレーター)

    「子どもたちが本来持っている才能を存分に発揮できるよう双方向で作る授業」と「彼らのありのままを理解する教育カウンセリング」を軸とした療育を実践しています。

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