恋愛パラドックス ~しんどい女子の癒し方~

【小説#47】悩みすぎて周りに影響も…浮気相手と彼氏、望んだ未来があるのはどっち?

  • 更新日:2019/03/19

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前回のあらすじ:久しぶりに季子にメッセージを送り、空白の間に何があったか説明をする。浮気についててっきり咎められると思っていたら、意外にも「よくあること」とでも言いたげな返事に、夏美は拍子抜けする。 今の夏美は、弘との関係を深めることを恐れ、幸太に逃げているだけ。それは性欲でしかない。だから今は、原因も浮気も味わい切ること。 予想外のアドバイスに驚くと同時に、夏美は浮気がしたかったのか、恋がしたかったのか、弘との関係を進ませたかったのか、自分の本心が分からないままでいた。

恋愛パラドックス ~しんどい女子の癒し方~:第47話:悩みすぎて周りに影響も…浮気相手と彼氏、望んだ未来があるのはどっち?

自分で引き寄せた状況が、今は自分を苦しめている。

ほしい言葉は「大丈夫?」という包み込むような優しさだ。


最近、気づいたらぼーっと考えていることが増えていた。

幸太のこと、弘とのこと。これからどうしたいのか。どうするべきなのか。夏美は暇があれば頭の中で思案し、そして答えのない道に迷いこんで終わる。


「でさ、これが景品とか買い出しのリストなんだけど…夏美、聞いてる?」


名前を呼ばれ、ハッとして目線を上げる。友達のなんとも言えない顔が目に入り、やってしまったと反省する。

結婚式の準備はあれよあれよという間に進んでいき、あと2ヶ月後というところまで来ていた。ホカホカに熱かった新郎新婦は、準備の忙しさやすれ違いもあるのか、このところ少しだけピリピリしているような、落ち着いたような感じがする。

今彼女たちから幸せいっぱいな姿を見せつけられたら、私も背中を押され、はずみで別れを決意できたかもしれないのに。世界はそう上手くもできていないようだ。


「ごめん。聞いてるよ」


「どうしたの?なんか今日元気ないけど」


「ちょっと、体調悪い…のかな。昨日遅かったからさ」


へへっと笑って場をなごませ、少し休憩したいと提案する。隣にいた幸太は、「無理すんなよ」と肩をたたき、新郎と喫煙所へと消えていった。


危ない。周りにも気づかれるほど出てるのか。自分にこんな幼さがあったのかと思うと、心底嫌になると同時に、誰に対してなのか、申し訳なさがこみ上げる。


「体調大丈夫?ていうか、弘くんとなんかあった?あ、それとも実は幸太先輩との準備が大変な感じ?」


「え…とね…」


第47話

女の直感ってのは凄い。思わず言いそうになって、「大丈夫だよ。本当に寝不足なだけだから」とヘラヘラ笑い返す。

正直、全部正解だったし、気を抜けば色々話し出しそうな自分がいて、抑えるほどに胃のあたりがキリキリ泣く気がした。


「ごめんね。買い出しリストだけ確認したら、今日は早めに帰ろうかな。次の打ち合わせまでにやっとくこと、あとで送るね」


そう言うと、後ろから新郎が1人で戻ってくる。


「おつかれー。あれ、幸太先輩は?」


「あいつなんか電話してる。多分彼女だな」


「まじか!どんな人なんだろ」


新郎新婦がニヤニヤした顔で話す横で、夏美は自分からサーッと血の気が引くのを感じる。


彼女…。

いることはわかっていたはずなのに。

やっぱりいたんだ。そんな事実が、体中の信号を刺激する。


知っているのと、目の当たりにするのでは全然違う。

今はただ、そんな言葉が頭の中を駆け巡り、夏美はその場から動けずにいた。



NEXT ≫ 第48話:浮気相手とのいざこざを本命彼氏で癒やす女



■連載を1話から読む

第1話:とにかく結婚したい!家族の輪から取り残されるのは、私が独身だから?



■恋愛パラドックス|バックナンバー

第42話:カラダを重ねたあとに湧き出す不安、女の浮気は本当にバレない?


第43話:平然と装うたびに、溢れ出る感情のほころびたち


第44話:浮気から始まる恋は、幸福感とともに悪いクセを呼び起こす


第45話:彼とも浮気相手とも別れられず、決断できない恋愛はどこへいく?


第46話:マンネリ彼氏を前に浮気に走るのは悪では無くて当然のこと?



▼前作の小説はコチラ!

第1話:行きたくない合コン!そこで待っていた地獄の時間



  • おおしまりえ (恋愛ジャーナリスト/イラストレーター)

    水商売やプロ雀士、一部上場企業などを渡り歩き、のべ1万人の男性を接客。鋭い観察眼を磨き、ゆりかごから墓場まで関わる男女問題を研究。本人も気づかない本音を見抜く力で、現在メディアや雑誌でコラムを執筆中。

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