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「がんばってるのに報われない」人へ。「諦める」は幸せへの近道

女性を幸せにする本

「これだけ努力しているんだから、いつかきっとむくわれるはず」

「諦めなければ夢は叶う」

「続けることに意味がある。諦めたらそれで終わり」


そんな風に考えて努力を続け、夢を叶えたり、望むものを手に入れることは素晴らしいことです。ですが実際には、努力を続けた人すべてが望むものを手に入れられるわけではありません。


望むものを手に入れられず、努力だけを続けて疲弊してしまっている人も多いのではないでしょうか?


そんな方におすすめしたいのが「諦める」ことです。


「諦める」は逃げることではない

一般的に、諦めることにはネガティブなイメージが伴います。

ですが、諦めることは、むしろポジティブなことだと、元オリンピック選手、為末大さんは提唱します。


今回は、為末さんの著作『諦める力』をテキストに、諦めることで幸せに生きる方法をご紹介します。


「諦める」という言葉の語源は「明らめる」だという。

仏教では、心理や道理を明らかにしてよく見極めるという意味でつかわれ、むしろポジティブなイメージを持つ言葉だというのだ。(略)

こうした本来の意味を知ったうえで「諦める」という言葉をあらためて見つめ直すと、こんなイメージが浮かび上がってくるのではないだろうか。

「自分の才能や能力、おかれた状況などを明らかにしてよく理解し、今、この瞬間にある自分の姿を悟る」(P.3)


著者は、陸上競技で三度にわたるオリンピック出場経験をもち、25年間現役選手として活動したのち引退。現在はスポーツと社会、教育に対する活動を広くおこなっています。


著者が「諦める」ことを選択したのは、高校生のころでした。陸上競技の花形、100メートルではメダルは狙えそうにないと悟った著者は、400メートルに切り替えた。花形競技を諦める、ということは当時大きな葛藤がありましたが、諦めたおかげて結果的に25年間も現役で活躍できるようになったのです。


著者には「陸上競技で勝ちたい」という気持ちがありました。そして、その目的のために、100メートルという手段を諦めたのです。つまりそれは、「勝つという目標を諦めないために、諦めた」ともいるでしょう。


著者は、「目的さえ諦めなければ、手段は諦めてもいいのではないか」と主張しています。


この手段と目的をごちゃごちゃに考えてしまっているために、執着する必要のない手段を諦めきれず、苦しい思いをしている人が多いように思います。

目的は何かを明確にし、不要なものを積極的に諦めることが、幸せへの近道なのではないでしょうか。


不要なものを諦める

また、諦めることは、さしたる努力もせずに逃げることとは違うと著者は言います。


僕が言いたいのは、あくまで「手段は諦めていいけれども、目的を諦めてはいけない」ということである。言い換えれば、踏ん張ったら勝てる領域を見つけることである。踏ん張って一番になれる可能性のあるところでしか戦わない。(略)「どうせ私はだめだから」、と勝負をする前から努力することまで放棄するのは、単なる「逃げ」である。(p.38)


メディアに出てくる成功者たちは「諦めなかったから今の地位があります」「最初の数年間は目が出なかったけれど続けてよかった」と言うでしょう。でもそれは「続ければ結果がでる」ということではありません。


アスリートの世界ではそれが顕著です。「これまで続けてきたおかげで、メダルがとれました」という一人の選手の影には、何年も続けてきた競技で、一度も輝かしい結果を収められずに引退していった選手が星の数ほどいる、という現実があります。

「諦めなければいつか叶う」と闇雲に信じるのは、思考停止であるとも言えます。


冷静な判断力をもって諦め、別の道を進むこともときには必要です。


「あれも欲しい、これも欲しい」は苦しみを産む

欲張りは苦しむ

欲しいものを手に入れていくことは、楽しいことですし、手に入れた瞬間は喜びに満たされます。けれど、手に入れれば手に入れるほど、幸福感が増すというわけでわありません。


手に入れたものを手ばなすこと、諦めることでより幸福感が増すのではないか、と著者は言います。


ある段階がきたら「もうこれはいらない」と手放していくことで、幸福が近づいてくるのではないだろうか。最近の僕はそんなふうに思うようになった。「何も諦めたくない」という姿勢で生きている人たちは、どこか悲愴である。仕事も諦めない、家庭も諦めない、自分らしさも諦めない。なぜなら幸せになりたいから。でも、こうしたスタンスがかえって幸せを遠ざける原因に見えてしまう。むしろ、何か一つだけ諦めないことをしっかりと決めて、残りのことはどっちでもいいやと割り切ったほうが、幸福感が実感できるようなきがする。(P.204)


現代社会では、無数の選択肢がある、仕事や家庭生活、趣味、すべてを手に入れたいと考えても、時間や能力や、様々な制限によってそれは叶いません。

あれも、これも、と欲望することはすなわち、「常に何かが足りていない」状態であるともいえます。


『諦める力』は、「あれもこれも」と欲するのではなく、自分が本当に望むことを明確にし、それ以外を諦め、手ばなすことで幸せになれる、と教えてくれる一冊です。



今回ご紹介した本

『諦める力』

著者:為末大

出版社:プレジデント社




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  • 今来 今(フリーライター)

    神戸出身。編集者を経て現在フリーライター。複数メディアにて、映画評・書評・ルポなどを連載中。

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