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【小説#22】ついに問い詰める借金の真相!そのとき彼が話したことは…

恋愛パラドックス ~しんどい女子の癒し方~

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前回のあらすじ:季子からなぜ結婚ができないのか、そしてなぜ借金に大して嫌悪感を抱くのか問われ、夏美は答えることができなかった。管理能力がない、悪いこと、クセになること、などなど、色んな理由を浮かべてみるけど、夏美自身も自分が色々思い込みをしていることにハッとなる。「弘に聞かないと、始まらないってことでしょ!」そう決意し、お風呂から上がる。悪いことかどうかちゃんと話を聞いて、私が答えをださなきゃ。

恋愛パラドックス ~しんどい女子の癒し方~:第22話:ついに問い詰める借金の真相!そのとき彼が話したことは…

よし話そう。よし聞こう。よし。よし。よし。

自分を鼓舞しながら、ギュッと拳を握って彼の待つリビングへと戻る。

髪の毛を乾かしてからにすればよかったと一瞬思ったけれど、もう決意を固めた自分を止められない。


第22話

リビングに戻ると、弘はダラダラとソファに座ってテレビを見ていた。緊張感のなさが妙にイラっとして、ついテレビを無言で消してしまった。


「ちょっと話があるんだけど」


「あ、今おもしろかったのにー。何?」


弘の横に姿勢よく座り、彼の方へ向き直す。真剣な夏美の表情に、弘も一瞬驚いた顔になる。


「あのね、実はずっと聞きたかったことがあるの。この前たまたま見つけちゃったんだけど…弘って借金あるの?」


「え?」


“空気が変わる”というのはこういうことか。

夏美は自分の一言で、目の前の人の表情が明らかに変わり、目が泳ぐのを見ながら考える。


(お願いだから、奨学金とか、家庭の事情でとか、納得できることを言って)


心の中で願ってみるけど、予想に反して、弘はなかなか理想通りの言葉は紡いでくれない。


「あれ、見たんだ。あれは…まあびっくりしたと思うけど、普通に返済しているから、大丈夫だよ」


「大丈夫…?」


全く答えになっていない一言に、夏美はどこかのスイッチが入る気がした。


「大丈夫って、それ理由になってないじゃん。私は何に使ったら200万円も借金ができるのかってことを聞いてるの」


勢いよく出た自分の声に、2人ともが驚き、場が沈黙する。


「ごめん」


真っ先に夏美は謝るが、ごめんという単語に詫びる気持ちは全く含まれていないのは、自分でもよくわかっている。


「あの借金はさ…」


弘が、ゆっくりと口を開く。でも、目線はあわせてくれない。


「理由があって作ったものだし、ちゃんと返済しているから、夏美は心配しなくていい。それ以上は、今は言いたくない」


「心配しなくていいって…」


弘が1回決めたことは曲げないタイプであることは、夏美も十分に理解していた。だからこそ、今言わないという決断は覆らないということも分かっており、やるせなさから、ただただ弘の言葉を反芻するしかできなかった。


「心配しなくていいって言うけど、それでも私は心配なんだよ!これからの事とか考えたら、はいそうですかなんて言えるわけないじゃん。無責任もいい加減にして!」


無責任という強い単語を吐き出しながら、夏美は勢いよくソファから立ち上がり、ズカズカと部屋から出ていく。外に逃げ出したかったけど、髪の毛が濡れたままではどうしようもない。

洗面所のドアを強く締め、ドライヤーの電源を入れる。いつもの変わらない大きな音と風が夏美に当たり、今にも泣き出しそうな自分の顔と、目が合うのだった。



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第1話:不意打ちにダウン寸前!彼ではない男との秘密の夜



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第17話:彼親とのご飯が決定!その時心にいたのは憧れの先輩?それとも今彼?


第18話:ついに始まるプチ浮気デート!その時心の中にいたのは…


第19話:結婚したいけど問題山積!酔った勢いで確信に迫る!?


第20話:結婚がしたいけど問題が片付かない!頼った先で言われたアドバイスとは


第21話:借金のある男は問答無用でダメ男?問われて気づくお金への思い込み



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  • おおしまりえ(恋愛ジャーナリスト/イラストレーター)

    水商売やプロ雀士、一部上場企業などを渡り歩き、のべ1万人の男性を接客。鋭い観察眼を磨き、ゆりかごから墓場まで関わる男女問題を研究。本人も気づかない本音を見抜く力で、現在メディアや雑誌でコラムを執筆中。

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