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【小説#35】一難去ってまた一難。憧れの彼から連絡が入り、女がその時決めたこと

恋愛パラドックス ~しんどい女子の癒し方~

≪ 先に前回を読む

前回のあらすじ:なんとか終わった食事会。夏美は弘と肩をならべ、久しぶりに言葉を交わす。 親からの意外な批判に弘が守ってくれたという事実が、夏美をとてもやわらかな気持ちにさせる。そして、改めて弘からの謝罪を耳にし、夏美は自分がどうして欲しかったか、きちんと伝えはじめる。 プロポーズは男からするべき。結婚は男が引っ張るべき。そんなベキ論にまみれた自分に気づき、そして弘と夏美の関係性の中では、無い物ねだりだということもわかっていた。 「まあ、2人で頑張ろうよ!」自分の気持ちを伝えられた夏美は、弘の背中をいろんな気持ちを込めながら、パンッと叩くのであった。

恋愛パラドックス ~しんどい女子の癒し方~:第35話:一難去ってまた一難。憧れの彼から連絡が入り、女がその時決めたこと

言うは易く行うは難し。

一難去ってまた一難。

夏美は頬杖をつきながら、PCを前にムスッとしていた。


実家を後にするとき、母親は「もう帰るのねー」とニヤニヤしていたのが、ちょっぴり恥ずかしかった。

弘とは仲直りできて、いつもどおりの日常が戻ってきた。とはいえ、“一緒に頑張ろう”という自分の発言は、どう行動に起こしたらいいのか自分でもまだよく分からない。

それからというもの、毎日何をするのが1番よいのか、ふとした瞬間考えるようになっていた。


・節約して弘の負担を減らす

・私の貯金で解決させる

・「頑張ってる?」と声をかける

案をだしてはピンと来ず、うーんと眉を潜める日々が続いていた。


(結局これからの事も弘任せにしちゃったけど、もしこのまま“なあなあ”になったら、いつ結婚するんだろう)


そんな発想が浮かび、とたんに不安になる日もあった。でも、それは気づいたはずの期待がぶり返しそうになっているだけなんだと思うと、気持ちはスッと楽になった。


「私は私のやれることをやる」


毎日そう言い聞かせるだけで、夏美の心はまっすぐ立つことができた。


仕事そっちのけで頭を動かしていると、ふいに幸太からのLINEを受信する。

「あ!」と思わず声を漏らし、近くの同僚が振り返る。

正直、すっかり忘れていた。幸太の存在も、幸太との小さな過ちも。

しかしメッセージを開く手が、少し重い。

それは幸太への淡い気持ちが、完全に抜けたわけではないことが、夏美にもよくわかった。

第35話

「これは、どうしたもんか…」


トイレへと移動し、少し前かがみでメッセージを目で読み上げる。


『お疲れ様!最近は忙しい?来週あたり、ご飯でもいかない?』


シンプルだけど、色々想像してしまう。次に会ったら“そういうコト”になるかもしれない。そう思うと、どう対処するのがいいのか、返答に迷う。


幸太のことは好きだった。それは事実だし、今もけっこう好きだ。

だけど、幸太より弘とのことを今は考えなくちゃいけないし…でも、この人を無下にするのは…。

文面を打っては消し、打っては消しを繰り返しながら、夏美は「一緒に頑張る」と言った自分を思い出す。


「私がまず頑張るべきは、姿勢からかもしれないなー」


そうつぶやきながら、幸太への返信を打つ。

告白もされていないのに断るというのは、どうするべきか。夏美は幸太とのデートに向けて、そんなことを考え始めていた。



NEXT ≫ 第36話:新たな一歩を踏み出す2人。それは愛か?それとも偽りのモチベーションか?



■連載を1話から読む

第1話:とにかく結婚したい!家族の輪から取り残されるのは、私が独身だから?



■恋愛パラドックス|バックナンバー

第30話:借金よりも問題は隠し事!気づいたときに起きたこと


第31話:彼と会う前に気持ちの整理を…彼女が出した答え


第32話:30分遅刻して彼親と対面!謝罪の後に待っていた状況


第33話:母親の小さな嫌味!模範回答を探していると、意外な彼からのアシストが


第34話:プロポーズして欲しかった!気づいた自分の中の期待を手放し、出した答え



▼前作の小説はコチラ!

第1話:行きたくない合コン!そこで待っていた地獄の時間



  • おおしまりえ(恋愛ジャーナリスト/イラストレーター)

    水商売やプロ雀士、一部上場企業などを渡り歩き、のべ1万人の男性を接客。鋭い観察眼を磨き、ゆりかごから墓場まで関わる男女問題を研究。本人も気づかない本音を見抜く力で、現在メディアや雑誌でコラムを執筆中。

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