二階堂家物語

家族、結婚、跡継ぎ…を通して“日本”を描く映画『二階堂家物語』 出演・石橋静河さんインタビュー【前編】

  • 更新日:2019/01/18

 一昨年、『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』で新人賞を総なめにし、昨年はNHK朝ドラ『半分、青い。』での荻尾より子役が好評だった新進女優・石橋静河さんが出演された映画『二階堂家物語』が間もなく公開。奈良県天理市を舞台に、地方の旧家3世代の家族の跡継ぎを巡って起こる愛と葛藤を描いています。本作で石橋さんは二階堂家の娘・由子を好演。本作に掛ける意気込みと落ち込んだときの対処法を伺いました!


演じている間は全容が理解できていませんでした

二階堂家物語

──最初に台本を読んでいかがでしたか。

石橋: 今回、監督を務められたのはアイダ・パナハンデさんというイランの女性だったので、最初の台本はペルシャ語で書かれたものを英語に訳し、それを日本語に翻訳したものだったんです。なので、当初は「これはどういうことなんだろう」というシーンがいっぱいあって、なんだか暗号を解読している感じだったんです(笑)。もちろん、物語の大筋は理解できたんですけどね。


──最終稿(決定稿)を読んでようやく理解できたという感じでしょうか?

石橋: 実は最終稿でもわからなかったんですよ(笑)。完成した映画を観て「こういうことだったんだ!」って最終的に理解できた……って感じでしたね。


──そんな風には見えないくらいしっかりはまっているイメージでしたが、そうだったんですね。そんな今回演じられた由子ですが、どんな女性ですか?

石橋: 自分の考え方を父や祖母、ボーイフレンドにストレートにぶつけていくところがある、とても強い女性なんだなって思いましたね。


──石橋さんと重なる部分はありましたか?

石橋: 私はそんなエネルギーを持ち合わせていないので、お芝居をするに当たってはエンジンみたいなものを作らなければならなくて(笑)、それが結構難しかったですね。

二階堂家物語

父親役の加藤雅也さんはホントの父みたいでした(笑)

──アイダ・パナハンデ監督は初の長編作『NAHID(ナヒード)』で2015年カンヌ映画祭の「ある視点」部門で「期待すべき新人賞」を受賞された国際的にも注目度の高い方です。ご一緒にお仕事をされていかがでしたか。

石橋: 同性だから生理的に、すべての説明を受けなくても判りあえるところはあったと思うんですけれど、それよりも言葉の違いや演出法が、いままで体験したことのないタイプだったので、演りやすいと感じる瞬間はあまり無かったかもしれません(苦笑)。

でも、監督と初めてお会いしてお話ししたときに、「なんてカッコいい女性なんだ!」って思ったんですけど、私、女性に対してそんな風に思ったのは初めてのことだったんです。それはたぶん、イランという国で抑圧を受ける状況のもと映画監督をやるのはすごく大変なことで、それでも監督が撮りたい作品を撮り続けるんだという強い意志や信念が伝わってきたからだと思うんです。だから、私も監督がおっしゃっていることが理解できていなくても、その思いに応えたいという気持ちで必死に臨みました。


二階堂家物語

──父である辰也役には加藤雅也さんが扮されていますが、現場ではいかがでしたか?

石橋: ご一緒させてもらったのは初めてだったんですが、最初の印象がすごくカッコいいなって(笑)。初めての台本の読み合わせのときにあまりお話し出来なくて、「厳しい方だったら、どうしよう」って思ったんです。でも、撮影が始まって私が監督からNGを出された時に「でもさ、監督はこういうことを言いたかったんじゃないのかな。大丈夫、大丈夫」って、私の落ち込んだ気持ちを明るい方に持っていって下さったりして、ホントの父みたいに見えましたね(笑)。


英語の方が演じやすかったです!

二階堂家物語

──後半、由子は家にアメリカ人のボーイフレンドを連れてくるシーンがあって、ここでは英語でのやりとりがありましたね。

石橋: お芝居以外でも監督とは基本、英語でコミュニケーションを取っていました。でも、完璧に喋れるわけではないんです。知らない単語はいっぱいあって、だから簡単な単語しか使わずに会話をしていたんです。


──それにしても、発音もとてもきれいでナチュラルでしたよ!

石橋: ありがとうございます。私、英語で喋ることに全く抵抗が無いんです。例えば、日本語で言うとこういう気持ちだけど、英語で言ったら何になるんだろう……って発想するのではなく、これを伝えるにはどの単語を使ったら表現できるのかなって考えるんです。


──英語の方がストレートに自分の感情を出せる……ということもあるんでしょうか?

石橋: 日本人ってソフトで曖昧な言い方をしたりしますよね。でも、外国へ行くとちゃんと自分の考えや意見をハッキリと言わないと文章としても伝わらないところがあるんです。今回は監督が外国の方だったということもあってか、その方がお芝居が演じ易かったですし、演っていてすごく面白かったです。


>>後編へ続く 後編は1月19日公開!お楽しみに



石橋静河プロフィール

1994年、東京都生まれ。4歳からクラシックバレエを始め、09年よりアメリカ・ボストン、カナダ・カルガリーへバレエ留学を経験。13年に帰国し、コンテンポラリーダンサーとして活動を始める。15年に舞台『銀河鉄道の夜』で女優デビュー。17年には初主演を果たした『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』などで、第91回キネマ旬報ベスト・テン新人女優賞をはじめとする多くの新人賞を受賞。


作品情報


映画『二階堂家物語』は1月25日(金)より全国ロードショー!

映画『二階堂家物語』公式サイト

配給:HIGH BROW CINEMA

©2018“二階堂家物語”LDH JAPAN,Emperor Film Production Company Limited,Nara International Film Festival



<writing:鈴木一俊>



  • 女子カレ編集部

    女性のココロとカラダに寄り添うサービス『女子カレ』の編集部。主に「今」お届けしたい情報をお届けします。

この記事がいいと思ったら
いいね!しよう

Related関連記事

Pick Up編集部ピックアップ

Rankingランキング

#tag