エンタメ

【小説#51】怒る権利はないのかもしれないけれど…浮気相手として心の保ち方

恋愛パラドックス ~しんどい女子の癒し方~

≪ 先に前回を読む

前回のあらすじ:幸太が突きつけた、彼女がいるという事実と、自分は浮気相手であるという事実。それが夏美を、心底不愉快にさせていた。そこに送られる『何かあった?』という幸太からのLINE。夏美は冷静に返そうとするも、彼を攻撃したい気持ちだけが先行し、幸太にツンケンしたことを言ってしまう。 『俺が彼女と電話してたから?』と気づいた彼に、夏美は『そうだよ…多分。ごめんね』とだけ返す。ごめんと言いながらも、そこには謝罪の気持ちは1ミリもなかった。

恋愛パラドックス ~しんどい女子の癒し方~:第51話:怒る権利はないのかもしれないけれど…浮気相手として心の保ち方

男は単純。女は複雑。

よくいう言葉だけど、女は女からみるととても単純だ。

ただ察して、そして受け止めてもらいたい。求めるのはそれだけ。


幸太からの返信が入っているも、スマホを見る気がおきない。

彼女と電話していたことで、不機嫌になってしまった自分。

それを上手く伝えることができず、引っ張って引っ張って、匂わせて、そして認めさせた自分。

挙句の果てに、突っ込まれる前に『ごめん』と先に謝罪の姿勢を取る自分。

全てが嫌すぎて、もう画面を見る気がおきない。でも、返さないとこのままだと嫌な女になってしまう。そんな冷静な判断力も、まだ残っていた。


隣の部屋から、テレビの笑い声と、それに合わせて弘の笑い声が聞こえる。呑気な奴。と一瞬思うも、この状況を生み出したのはまぎれもなく自分自身であることも分かっているので、反射的にため息が出る。


スマホを拾い上げ、幸太の返信内容を目で追う。

第51話

『あの電話は、でも別に彼女と結婚とか、挨拶とか、そういうんじゃないから。そもそも行くって決まってないし。夏美はそういう事を怒ってるんじゃないかもしれないけど、俺としては、はっきり伝えておきたかったから』


はっきり伝えておきたかったというのは、一体何を伝えたかったのだろうか。事実誤認をしていることか。怒っている理由が、そこにあると思っているのか。

心底がっかりしながら、夏美は怒りにまかせてLINEを打つ。


『私が怒ったのは、そういうことじゃないよ。多分、今まで彼女がいるのはなんとなく知ってたけど、実際いることを目の当たりにして、ショックだったんだと思う。私って浮気相手なんだなって。だから、結婚するとか挨拶行くとか、そういう事は関係ないの』


これって、どうすることもできない話なんだよな。

返信を送り、脱力する。本音を吐き出したすっきり感が、数分前より夏美を少しだけ元気にさせる。幸太からの返信はなかなか来ない。


夕飯なんだったっけ、フラフラと立ち上がり、台所へと向かう。

鍋には味噌汁が入っており、優しい香りが食欲をそそる。

ご飯、食べようかな。

お椀に味噌汁をよそい、なんとなく食事の準備をして、幸太のいるソファの横に座る。


「あ、体調良くなったんだ」


無邪気な声にうんとうなずき、とりあえず食べ物を口に入れる。一瞬スマホを触るも、返信はまだなかった。



NEXT ≫ 第52話:混乱が止まらない!浮気に求めてたものって何?



■連載を1話から読む

第1話:とにかく結婚したい!家族の輪から取り残されるのは、私が独身だから?



■恋愛パラドックス|バックナンバー

第46話:マンネリ彼氏を前に浮気に走るのは悪では無くて当然のこと?


第47話:悩みすぎて周りに影響も…浮気相手と彼氏、望んだ未来があるのはどっち?


第48話:浮気相手とのいざこざを本命彼氏で癒やす女


第49話:私は浮気相手。改めて言い聞かせるもスッキリしない気持ち…


第50話:怒りの思わせぶりモード全開!浮気相手は気づくのか?



▼前作の小説はコチラ!

第1話:行きたくない合コン!そこで待っていた地獄の時間



  • おおしまりえ (恋愛ジャーナリスト/イラストレーター)

    水商売やプロ雀士、一部上場企業などを渡り歩き、のべ1万人の男性を接客。鋭い観察眼を磨き、ゆりかごから墓場まで関わる男女問題を研究。本人も気づかない本音を見抜く力で、現在メディアや雑誌でコラムを執筆中。

編集部ピックアップ

女子カレとは?

今週のお悩みQ&A

広告掲載について

Facebook

Twitter

ページTOPへ