自愛と自己愛

自愛と自己愛を考える。「誰かと比べる」が煮詰まるとメンタル地獄の窯が開く

  • 更新日:2020/01/15

12月テーマの1本目で書いた『「完璧な自分」という欺瞞から脱さないと「自己肯定感」は得られない』でも触れましたが、「ありのまま」を認めるのは大変な作業です。


自愛を深める時に「ありのまま」を認めることは重要ですが、「ありのまま」とはいいところだけを寄せ集めて「自分最高」と言うことではなく、いまいちな部分やコンプレックスなどのドロドロとした醜い感情などもひっくるめて「自分である」と認識することです。


そのまるごとな自分を認めた先に、やっとこさ「自分は自分でいい」という自己肯定感が生まれるのです。


よいところもあり、悪いところもある、等身大の状態を受け入れて認めることが「自愛」の姿ですが、この「自愛」と字ヅラがよく似ていて、全く別物なのが「自己愛」です。


「私は他人より優れた人間だ」という意識が産む自己愛

自己愛

この自己愛と自己肯定感の関係に悩み、振り回される機会は女性に多いでしょう。なぜなら、恋愛・結婚・出産というイベントを絡めた「世間が定めた正しい姿とのギャップ」を考えさせられる機会が多いからです。


恋愛にまつわるエトセトラは「こうあるべき」という姿が発生しやすく、「●●される女がいい女」的な刷り込みにより、「自分はモデルに対して、達成しているのか、遅延しているのか」と考えやすい構造的な問題があります。


「30歳までに結婚してないとやばい!」

「愛され女子として、ハイスペ男性を捕まえるのが勝ち組」

「女の子なんだから、●●しなくちゃ」


これらの、「よくある」事柄に縛られて、自己肯定感が高まるはずもなく、知らず知らずに相対評価で「私はいけている」と判断する自己愛が肥大化していきます。


ちょっと比べて安心するつもりが、気が付いたら自己愛モンスターに!?

自己愛モンスター

とはいえ、人との比較がすべて悪いわけではありません。誰しも何かや誰かと比べて安心することや、他者と比べてやる気を出すことはあります。じゃあ、何がやばい自己愛モンスターへの道のりなのか?というと、こんな症状がで出したらヤバみです。


●他人と比べて自分が優れていることをアピールする

●付き合った人や配偶者のスペックを自慢し、選ばれた自分をアピールする

●自分は他の人とは全く違う、何か特別な人間である事をアピールをする


要は、「やたらマウンティングしながら自慢してきて、他人を見下してくる人」です。


他人と比較した相対評価で「イケてる!」と思うのはエセ自信

エセ自信

今の自分をそのまま受け入れることが出来ず、他者との比較の中で自己嫌悪に陥ったり、あるいは他人の“イイトコロ”に、あこがれて執着・嫉妬し、自分が「優秀であること」をアピールしまくることは、自己愛の始まりです。


自分の今を認められず、他者との比較という相対軸の中でのみ自らを捉え、「Aを持っているから私はすごい」「Bができるからすごい」という積み上げで「だから私はすごい」と歪んだ自信を持つと、何が起こるか?


比較対象より下回る、何かのきっかけで「できなくなる」自分を許せず、より下位の人やモノと比べて「大丈夫、まだ私がすごい」と歪んだ自信を強固なものにしていくことになります。


「自己愛」が強い状態は不安定であることの裏返しです。「自愛」のように安定したものではありません。


そのため、自己愛が強い人は、他人に依存したり、逆に罵倒することで、人間関係の「力関係」をチェックしがちな面があります。


人と比べて「イイ」か「ワルイ」かを判断し続ける人生はきつい

星を掴む女性

自己愛が徹底的に他人との比較の「勝ち負け」判定であるのと比べ、自分を認めていく自愛はそれぞれの個体を認め合うことになります。

っていうか単純に常にだれかと自分を比較しながら「イケてる」「イケてない」を判断し続ける人生はきっついです。だったら、自分のダメなところを見つめるキツさをどこかでやり切ったほうが、トータルの人生はハッピーに暮らせる可能性が高まります。


人は誰かと関わり合いながら、支え合いながら生きていくことになりますが、自分を認める作業によって他人を認めて受け入れる訓練もできます。よりよいパートナーシップを他者と結ぶためにも、「自己愛」を深めず「自愛」を深めていきましょう。



▼バックナンバー

・自分の機嫌を取るための浪費を肯定し、クレジットカード明細に絶望しないために


・「完璧な自分」という欺瞞から脱さないと「自己肯定感」は得られない


・乾燥の季節に持ち歩きたい、テンションの上がるお守りバーム


・なぜか「女子度」診断に使われる、美容とセックスと女の価値の関係を考える


・恋人がいないと「乾いている」と言われる。恋愛至上主義の圧力。


  • ぱぴこ (外資系OL ときどき ライター)

    外資系ときどき激務OL。オシャレとズボラの狭間に生息し、ストレスを課金で潰すことに余念がない。趣味はNetflix、お酒、豚を塩漬けにすること。目標はゆとりのある生活(物理)

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