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医師と詐称して健康食品サイトへ誘導!誰もが「情報リテラシー」を問われる時代【女たちのネット詐欺事件簿#5】

詐欺

最近、「内科医 工藤」なる人物が、自身のブログ「医師が教える長生きのための食事術」を閉鎖し、謝罪したことが話題になりました。

「ガンに効く」などとして、健康食品を紹介したり、その販売サイトへ誘導したりしていたのですが、実はこのヒト、医師でもなんでもなく、健康食品会社のイチ社員だったとのこと。

ブログを見た人が「医師が勧めるのなら正しいのだろう」と無条件に信頼して購入する、そんな心理を悪用したネット詐欺のひとつです。


今回は、この事例をもとに、「アフィリエイト」、「ステマ」、「フェイクニュース」など、よく聞く用語をおさらいしながら「情報リテラシー」の大切さについてお話したいと思います。


参考

BuzzFeedNews『医師と詐称しブログで健康食品を販売していた男性、現在の胸中を語る「将来への備えが…」』


目的はアフィリエイト収入だった

アフェリエイト収入

掲載された謝罪文によると、目的は「アフィリエイト」広告の収入だったそう。アフィリエイト広告とは、ブログなどで紹介される広告のこと。女子が興味を持ちやすい化粧品を例に、簡単に仕組みを説明します。


1.「きれいになりたい!」などとタイトルをつけた個人ブログで、化粧品の広告とともに「これ使って、すごくよかったよ!」などとコメントを添えて紹介(または、単に広告を貼り付けるだけの場合もあり)。


2.興味を持った読者が商品を購入すると、ブログ運営者に広告収入が入る。


特徴は、広告の掲載自体は無料であり、誰かがそれを見て購入して初めて広告収入が得られる「成果報酬型広告」であること。

広告の掲載には、ブログ運営者などがASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダー)と呼ばれる仲介業者に登録することがほとんどで、このASPが広告主とブログ運営者をつなげる役割をします。

各ASPでは該当ブログが広告掲載先として適切かどうかの審査基準を設けていて、中には広告主の審査が必要な場合もあるようです。ただ、サイトを見る側の立場から言えば、注意したいのはブログ運営者が実際に使用するなどして感じた本当の感想や口コミではなく、あくまでお金のための広告であること(※1)。

そして、A社やASPが審査をしていたとしても、個人サイトの場合、サイトの内容から審査を行うしかないため、もっともらしい資格が記載されていれば、A社やASPが騙されてしまうこともある、ということです。


※1:中にはちゃんとご自身で使用して書かれている方もいますので、全てがそうという訳ではありません


広告だと伏せている点はステマと同じ

ネットを見る女性

この感じ、どこかで聞き覚えがありますよね。そう、芸能人が関わったことで話題になった「ステマ」です。


ステマとはステルスマーケティングのこと。ステルス(=隠れて)マーケティングするというもので、企業が広告に見えないように、こっそりと自社製品を宣伝しています。

具体的には、芸能人や著名人が企業から報酬をもらい、ブログやSNSを使ってその製品を宣伝しつつ、広告であることを伏せていたり、匿名掲示板に社員が自社製品を勧める投稿をしたり。基本的に広告であることが明らかなアフィリエイトとは別物なのですが、冒頭で紹介した偽医師のように、芸能人だけでなく、個人でも知名度の代わりに肩書などを偽ってステマ的な発信をする人が増えていますので、見る側としてはよほどの注意が必要です。


対策としては情報リテラシーを高めるしかない

情報リテラシー

そこで、大切になってくるのが「情報リテラシー」です。

情報リテラシーとは、インターネット等で得た情報を、見る側が取捨選択し、正しく活用する知識や能力のこと。

当たり前のことですが、インターネット上に氾濫する情報を、書籍や知人の口コミのような感覚で鵜呑みにしてはいけません。誰が、どんな情報をもとに、何のために執筆しているのか、常に把握するべきです。特に、モノを購入するなど金銭が発生するときや、就職などの判断基準に使うときは、その情報がどこまで信用できるものなのか、自分で裏取りをする必要があります。


具体的な対応策は次回で触れていきますが、取り急ぎ以下の4つは最低限覚えておくといいでしょう。


①Google検索で上の方に出てくるからといって、その情報が正しいとは限らない。

②口コミサイトに書かれていることを鵜呑みにしない。

③有名人・著名人が紹介していても、大半は広告であり、その情報が正しいとは限らない。

④とにかくすべての情報を1度は疑ってかかること。


冒頭の事例のように、運営者が本当に医師かどうか判断がつかない場合は、信じないほうが吉。それにしても、読者の健康不安につけ込んで収入を得ようとするとは、悪質としかいいようがありません。


フェイクニュース撲滅のために国や企業が動き出している

フェイクニュース

インターネット上には、正しい情報とともに、誤った情報も溢れています。さらに、偽の情報を信じた人たちがSNSなどで発信することで一気に拡散され、大きな混乱を招くこともあります。

こうした情報は「フェイクニュース」と呼ばれ、災害時の「動物園からライオンが逃げ出した」といったデマの情報をはじめ、英国の国民投票や米国の大統領選で、国民の判断を誤らせるようなフェイクニュースが拡散されたことでも話題になりました。


では、すべてがユーザーの情報リテラシーに委ねられているのかというとそうでもなく、近年では国民投票などで影響の出た英国をはじめ、各国で政府主導による対策がとられているほか、FacebookやTwitterなどプラットフォームを提供する企業がアカウントの削除や投稿のファクトチェックに乗り出しています。


とはいえ、個人が自由に発言できるのがSNSやインターネットの魅力である以上、なかなか全投稿に対処するのは難しいもの。小学校など学校では情報リテラシーに関する教育が推奨され始めているようですが、大人も自主的に学んでおきたいですね。


ということで、次回は情報リテラシーの上げ方について、もう少し詳しくお話したいと思います!



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  • 鈴本りえ(ライター/エディター)

    旅・グルメ・動物・育児・住宅・ビジネスなど幅広いジャンルで執筆するライター/エディター。趣味はぐうたらしながら本を読むこと。元旅人。運動音痴。現在は地方在住、3児の母。

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