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【小説#31】彼と会う前に気持ちの整理を…彼女が出した答え

恋愛パラドックス ~しんどい女子の癒し方~

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前回のあらすじ:目が覚めたら、時間は10時45分。どんなに頑張っても、食事会には30分遅刻してしまう時間になっていた。どうしようどうしようどうしよう。夏美はパニックになるが、一旦遅刻してしまうこと、そもそも食事会に行く気が起きていないことを弘に伝える。 すると彼からもすぐ返信が来る。謝罪があったわけでも、絶対会いたいと言われたわけでもない。でも夏美はなんとなく、もう一度弘と会って話をしなくてはいけない気持ちにかられ、新宿へと向かうのだった。

恋愛パラドックス ~しんどい女子の癒し方~:第31話:彼と会う前に気持ちの整理を…彼女が出した答え

運命の相手って、一体どうしていつ運命になるんだろう。出会う前?出会った瞬間?それとも関係性の中で、運命の相手になっていくんだろうか。


夏美にとって運命の相手とは、出会う前に決まっている存在だった。

でももしかしたら、運命の相手は関係性の中で、運命だって気持ちを強めていくものじゃないかと思い始めていた。

第31話

電車に揺られながら、この後のことをどうするか考える。

正直、30分も遅刻してレストランには行きたくない。でも、弘と会って話すには、食事会には今からでも出た方がいいのは明白だ。


「手土産、持ってないや…」


改めて自分の準備が全く整っていないことに気づき、やっぱり帰った方がいいんじゃないかという気持ちになってくる。

帰ったところで、状況は変わらないしな…。そう自分に言い聞かせながら、昨晩の寝落ちの原因へと思考を巡らせる。


昨日は、季子に言われた「借金が悪い理由」について、延々考えていた。


『借金とは、計画性がないし、返せるかもわからないし、だらしないと思うから』


最初に出した最もらしい理由たちだが、「自宅のローンも借金だけど…」と季子に突っ込まれ、そう聞くと、計画性や返済のめどについて、気持ち的に寛容になれる自分に気づく。なんだか不思議。


結局夏美の中にある借金に対する怒りは、その行為自体への漠然とした怖さでしかなくて、本質は他にあるのだ。

では本質とは何か。

それは多分、「内緒だった」という、弘の不誠実さに対する怒りであり、そこに付随する借金なのだ。


どうして事前に言ってくれなかったのか。そんな弘に対する怒りがまた湧き出し、今日は少しだけ、冷静に自分を諌める。

これは全部、自分の勝手な要望なんだ。

私だって、弘が勝手に判断したように、私の判断で結婚を考えて欲しいから同棲をしたり、プロポーズをして欲しいから相手に匂わせてみたりと、散々期待をしてきたじゃないか。


頭ではお互い様なんだよな。という結論は出せる。とはいえ、その結論は季子のアシスタントがあって導き出せたものだから、どうにもお腹の辺りに、モヤモヤが残っている。

腑に落ちないというのは、こういうことを言うんだろうな。

スッキリさせるにしても、やっぱりもう一度弘と会って、話をしなくちゃいけない。そう思ったら、新宿に近づくにつれ、だんだん意識がハッキリとしてくる。


時刻は12時。


「どうにでもなれ!」


心の中で叫びながら、夏美は新宿駅に降り立った。



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■連載を1話から読む

第1話:とにかく結婚したい!家族の輪から取り残されるのは、私が独身だから?



■恋愛パラドックス|バックナンバー

第26話:微妙な温度から戻る二人の仲。そして彼が話した借金の真実


第27話:明かされる彼氏の借金の理由!ただ聞きたかっただけ?それとも安心させてほしかっただけ?


第28話:自分の本音と今後に絶望!頼れるのはもう実家だけ


第29話:「ただ結婚して安心したかった」その事実に気づけただけで、実はいいこと?


第30話:借金よりも問題は隠し事!気づいたときに起きたこと



▼前作の小説はコチラ!

第1話:行きたくない合コン!そこで待っていた地獄の時間



  • おおしまりえ (恋愛ジャーナリスト/イラストレーター)

    水商売やプロ雀士、一部上場企業などを渡り歩き、のべ1万人の男性を接客。鋭い観察眼を磨き、ゆりかごから墓場まで関わる男女問題を研究。本人も気づかない本音を見抜く力で、現在メディアや雑誌でコラムを執筆中。

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