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怒りの表明は恥ではない。女性差別を「あるもの」と受容してたまるか2020

  • 更新日:2020/01/26

受験の季節ですね。


センター試験の日は、なぜか東京でも雪が降る悪天候になるのは呪いでしょうか。AO推薦や指定校推薦などの推薦組は既に受験も終わっていますが、1月18日と19日のセンター試験を皮切りにいよいよ受験本番がやってきます。ここからの時期は受験生にとってサクラサクになるかどうかの瀬戸際です。


そんな中、令和のフェミニズム案件として歴史に名を刻まれるべき「聖マリアンナ医大入試における女子差別問題」の第三者委員会の調査結果が発表されました。


本件は、2018年に複数東京医科大学裏口入学という汚職事件をきっかけにした内部調査によって判明した「医学部入試における、女子に対する不適切な得点調整」という気絶しそうな女性差別の一端です。


ギャグかと思うような、笑っちゃうくらいあり得ない点数差

女性驚き

聖マリアンヌ医大の平成30年の採点結果について、「配点180点のうち、男女間の点数差は80点」という衝撃的な数字が伝えられました。1点に泣き、1点に笑うといわれる受験戦争における80点とは、ちょっと何をいっているのかよくわからないのですが………???

と、現実逃避をしてみても、現実なので記事の内容と調査結果の表をちょっと見てみましょう。


聖マリアンナ医科大学調査結果 引用:第三者委員会からの調査報告書

すごくない!?


点数傾斜は多浪の男子にもかかってはいるのですが、女子はデフォルトで点数がさっぴかれており、4浪以上だとまさかの「マイナス」が発生しています。逆立ちしても受からない。すごい。人はびっくりしすぎると語彙を失います。


「当たり前」の声の多さと正当化の嵐に二度びっくり

医療現場

医学部なんて目指したことがない私ですが、「試験という公平性が担保される場だと信じているものの前提が覆される」衝撃はなかなかのものでした。


しかし、驚くのはこの理不尽な事実だけではなく、この事実について現役医師や医学生、医学部受験生からは「なにをいまさら」という声が多くあったことです。


知らずに染まる、悪しき「伝統」の守人の意識

それぞれの意識

「この世界では当たり前。そんなこともしらずに医学部を受験しているなんて、“わかっていない”」と、そんな声が上がりました。

また「医者は激務なので女性は体力的に厳しい」「産休育休を取る女医によって男性医師の業務が圧迫される」などの「それっぽい理由」で正当化する声もあちらこちらから出てきました。


いやいやいや、それは「医者の常識、世間の非常識」の最たるものでは???と、再度怒りで血管が切れそうになりました。血管が切れたらお医者さんには助けて欲しい。


本来はその「医者の異様な働き方」の改善にメスが入るべきなのですが、閉じた世界は「伝統」という名の差別がはびこります。痴漢の話になると「痴漢の冤罪が!」と意味のわからない反応をする人と同様ですが、「伝統」という言葉で醜悪さを覆い隠す曲者は多いです。


伝統を守るとは、確かに合理性・倫理・論理とは相反することがあります。また、その中で生きてきた人が「自分が重要視していたもの」を否定できず、それゆえに中の人ほど抵抗が強いのは世の常です。


「怒り」は権利で、自由で、力である

怒り

日本には、直球の差別や理不尽に対しての怒りを表明することを「まぁまぁ」となだめてくる悪しき文化があります。「秘すれば花」「忍耐こと美学」「欲しがりません勝つまでは」など、「私が耐えればよい」という忍耐の価値観が蔓延しています。


でも怒りの表明は権利です。今回のような女性差別に対して「怒る」ということは当然のことであり、恥ずかしいことでもなんでもない。自分の人権を否定されたことに対して従順になる必要なんてありません。


自分が生きる権利を侵された時に、声を上げる。黙らない。「こんなことよくある」と傷を相対化しない。もちろん、戦うのは怖いし勇気がいります。もっと傷つくかもしれない。


正面から戦わなくてもいい。でも自分の中の怒りを表明することを「恥ずかしい」なんて思わずに、きちんと表明することは自分のためでもあり、同じ思いを未来に先送りしないために誰かのためにできることでもあります。


怒りの火を消さないで、怒りを怒りとして表現する自由と権利が全員にあります。「声を上げるなんてみっともない」などと冷笑を浮かべながら揶揄する奴を、許す自分にならないでいましょう。



▼バックナンバー

・三十路すぎたら化粧品だけでは心もとない!?美容皮膚科という力技


・「継続は力なり」そんな言葉が身にしみる新年の目標設定。


・自愛と自己愛を考える。「誰かと比べる」が煮詰まるとメンタル地獄の窯が開く


・自分の機嫌を取るための浪費を肯定し、クレジットカード明細に絶望しないために


・「完璧な自分」という欺瞞から脱さないと「自己肯定感」は得られない


  • ぱぴこ (外資系OL ときどき ライター)

    外資系ときどき激務OL。オシャレとズボラの狭間に生息し、ストレスを課金で潰すことに余念がない。趣味はNetflix、お酒、豚を塩漬けにすること。目標はゆとりのある生活(物理)

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