心理テスト

「完璧な自分」という欺瞞から脱さないと「自己肯定感」は得られない

  • 更新日:2019/12/16

さて、3月から始まった本連載もいよいよ年の瀬を迎えています!


そんな12月のテーマは『自愛』。クリスマスシーズンにふさわしいテーマです。クリスマスまでの4週間の期間であるアドベント期間は「愛」がテーマと言えますので、ピッタリ感があります。

自愛とは字の通りに「自分を愛する」ことです。とても大事なことですが、日本人が苦手なことでもあります。


これは実際に調査結果でも出ており、内閣府が2019年6月18日発表した、令和元年(2019年)版「子ども・若者白書」でも明らかでした。


最初の設問にある「自分自身に満足しているか?」という質問に対しての日本のYESの割合は45.8%で、ついで低い韓国の71.5%と比較しても突出する低さです。ちなみに最も高いアメリカは86.0%で、メンタルつよつよっぷりが伝わってきます。

自分自身に満足しているか? 引用:特集 今を生きる若者の意識~国際比較からみえてくるもの~

ちなみに、2013年度の調査結果と比較しても、2019年度発表の結果ではより「自己肯定感」の低下が見られました。


「ありのままの自分」という幻想

シャンパングラス

「ありのままで~♪」と歌うエルサが印象的だった『アナと雪の女王』が公開されたときも、日本ではこの「ありのまま」という言葉への興味・関心が強く、日本における曲へのシンパシーは各国に比べても強いものがあったように思います。


また、英語版では「もうどうにでもなりやがれ!好きに生きてやる!」的なヤケクソ感ニュアンスが強いシーンながら、日本版では「ありのまま」という言葉にも現れるようにポジティブに捉えられていた点も特徴的でした。


現在、続編である『アナと雪の女王 2』が公開されていますが、本編内で「ありのまま」を歌ったエルサ本人は、当該シーンを若干黒歴史として扱っているフシもあり、そんな点からも「捉えかた」の差異が出ていました。


「自分自身への満足」とは「完璧な自分でいる」ことではない

自分自身への満足

日本における「自分に自信を持つ」とは、「誰に何を言われても恥ずかしくない”なにか”がある自分でいること」というような、完ぺき主義思想と結びついていることが多いです。先日クィア・アイ in Japanの記事を書いたときにも触れましたが、番組のなかでも「こうあるべき」という抑圧に対する窮屈さを感じる構成になっていました。

もちろん、それが「日本社会だ」というつもりはありませんが、「息苦しさ」というものが、多くの場合「こうあるべき」という謎の理想像と紐づいた形であることはいなめません。しかし、そもそも「自分を認める」「自分に満足する」とは、何かしらの完璧さの先にあるわけではなく、むしろ「不完全な自分」を認めた先にあるものです。


他人との比較合戦をしている限り「ありのまま」などありえない

スマイル

自己肯定感の高低を考えると、「私、失敗しません」と言えちゃう強さを想像しがちですが、この状態が「自己肯定感が高い」かというと違います。自己肯定感とは「失敗しない自分」ではなく、「失敗しても、どうにかなるだろう」という自信です。


要は「失敗しないこと」ではなく、「失敗もするが、その失敗から立ち直って生きていけるだろう」という”ゆるい”自信です。誰かと比べて優れているとか、一般社会の平均よりも高い能力や年収を持っているだとかいう「能力の証明」ではなく、自分への「やっていけるっしょ」という自分への信頼感です。


上のように定義し、この考え方で自分に対して満足できるのか?と質問したときに、冒頭の結果とまったく同じ結果になるとは思えません。しかし、「自分への信頼感」という、いい意味での「まぁいいか」という受容の精神が、日本という国において欠如している面はいなめません。


他人や何かと比べて「大丈夫」と満足するのではなく、自分自身の指標をつくって自分を受容できるとは、自分で自分の生きる指針を決めるということです。正直大変でしんどい。しかし、これを避けて逃げまわると、なぞの「ありのまま教」にはまり込むことになります。


「自己肯定感」を高めたかったら、内省あるのみ

自己肯定感

「じゃあどうすればいいのか!?」となると、こればっかりは自分の内面を見つめ、一歩一歩進むしかありません。人生とか自己肯定とか愛とか、そういった概念的なものを会得していくためには、簡単ショートカット裏技はありません。裏技提唱はほぼ100%詐欺です。


自分が何に高揚するのか、何に傷つくのか、どんなことを重視していて、どうなりたいのか。就職活動時のような「自己分析」を人生という観点でめちゃくちゃやるのです。特に自分が「挫折」「失敗」したなどの開きたくない「黒歴史」についてちゃんと考えることが必要です。


自分が何に傷つき、何を失敗と感じるのかは、自分という人間の柔らかい部分をしる重要な事柄です。


「思い出したくないんですけど!?」という気持ちはわかります。ですが、自分を愛するとは「自分がどんなことを失敗と感じ、それをどうやって乗り越えたのか」という点を深ぼった先にしかありません。


迷いがあるのならば、どうせお外は寒いし、家に篭って「自分を愛するとは」「自己肯定感とは」という重めの宿題に向き合ってみましょう。今回は以上です。



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  • ぱぴこ (外資系OL ときどき ライター)

    外資系ときどき激務OL。オシャレとズボラの狭間に生息し、ストレスを課金で潰すことに余念がない。趣味はNetflix、お酒、豚を塩漬けにすること。目標はゆとりのある生活(物理)

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