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女にとって、お嫁さんになって家事と育児をするのが一番幸せな生き方ですか?

女性を幸せにする本

「女にとって、お嫁さんになって家事と育児をするのが一番幸せな生き方」


上記の一文を見てあなたはどういった気持ちになるでしょうか。


「たしかにそう思う」と賛同する人がいる一方で、「そんなの古い。私は子育てしたくない」「私が何に幸せを感じるか、他人に決めてほしくない」と、反発を覚える方も多いのではないかと思います。


しかし、昭和女子大学の福沢恵子教授によると、日本の女性たちは、「将来の稼ぎ手は男で、女の子はお嫁さんになって家事と育児をするのが一番幸せな生き方である」といったメッセージを、今日でも家庭や社会から受け取り続けていると言います。


生き方が多様化した現代の日本においても、女性に対する偏見や生きづらさは依然として残っているのです。


今回は、『わたしは13歳、学校に行けずに花嫁になる。』をテキストに、日本の女性が置かれている現状や、社会的プレッシャーについて考えてみたいと思います。


【日本の現状】先進国で一番男女格差が大きい国

まずは、日本の女性が置かれている現状についてみていきましょう。


日本は先進国の中でもきわめて男女格差が大きい国です。男女格差が大きい理由は、政治と経済分野における女性の社会進出が遅れているためです。


政治に関しては、2014年の「列国議会同盟(IPU)」の報告書によると、日本は国会議員に占める女性の割合が約8%で世界平均の20%を下回り、189カ国中の127位と、先進国では最低だったことがわかりました。(略)給与面の男女格差もあります。「男女共同参画白書 平成25年度版」によると、女性は男性の給与水準の約70%しか得ていません。年収700万を超える所得があるのは男性全体で18%ですが、女性全体では2.8%しかいません(P.123)


日本では、政治家の割合や給料などで、男女間に大きな不平等があるのです。


性別で決められた役割分担が女性を苦しめる

家事・育児

どうして、こういった男女格差が生まれるのでしょうか?


それは、「男性が稼いで、女性は家庭に入り家事・育児をすることが一番幸せである」という性別で決められた役割分担が、社会のしくみや人々の意識に浸透しており、それが女性の社会進出を阻んでいるためだと本書は指摘しています。


また、ロールモデルになる女性がいないために、女性たちが将来の目標を定めにくいことも、男女格差を縮めにくい原因でしょう。


社会からは、「女性なら結婚して子供を育てるのが幸せ」というメッセージを浴びて家事・育児をすることを期待される一方、結婚したからといって専業主婦になれるご時世ではありません。仕事・家事・育児を両立する生き方は、冷静に考えるととても大変そうに見えます。経済的に恵まれていて、専業主婦になれたとしても自己実現という面で満たされているかは不明だし、かといって一生独身で働き続けるのも男性と同じように出世できるは不透明で厳しい戦いになることが予想されます。現実的には「これが理想」と思える女性の生き方のモデルになるような人がいないのです。


一方、男性は、ずっと働いて稼ぎ続けることが当然と多くの人は考えているため、それが幸せであるかどうかはともかく、女性たちより迷いなく仕事にまい進できるというわけです。

性別によって期待される役割が違うことは、男女に賃金格差をもたらすだけではなく、「自分を肯定する力」にも影響を及ぼしています。


本書には、思春期の女の子は、男の子よりも自己肯定感が低くなるというデータが掲載されています。本書によると、「男の子が主役で、女の子はサポート役」という空気が、女の子の自己肯定感を押し下げる要因のひとつになっているというのです。


「女性は主役ではなくサポート役でいることが望ましい」という性別役割を内面化してしまった女性は、自分の力を発揮することを諦めてしまったり、自分に対する自信を無くしてしまう、ということになりかねないのです。


女性をエンパワーメントすることで、男も女も自由になる

エンパワーメント

こういった、男女格差を無くしていくためには、女性をエンパワーメント(権限を与える・地位を向上させる・力をつけさせる・自立させること)する必要があります。


内閣府は2013年に「202030」という目標を打ち出しました。これは、2020念までに政治や企業など社会のあらゆる分野での指導的地位に女性が占める割合を少なくとも30%にしようというものです。(略)そのための人材を世に送り出そうと、国や大学などが女の子のエンパワーメントをすすめる方策をつぎつぎに実施しています。(P.127)


女性のエンパワーメントを推進するためには、国の施策に頼るだけではなく、私たち一人ひとりの意識を変えていく必要があるでしょう。


「女性はサポート役がふさわしい」「女性の仕事は家計の補助になるくらいの安い賃金でいい」「家事は女性がするもの」といったこれまでの性別による役割のイメージを一新していく必要があります。


逆もまたしかりで「稼げない男なんてダメだ。男なら稼げて奢って当然」「男性は一家の大黒柱になり、定年まで働くもの」といった役割についても疑っていく必要があるでしょう。


「男性だから」「女性だから」という性別役割を絶対的なものと考えずに済む社会になれば、男女ともにより自由に、プレッシャー無く生きられるようになるのではないかと思います。



今回ご紹介した本

『わたしは13歳、学校に行けずに花嫁になる。』

著者:久保田恭代,‎奈良崎文乃,‎寺田聡子,‎プラン・ジャパン

出版社:合同出版



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  • 今来 今(フリーライター)

    神戸出身。編集者を経て現在フリーライター。複数メディアにて、映画評・書評・ルポなどを連載中。

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