
赤ちゃんが生後5ヶ月を迎えたころから食べ始めるのが、離乳食です。離乳食は栄養を摂るという目的だけでなく、食べものを噛んで飲み込むための練習という意味もあります。
乳幼児期は、カラダの基礎を作る重要な時期。ですから離乳食の持つ意味はとても大きいんです。
今月より、月ごとにメインの食材を決めて、それを使った簡単で赤ちゃんにも喜んでもらえる離乳食をご紹介していきたいと思います。
今月の食材は、いまが食べごろの“かぼちゃ”です。
今回は、離乳食の初期(生後5~6ヶ月)、中期(7~8ヶ月)に相応しいかぼちゃを使ったメニューをご紹介します。
【初期】りんごとかぼちゃのトロトロ

撮影:大崎えりや
下ごしらえ
かぼちゃ
かぼちゃは乱切りにして、種だけ取って皮つきのまま、200g程度をタッパーなどの耐熱密閉容器に入れます。そして600Wの電子レンジで5分ほど加熱。粗熱を取って皮を取りのぞきます。
※たくさんできるのでこのまま小分けにして冷凍すればいつでもすぐに使えます。
りんご
りんごは適当な大きさに切り、煮てやわらかくしておきます。
※オーガニック食材を扱う店などで、煮潰したりんごが売っています。使いやすいので、旬でない時期などは利用すると楽チンですよ。
作り方
① 下処理を終えたかぼちゃをすりつぶし、お湯やミルクで水分を含ませ、ペースト状にして小さじ2を器によそう。
② りんごも同様にすりつぶして、小さじ2をよそう。
かぼちゃは加熱するとやわらかくなるうえに、自然な甘みがあるので離乳食に向いている食材です。固さは、初期のころはすりつぶす必要がありますが、月齢によってかたまりのままスプーンで食べることもできます。
【中期】かぼちゃと人参のヨーグルトサラダ

撮影:大崎えりや
下ごしらえ
人参をお湯で煮て柔らかくします。その際、大きいまま煮たほうが甘みが出て、赤ちゃんの好きな味になります。固さの目安は、歯茎でつぶせるぐらい、もしくはそれより柔らかいぐらいがいいでしょう。
作り方
① 下処理を終えたかぼちゃをすりつぶし、大さじ1.5ぐらいのヨーグルトに入れて混ぜ合わせ、器によそう。
② 柔らかく茹でた人参を包丁で細かく刻み、10g程度を①に入れる。
人参を煮る際に、リンゴジュースを使うと、甘みが加わってより食べてくれるようになります。その際に使うリンゴジュースも無添加のものがいいですね。
ヨーグルトも、中期に入ると問題なく食べられるようになります。使用するのはやっぱり、無糖のプレーンタイプがいいです。

かぼちゃは離乳食に使いやすい食材ですが、実は1歳になるうちの息子はあまり好きではありません。モサモサっとした食感が苦手なようです。
同じように感じる赤ちゃんも多いはずなので、水分やフルーツを混ぜるなどして、食感に気を付けると食べてくれるようになりますよ。
でも、あまりにも苦手なようなら無理に進めることはありません。離乳食は“食べること”を“好き”になってもらうためのものでもあるので、できるだけ赤ちゃんが喜んでくれるものを食べさせてあげてください。
次回は、後期(9~11ヶ月)、完了期(12~18ヶ月)のかぼちゃを使ったメニューをご紹介します。
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オガワチエコ
(料理研究家/離乳食アドバイザー)
雑誌やTV、書籍等のレシピ作りや料理コラム等で活躍中。著書に「純愛ごはん」(セブン&アイ出版)「おにぎらずの本」(泰文堂)「スティックオープンサンドの本」(講談社)。2016年10月生まれベビーの母。
公式サイト:>>OGAWACHIECO FOOD WORKS