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長寿化時代を幸せに生き抜くために必要な「3つの資産」とは?『LIFE SHIFT 』

女性を幸せにする本

以前のコラムで、統計上、日本人女性の2人に1人は90歳以上まで長生きすると予測されていることをご紹介しました。


世界的にも長寿化の流れは進んでいて、「人生が100年続くと想定して、人生設計を立てよう」「100年ライフに備えよう」という論調の書籍が国内外問わず多数出版されています。


ところで、みなさんは100歳まで生きたいですか?


長生き

「長寿化なんてラッキー!できるだけ長生きしたい」と思える人は幸運です。きっと現在の生活が楽しくて、やりたいことがあり、未来に対しての不安もあまりないのでしょう。


私の周りで聞いてみると、100歳まで生きたい、と言い切れる人は少数派で、ほとんどは長生きすることに逆に不安を感じているようでした。「定年してから100歳まで生きられる貯蓄はあるかな?」「そんなに長生きしなくてもいい。やりたいこともないし。長寿化したら、健康とかお金とか不安が増える」など、長生きにともなう不安は、真面目で計画的な人ほど抱きがちです。


ただ、自分の寿命は自分では決められません。幸か不幸か、私たちは長生きする可能性の高い時代を生きています。どうせ長生きするんだったら、「長生きできてラッキー。楽しいし、やりたいことがたくさんできる」と思えるような人生を歩みたいですよね。


今回は、人生100年時代を生き抜くためのヒントを、ロンドン・ビジネススクールの教授たちによって書かれた書籍『LIFE SHIFT ライフシフト』を参考にご紹介していきます。


人生100年時代を幸せに生きるためには、お金だけでなく「無形の資産」が必要

人生が100年続くと考えたとき、やはり多くの人が心配になるのがお金の問題でしょう。もちろん、寿命が100年に伸びれば、これまでと働き方や貯蓄の仕方は変わってきます。60歳で定年と考えず、それ以降も働き続ける人が増えるでしょう。貯蓄や投資など金融リテラシーを高める重要性も増してきます。


しかし著者は、「お金と仕事の面だけを見ていては、人間の本質を無視していることになる」「お金に換算できない、無形の資産に着目する必要がある」「よい人生を生きたければ、有形(お金など)と無形の両方の資産を充実させ、バランスをとるべき」と提唱しています。


人生100年時代を生き抜くための「3つの無形の資産」とは?

さて、では無形の資産とはどういった資産でしょうか。無形の資産には様々なものが含まれていますが、著者は大きく3つに分けて説明しています。その3つとは、生産性資産、活力資産、変身資産です。


【無形の資産1】生産性資産

お金

生産性資産とは、「仕事で生産性を高めて成功し、収入を増やすのに役立つ要素」のこと、つまり、スキルや知識などのことです。


目を向けるべきなのは、経済的な価値を生み出せて、しかも希少性があるスキルや知識だ。大学院教育を受ける人が増える背景には、希少性への期待がある。また、ライバルより優位に立つために、スキルや知識は模倣困難なものでなくてはならない。そしてもう一つ、機械によって代替されにくい必要もある。(P.131-132)


【無形の資産2】活力資産

友人

活力資産とは、「肉体的・精神的な健康と幸福」のことで、健康、友人関係、家族関係などを指します。


加齢により脳の機能が低下するペースは、約3分の1が遺伝的要因で決まるが、残りは生活習慣で決まる。具体的には、日々の行動、コミュニティとの関わり方、人間関係の強さ、肉体的健康、食事などが関係してくる。(略)脳の機能低下を避けるために、体を動かすべきとされる。理由ははっきりと分かっていないが、いくつかの研究によれば大きな効果があるようだ。ほかには、低脂肪食、野菜と果物と油分の多い魚、オメガ3脂肪酸とビタミンB2、そして知能トレーニングと頭脳エクササイズなどの有効性が指摘されている。(P.145)


ハーバード大学の長期追跡調査や、高齢になっても活力を保っている人たちのコミュニティについての調査でしばしば確認されているように、他の人たちとの結びつきが強い人は、孤立している人に比べて、活力があり、エネルギッシュで、前向きな傾向が見られる。(P.148)


【無形の資産3】変身資産

人的ネットワーク

変身資産とは、「100年ライフの過程で多くの変身を遂げるために必要な資産」のことで、多様性に富んだ人的ネットワークを持っていることや、新しい経験に対して開かれた姿勢をもっていることなどが含まれます。


大規模で多様性に富んだ人的ネットワークを重要な無形の資産の一つと位置づけたのは、それが長期にわたり価値を産むものだからだ。(略)職探しで重要なのは、無形の資産のなかでも知識だと思う人が多いだろう。しかし、マーク・グラノヴェター(※1)の説得力ある研究によれば、重要なのは人的ネットワークだ。なにを知っているかではなく、誰を知っているかが大切だというのだ。(P.165)


※1 アメリカの社会学者。スタンフォード大学社会学部教授


さいごに。人生100年時代を幸せに生きるために、有形・無形の資産を築き上げることを意識しよう

楽しそうな女性

今回は、人類がこれまで体験したことのない長寿時代を幸せに生き抜くための「無形の資産」とは何か、をご紹介しました。


無形資産の1・2で紹介した、スキルや知識、健康や人間関係が、幸せな人生のための資産になるということはこれまでも当たり前のこと語られてきました。人生100年時代を生き抜くためには、それらに加えて無形資産3・変化に対応できる力、が必要になってくるようです。


たしかに、長寿化・IT化の流れが加速している現代においては、これまで美徳とされてきた「変わらない」ことは逆にリスクになる場面も増えてくると予測されます。また、「変わる」ための選択肢も増えてきているのです。


長寿という贈り物を手にする世代は、もっと選択肢が多く、もっと多様な人生を送ることができ、もっと多くの選択をする必要がある。そのため、正しい道を選び取るために時間を費やすことの重要性が高まる。未来を見据えて、自分の関心と情熱に沿った教育を受けること。自分の価値観に適合し、やり甲斐が感じられ、自分のスキルと関心を反映していて、しかも袋小路にはまり込まないような仕事を見つけること。自分の価値観を尊重してくれ、スキルと知識を伸ばせる環境がある就職先を探すこと。長く一緒に過ごせて相性のいいパートナーを見つけること。一緒に仕事ができて、自分のスキルおよび働き方との相性がよく、できれば自分を補完してくれるビジネスパートナーと出会うこと。具体的には、こうしたことが必要になる。(P.236-237)


今現在、有形・無形の資産がない、情熱を注げるものがない、パートナーがいない、という方も多いでしょう。大丈夫。慌てる必要はありません。私たちには、長寿という恩恵があります。悩んだり、考えたり、間違えたりしながら人生の醍醐味を味わう時間は、まだまだたっぷりあるのです。



今回ご紹介した本

『LIFE SHIFT ライフシフト』

(原題:The 100 Year life Living and working in an Age of Longevity)

著:リンダ・グラットン アンドリュー・スコット

訳:池村千秋

出版社:東洋経済新報社




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  • 今来 今(フリーライター)

    神戸出身。編集者を経て現在フリーライター。複数メディアにて、映画評・書評・ルポなどを連載中。

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