恋愛パラドックス ~しんどい女子の癒し方~

【小説#60】もしかしてこの娘が彼女?広がる疑念、確かめる方法は…

  • 更新日:2019/03/11

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前回のあらすじ:披露宴が終わり二次会会場へと移動する夏美と幸太。すると幸太が「拾いたい人がいる」と言い出す。一体誰?と思っていると、若い女子2名が合流し、タクシーは一瞬でぎゅうぎゅうになる。 複雑な思いでモヤモヤする夏美だったが、降車の際、神原と名乗る女子のスマホに、箱根神社のお守りがついていることを見つけ、凍りつく。この子と幸太は何か関係があるのかもしれない。そんな想像が駆け巡り、その場から動けなくなるのだった。

恋愛パラドックス ~しんどい女子の癒し方~:第60話:もしかしてこの娘が彼女?広がる疑念、確かめる方法は…

女の勘は当たる。と言うけれど、

当てたくない勘はどうしたらいいのだろうか。


この子、彼女かもしれない。

幸太と神原という女の背中を目で追いながら、夏美は疑念を抱いていた。

別に幸太の彼女であっても、何ら問題はないはずだ。夏美はあくまでも浮気相手であり遊びの相手なのだから。

頭の中で何度も自分に言い聞かせるけれど、言葉に心がついていかない。むしろ考えるほどブルブルと震えあがるような恐怖が湧き上がり、二人から目が離せないでいた。


「じゃあこれが参加者名簿だから、お名前聞いたらチェックして、お金はここにお願いします」


夏美は神原と中村に受付の流れを丁寧に伝える。

途中リストを触る自分の手から尋常ではない汗が出ており、気づかれないかヒヤヒヤしてしまった。


当事者である幸太は、いつもと変わらず時折鼻歌を交えながら、景品チェックやマイクの準備など、細々したことを進めていた。


「あ、どっちか手が空いてたら、ちょっと手伝ってくれない?」


「私やりますよー」


幸太の呼びかけに、中村という子が駆け寄る。一瞬受付には疑惑を残した神原と夏美の2人だけだ。

第60話

「えっと…神原さんだっけ?改めて私、井田夏美です。よろしくね」


「神原えりかです。こちらこそ、よろしくお願いします」


「神原さんは、私や幸太先輩と同じサークルなんだよね?何年下なの?」


「えっとー…幸太さんの6つ下なんですよ」


「6つ!?」


思わず神原の年齢を計算する。28歳。思っていたより近いけど、若い…。そして、幸太「さん」という呼び方が、妙に引っかかる。


「でもなんで6つも違うのに、幸太先輩と知り合いなの?」


夏美は努めて冷静なふりをして、核心部分に迫っていく。


「あー、最初は、幸太さん達がサークルに遊びに来てくれたんですよ。それで仲良くなって、何回か飲んだり合コンしたりしたんです」


神原は「へへっ」と、何かを思い出すように目を細めて笑う。私はそういうOBとしてのサークル訪問は参加したことがない。ていうか、声をかけられたことすらない。


「えーその合コン、先輩達から強要されてない?大丈夫?あの人達ノリ軽いからなー…」


言葉を発した瞬間、ヤバイ!という感覚があった。


「え?あ、だ、大丈夫ですよ」


神原が少し慌てて否定する。

夏美は、自分から無意識にトゲのあるセリフが出ていることに気づき、愕然とする。


「そ、そっか。ならいいんだ。ごめんごめん」


とっさに否定し、乾いた笑いが口をつく。反応するように、神原えりかも「えへへ」と笑い声を被せてくるのだった。


NEXT ≫ 第61話:トゲのある自分に自己嫌悪!気持ちを切り替えたとき聞こえてきたこと



■連載を1話から読む

第1話:とにかく結婚したい!家族の輪から取り残されるのは、私が独身だから?



■恋愛パラドックス|バックナンバー

第55話:良い浮気のためのルールとは!話し合うことで心は深く通じ合う?


第56話:◯◯ちゃんよりも好き。それって本当に言われて嬉しいこと?


第57話:彼は本当に優しい人?口だけ男はどこで見抜けるのか


第58話:急なトラブルにイラッ!怒りはミスよりも浮気相手の態度から


第59話:その女は誰?苛立ちは恋愛感情?それともただの怒り?



▼前作の小説はコチラ!

第1話:行きたくない合コン!そこで待っていた地獄の時間



  • おおしまりえ (恋愛ジャーナリスト/イラストレーター)

    水商売やプロ雀士、一部上場企業などを渡り歩き、のべ1万人の男性を接客。鋭い観察眼を磨き、ゆりかごから墓場まで関わる男女問題を研究。本人も気づかない本音を見抜く力で、現在メディアや雑誌でコラムを執筆中。

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