
想像とは違う「“かわいい”だけではない我が子」に出会ったら【#70】
- 更新日:2020/04/07
- 公開日:2020/04/06
小さくてあどけなくて、天使のようなかわいい我が子。生まれたばかりの我が子を眺めて、「あなたのためなら何でもしてあげるからね」なんて思っていました。
でも、毎夜の終わらない夜泣きや絶え間ないイタズラ、激し過ぎるイヤイヤなどが続き、思わず頭を抱えたくなることは、ママならきっとあるはず。そんなときのママの気持ちや、対処法をご紹介します。
「なんで〇〇なの」と言いたくなるとき

「なんで泣き止まないの」「なんでじっとしていてくれないの」「なんでわかってくれないの」。そう言いたくなるときが、育児では何度もあります。
たとえば夕方を過ぎても、どうしても子どもが公園から帰りたがらないというとき。育児書などでは「そうね、楽しくて帰りたくないよね。でもご飯を食べないといけないからそろそろ帰ろうね」などと、「いったん子どもの気持ちを受け入れてから、やさしく諭してあげましょう」と書かれています。
我が家では定型通りに諭したって、うまくいった試しはありません。だいたい最後は、泣き叫ぶ我が子を小脇に担いで強行突破です。
「なんで」なんて、言ったところで、子どもがうまく説明できれば苦労はないわけですから、どうにもならないことはわかっています。ただそれでも、つい「なんで〇〇なの」とか、「いいかげんにしてよ」とか、無駄なことを口走ってしまって子どもを傷つけ、自己嫌悪に陥ってしまうこともあります。
よその子がお利口に見えてしまう

育児に悩んだとき、よくあるのが、よその子がお利口に見えてしまうということ。私は気がついたらママ友にも「〇〇ちゃんはお利口だね、うちの子は……」と我が子を卑下するようなことを言ってしまい、ママ友もフォローしきれず、微妙な空気になってしまったことがあります。
ママや子どもたちと一緒にいても、我が子だけよくないことをして浮いているように感じて、幼児教室すら行きたくなくて引きこもったこともありました。
他人から見えているのはほんの一面

3人の子を育てているのに、いつもきれいで余裕があるように見えた年下のママにも、「末っ子ちゃん、いつもお利口でいいね」と言っていたのですが、あるとき「そんなこと全然ないんですよ」と言われたことがありました。目を見てはっきり言われたので、こちらもハッとしてしまいました。
はたから見るとすごく“お利口”で手のかからない子に見えても、それはほんの一部だけのこと。たとえば「いじけだすと長い」とか「内気すぎる」とか、周りからすればたいしたことではないように見えても、ママにとっては大問題ということもあるのです。
悩みのないママなんていない

我が子がかわいいからこそ、小さなことでも気になるし、「どうにかしたい」と思うからこそ悩むのです。そういう意味では、育児で「何一つ悩みはない」なんていうママはいません。完璧な大人がいないのですから、成長過程の未熟な子どもが完璧であるはずがないのです。
大なり小なり、何かしら悩みはあるのですから、「我が子だけが」と思い込み、抱え込むことはありません。だからこそ、人のお子さんをうらやむ必要も、我が子を卑下する必要もなく、「お互いさま」と思いやればいいのです。もちろん、相手のお子さんを叩いてしまった、といったことがあれば、親としても一声かけるべきですけどね。
気軽に悩みを打ち明けてみよう

我が子はかわいいけれど疲れてしまった、もしくは我が子がかわいいと思えないくらい追いつめられてしまったら、自分ひとりで抱え込むことは厳禁です。夫や親などに相談してもいいですが、身近だからこそ「あなたが○○だからいけないんじゃない」「もっとこうしたほうがいいんじゃない」と、アドバイスされるのが余計につらくなることもあります。
その点、同じママなら気持ちをわかってくれるし、親しくても他人である分、口を出し過ぎずに「うんうん」と聞いてくれる人が多いように思います。
打ち明けることで、ふっと心がラクになりますよ。口にすることで、共感するだけでなく、一緒に見守ってくれるママもいます。
気になるときは、専門機関への相談も

それでも気になる場合は、保育園や幼稚園、幼児教室などの先生、あるいはお住まいの地域の育児相談窓口などに相談してみるのもいいでしょう。かかりつけの小児科の先生に相談すれば、発達の専門医も紹介してもらえます。客観的な視点で我が子を見てもらうことで、新たな発見があったり、安心できたりすることもありますよ。
そしてもし、ママ自身に余裕がもてないことが問題だと思ったら、ファミリーサポートやベビーシッター、家事代行、保育園や民間の一時預かりなど、頼れる先を積極的に探してみましょう。少しの間でも子どもから離れ、ゆったりとしたひとりの時間を持つことが、我が子について冷静に見直すきっかけにもなります。
長期戦を切り抜ける術を探していこう
育児は長期戦なので、我慢や抱え込むことを続けていると、いつかママのほうが爆発してしまうかもしれません。そうなったら、一番困るのは子どもです。
悩んでいると、知らないうちに呼吸も浅くなるものです。周りのママや専門家に相談する、サポートの手を借りるなど、自分に合った方法を見つけて、しっかり息を抜くことを意識しましょうね。
▼知っておきたかった妊娠・出産・育児のはなし|バックナンバー
・【#66】後悔しないために。子どもに愛情を伝えるために、今、できること・【#67】「子どもの自己肯定感を育てる育児」が、ママの自己肯定感も高めてくれる理由
・【#68】「子どもとずっと家にいて疲れた!」というときを乗り切るヒント
・【#69】知っておきたかった「子どもの名づけ」あるある
▼鈴本りえさんの他の連載はコチラ
・『3人産んだ今だから言えること』我が家の少子化対策#1・【女たちのネット詐欺事件簿 #1】ネットオークションの落とし穴
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鈴本りえ
(ライター/エディター)
旅・グルメ・動物・育児・住宅・ビジネスなど幅広いジャンルで執筆するライター/エディター。趣味はぐうたらしながら本を読むこと。元旅人。運動音痴。現在は地方在住、3児の母。
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