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【小説#3】4年彼氏ナシ女と不倫女子!どちらが幸せで充実した人生か

恋愛パラドックス ~しんどい女子の癒し方~

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前回のあらすじ:不倫相手の哲也からの連絡が入り、遥は急いで帰宅しようとする。しかし真紀は、そんな親友の危険な恋を心配し、苦言を呈す。「不倫なんて、カラダの無駄遣いだよ!」言い切る真紀だが、遥の頭の中は哲也一色。とりあえずその場を切り抜け、哲也の末自宅へと向かうのだった。

恋愛パラドックス ~しんどい女子の癒し方~:第3話4年彼氏ナシ女と不倫女子!どちらが幸せで充実した人生か

時間は10時半を回ったところ。飲み会帰りの赤い顔と、残業あけのくたびれた顔がごちゃ混ぜになる時間だ。

遥は哲也へ返信をしながら、あと数10分後の安らぎを想像し、目をつむる。

もともと2人は、同じ建設会社に務める同僚だ。遥は経理部、哲也はシステム部に所属している。


6歳年上の哲也には、結婚して10年になる妻と、5歳の息子と8歳の娘がいる。

遥は哲也とそうなる前から結婚していたことは知っていたけど、なんとなく仲良くなってソウイウことになったとき、ソレが悪いことだとか、間接的に人を傷つけているなんて思いもしなかったし、1年経った今でも、感じたことはない。

それは、哲也が話す家族の話題には、『楽しくて明るい家庭』を感じる要素がないからかもしれない。彼いわく、子どもがいるから夫婦ごっこをしているだけなのだという。


お互い目の前のその人が好きだから付き合っただけ。刹那的で自分勝手な恋心も、1年という長さがすっかり麻痺させていた。

望むことは、この関係がより良く、楽しく幸せに続くことだけ。いい大人が笑っちゃうけど、ドラマで騒がれるような、略奪とかドロドロしたドラマからは、あたしたちは無縁で地味な世界にいた。


家まであと二駅というところで、スマホがメッセージを受信する。哲也からかと思い開くと、真紀からの念押しのメッセージだった。


さっきは色々言い過ぎた。今日はありがとう!あとこれ、今流行ってるHPなんだけど、よかったら見てみて!

遥のことが心配なんだよ〜〜(´・ω・`)


顔文字のあとには、URLが貼り付けてある。クリックすると画面には『不倫・お悩みサロン〜チュベローズ〜』と、優雅な字体で書かれたページが出現する。


真紀らしいストレートすぎるおせっかいは嫌いじゃない。けど……。

画面に点在する『略奪』『孤独』『禁断の愛』『脱出』という刺激的な文字をみながら、遥は苦笑してしまう。

「そんなに危険なことしてるかな?」


真紀が言う不倫女遥と、遥が感じる自分自身には、大きなギャップがあると思う。真紀には私が禁断の愛ってヤツに走る、頭の悪い女にみえるのだろうが、はたしてそれは本当なのだろうか。

むしろ、人生で1番キレイでいられるこの時期に、もう4年も彼氏がいない真紀こそ、正直いって体の無駄遣いというものだ。結婚だ婚活だと騒ぐのはいいけど、失礼な男の雑な褒め言葉に高揚するなんて、そっちの方が危険だと思うけどな。


言葉巧みに、今日の合コンの悪口と親友のおせっかいをなじったところで、電車が自宅の駅に到着する。慌てて降りると、空気のつめたさに思考が切り替わる。

そうだ、哲也が待ってる。

遥の頭の中が、5分後に会える男のことでいっぱいになる。スマホにうつる友達の優しさのことは、すっかり忘れていた。



NEXT ≫ 第4話:不倫は普通の恋愛と変わらない!罪悪感ないけど何か問題ある?



■恋愛パラドックス ~しんどい女子の癒し方~バックナンバー

第1話:行きたくない合コン!そこで待っていた地獄の時間


第2話:「不倫やめて」女友達のおせっかいは聞き入れるべき?


第3話:4年彼氏ナシ女と不倫女子!どちらが幸せで充実した人生か


第4話:不倫は普通の恋愛と変わらない!罪悪感ないけど何か問題ある?


第5話:不倫の疑心暗鬼は、他の男で解消するもの


  • おおしまりえ(恋愛ジャーナリスト/イラストレーター)

    水商売やプロ雀士、一部上場企業などを渡り歩き、のべ1万人の男性を接客。鋭い観察眼を磨き、ゆりかごから墓場まで関わる男女問題を研究。本人も気づかない本音を見抜く力で、現在メディアや雑誌でコラムを執筆中。

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