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「毒親」はなぜ毒親に?毒親の呪縛から自由になる5つのステップ

女性を幸せにする本

1999年、スーザン・フォワード著『TOXIC PARENTS(邦題:毒になる親 一生苦しむ子供)』が出版されて以降、毒親という言葉は、日本でも一気に市民権を得ました。


2018年現代、毒親という言葉が最初に知らされてから20年近くの年月が経とうとしており、「もしかして、自分の親は毒親かも」と認識している人たちも増えてきています。ですが、毒親だと認識できたからといって、即、毒親の呪縛から解放されるというわけではありません。


今回は、精神科医の水島広子さん著『「毒親」の正体 精神科医の診察室から』を参考に、毒親から自由になるためのヒントをご紹介していきたいと思います。


毒親とは?

まずは、毒親の定義について確認していきましょう。毒親は医学用語ではありませんから、「この条件に当てはまれば絶対に毒親」という定義は存在しません。


医師である水島さんは、「毒親はいじめと同じで、被害を受けた人が毒親だと思ったら毒親」だと述べています。


具体的には、過干渉で子どもの全てを把握しコントロールしてこようとする親や、容姿や性格などを否定し自尊心を失わせるような言動ばかり行う親、子どもの自立を妨げる親、などが毒親と認定されます。


毒親になる原因4つのパターン。「なぜ毒親になったのか」を知ることが問題解決につながる

毒親

さて、毒親はなぜ「子供の毒になる親」になってしまったのでしょうか?


水島さんは、毒親になる原因は大きく4つのパターンに分類することができると述べています。


毒親の抱える4つの精神医学的事情

1 発達障害タイプ

・自閉症スペクトラム障害(ASD)

・注意欠如・多動障害(ADHD)


2 不安定な愛着スタイル(不安型と回避型)(※1)


3 うつ病などの臨床的疾患

・トラウマ関連障害

・アルコール依存症


4 DVなどの環境問題

・深刻な「嫁姑問題」

・親になる心の準備不足

・障がいのある子の育児など、圧倒的な余裕のなさ

・親の親も「毒親」だった

・子育てより大事な「宗教」など

(P.105)


興味深いのは、水島さんがこれまで診療されてきたなかで、「なんの理由もなく毒親になった人はひとりもいない」と言い切っている点です。毒親になる原因を見ると、子どもになんの落ち度もないにも関わらず被害にあってしまうことがほとんどだということが理解できます。


自分の親が毒親だと気がついたとき、「じゃあ、もう連絡をとるのをはやめよう」と考える人は多いでしょう。ですが、絶縁では根本的な問題解決にならない場合が多々あります。


水島さんは、「どんな事情で、自分の親が毒親になったのかを知ることが大切。診療の場で毒親を見てきた立場からすると、毒親を精神医学的に理解することは、驚くほどの効果を上げる」と主張しています。


※1

不安型の愛着スタイルとは、「母親的役割」の不安定な育て方により、「見捨てられるのでは」という不安を常に抱いている状態のこと。回避型の愛着スタイルとは、「母親的役割」の人がおらず、情緒的なやりとりなしに育ったため、人に助けを求める発想がない状態のこと。


毒親の呪縛を抜け出すための5つのステップ

子供

次に、具体的に毒親の呪縛から抜け出すための5つのステップをみていきましょう。(第3章参照)


ステップ1:「自分は悪くなかった」と認める

自分が悪かったのではなく、親の言動が不適切だったのだ、と納得することが癒しへの第一歩になります。


ステップ2:「怒り」「混乱」を受け入れる

「悪いのはおまえだ」と言われて育てられてきた毒親育ちの人にとって、「自分は悪くなかった」というのは気づきになります。そう気がついたとき、自分が受けた不当な仕打ちに対して怒りを感じたり、恩義を感じていた親に対して混乱した感情を抱いたりすることもあるでしょう。そういった感情を経験することも癒しへの一歩です。


ステップ3:親にも事情があったと認める

「一生懸命子育てしたつもりだったけれど、自分の抱えている事情によってうまくいかなかった」という毒親がほとんどです。そういった親の事情を認めることで、より楽になる道が拓けます。


ステップ4:親にできることを整理する

毒親には普通の親には期待できることでも期待できない場合が多々あります。たとえば精神的なサポートは期待できないけれど、金銭的援助は受けられる、など、「できること・できないこと」を整理することで、失望することが少なくなります。


ステップ5:現実的なつきあい方を考える

「相手にやってほしいこと」「やらないでほしいこと」を具体的に考えて、親に伝えましょう。その際、直接言うのではなく、手紙に書くなどして間接的に伝えるのがベターでしょう。直接対決を避けることで、「感情的になる」「いつものパターンで自己正当化される」ことを避けることができます。


さいごに。毒親問題を解決してくれるのは、「毒親」ではなく「自分」

笑顔の子供たち

今回は、毒親が毒親になる精神医学的事情と、毒親問題から自由になるための5つのステップについてご紹介しました。


本書を読んで、毒親問題は、「親が良い人間にならなければ救われない」「親との関係が修復されなければ癒されない」わけではなく、「自分の意識と行動を変える」ことで乗り越えていくことができるものだのだと感じました。


本書は、「毒親問題の解毒をしてくれる頼れる自分」に近づくための、心強い味方になる一冊だと思います。



今回ご紹介した本

『「毒親」の正体  精神科医の診察室から』

著者:水島広子

出版社:新潮社




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  • 今来 今(フリーライター)

    神戸出身。編集者を経て現在フリーライター。複数メディアにて、映画評・書評・ルポなどを連載中。

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