自分磨き

「子供が欲しい」と積極的に思えない私はおかしい?【連載】なんで子供が欲しいの?#1

なんで子供が欲しいの?

「子供が欲しいと思ったことはない」

と言ったとき、大抵の友人は一瞬戸惑ったような表情を見せます。

「私も!」と同意を得られることは、これまで多くはありませんでした。


どちらかというとナチュラルに子供望んでいる人が多く、友人の中には、「結婚しなくても子供だけはほしい」という人や「小さいころから子供の名前を決めていた」という人までいましたが、私にはそれが不思議でなりませんでした。


これまで一度も子供が欲しいと思ったことはない

これまで1度も子供を欲しいと思ったことはない

私は中学のころから、自分は結婚もしないし子供も産まないだろうと思っていました。

当時の友人たちには、「私は子供に興味がないから、大きくなって集まりがあっても子供を連れてこないでね」と念を押していたほどです。


そのように若いころから根回しをしていたにも拘わらず、友人たちは現在、子供をつれて友人同士の集まりに参加しています。

私はそれについては、もちろん咎めるつもりはありません。母親業というのは孤独な戦いだと聞きます。子供を置いてこないと遊べない、となると、なかなか友人たちとの集まりに参加できないのもわかります。私は友人たちが孤立して育児ノイローゼになることなどは望んでいませんので、大人になった現在では、友人たちが集まりに子供を連れてくることに関しては寛容です。


ただ、友人の子供を見て気分が高揚したり、「可愛い!」と感じることは、これまで一度もありませんでした。


女性4.1パーセント、男性3.3パーセントは結婚しても子供はいらない

結婚しても子供はいらない

そんな私ですが、はっきりと「子供は産まない」と決意しているわけではないんです。

ただ、産みたい、育てたい、と思ったことはない、ということは確かなのですが、気持ちは変わるものですから、将来どうなるかはよくわからない、というのが本音です。


私は現在32才ですが、30才ごろまで、「結婚はしない」と決めていました。

結婚は子供が欲しい人がするものであり、子供に対して消極的な私は結婚するメリットがない、と考えていたためです。ですが最近、付き合って1年になる彼氏と結婚を考えるようになりました。彼氏が「結婚を考えている」と言ったとき、不思議なほどあっさり、じゃあ結婚しよう、という気持ちになれたのです。


中学生のころの私がこの変化を知ったら驚くでしょう。こういったこともあるので、私は自分自身の現在の感情が未来永劫続く、とは信じられないでいます。


もしかして、ある日強烈に「子供が欲しい!」と思うこともあるかもしれません。40歳くらいになってから、欲しい、と思うこともあるのではないか、と考えています。ただ、こと出産に関しては、結婚と違ってタイムリミットが存在します。産むか産まないか、早めに決めておいた方がいいことは確かでしょう。


結婚と子供をイコールだと考えてはいませんが、そう考える人は多く、DINKS(共働きで子供なしの家庭)を望む人の割合は男性で3.3パーセント、女性で4.1パーセント(※2)と少数派です。


子供を持つことに対する恐怖。「○○ちゃんママ」と呼ばれる絶望

子供は持たない、と考えているカップルには、それぞれ個別に事情があることでしょう。

私が子供を持つことに消極的な理由は、「恐れ」ているからです。

私が恐れていること、それは、「○○ちゃんママ」と呼ばれることです。


ささいなことだと笑われるかもしれませんが、私には重要な問題です。

「○○ちゃんママ」と呼ばれている自分を想像すると、本当に、絶望的な気持ちになります。(子供に○○ちゃんママ、と呼ばれるのはまだ耐えられるのですが、親同士で呼び合っているところを想像すると、絶対に嫌だ、という気持ちがわきます)


自分でも理由はよくわからないのですが、想像するに「○○ちゃんママ」という言葉が含意する、「子供を育てていることだけがアイデンティティの自分」というイメージに対する恐怖心があるのだと思います。自分が子育てマシーンになったように感じること、また子育て中心の生活になることは、私にとってたいへん恐ろしいことです。


母親になる人は全員、母性あふれる女性であり、子供をなんにおいても優先すべきである、という風潮が日本にはあるように感じ、そういった文化的要因も私に恐怖を感じさせます。


人を苦しめる「子育て礼賛」にはNOと言いたい

結婚している友人からは「周りから子供を産めとプレッシャーをかけられて辛い」という声もききます。


そういったプレッシャーをかける人たちは、「女性は全員子供が欲しいに決まっている」「結婚したからには子供を産むに決まっている」と考えているのでしょう。

ですが、現実には子供を望んでいない夫婦や、何らかの事情があって子供を設けることができない夫婦、または人には言っていないけれど何年も不妊治療を行っている夫婦、など様々な形があります。

子供を持つことや、子育ての方法につては三者三様の意見があり、自分の意見が正しいと主張することは、ときに他人を傷つけることになります。


とくに、「子供を産め」と急かす前に、多くの女性が不妊治療で経済的・精神的に辛い思いをしている、という事実を認識しておくべきでしょう。2015年に行われた調査では、不妊治療を過去に受けた、または現在治療中の夫婦の割合は結婚5年目までで17.3パーセント、5年~14年目までで21.5パーセントを占めてしめおり、過去の調査と照らし合わせてみるとその割合は上昇傾向にあります(※2)。


「子どもを望むこと」も「子供を産める」ことも普通のことではありません。

簡単ではない

この連載では、子供を欲しがる人、子供をいらないと思う人、子供を産んだ人、産んでいない人、欲しいけれどできない人、など、ざまざまな人たちに目配りしながら、「子供を産む」ことについての多様な価値観を明らかにしていきます。

ひとつの価値観を強く信じている人が周囲にいる場合、その価値観に押しつぶされそうになってしまうことがあると思います。ですから、様々なケース、価値観を知って、自分の本当に望む答えを見つけてほしいと思っています。私も、自分がどういった生き方を望むのか、この連載を通して考えていきたいと思います。



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2人の子持ちが語る、子供を育てるメリット・デメリットとは?


(※1)厚生労働省社会保険・人口問題研究所

「平成27年第15回出生動向基本調査」結果の概要P.15参照


(※2)厚生労働省社会保険・人口問題研究所

「平成27年第15回出生動向基本調査」結果の概要P.25参照


  • 今来 今(フリーライター)

    神戸出身。編集者を経て現在フリーライター。複数メディアにて、映画評・書評・ルポなどを連載中。

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